卒業試験 中間2
八日目、外側造り。
といっても、特殊な布をどうにか人に見えるよう縫い合わせていくだけ。
だが、これはむずい。変形や繋ぎ合わせなどを使っても正確にはなかなかできん。
イメージが割りと難しい。むう・・・。
八日目、終了。
時は流れ流れ、二週間。
あと、一週間とちょい。たりねぇよ。
知識転写と、魔力タンクを造る・・・。
魔力溜めは予備電源みたいなもん。核を造らないと・・・
核は、前王都に行った時ヘルクス家の話をしてくれたおっさんの店で買った。
いい魔石だな。おっさん。しかしこれで銀貨三枚とか安いな。いいやつだ、おっさん。
「知識転写!うあ、いやな感じだ・・・」
なんか、頭を探られているようだ。しかし、集中せんと。
「・・・」
これ、地味だがかなりきつい。よほど集中しなければもってかれる
◇◇◇
「うえ・・・きっつい・・・」
一日かけてやっと動けるくらいだよ。指を。どんだけ、知識転写・・・
喋る以上か。あと何日かかるか・・・
「どうですか?間に合いそうですか?」
「どうかな・・・。ぎりぎりってとこ?」
「そうかそうか、君はそんなに掛かるのか。いや気にするな。君ががんばっていることは知っている」
「だまれエーミール師匠」
なんだお前は。蝶でも集めてんのか?師匠。
せっかくイルが声を掛けてくれてすこし楽になったのに、ことごとくむかつかせる。
「いやこれはな?異世界にあった本を一つ拝借して読んでみると面白かったのでな。少し仕掛けてやったんだ」
しかも元ネタを知っているとは。なんという・・・。
残り二日。あとは組み立てるだけ。だが、組み立てだって簡単じゃない。
骨格、皮、内臓(仮)。さらに目とかにつかう魔石。なんなんだ。きっつう・・・。
「おやおやどうしたんだい?そんなにひどい顔をして。睡眠不足か?疲労か?」
「うるせぇ・・・」
・・・。結果、半分終了。
後もう半分の組み立てが終わってない。きっつう・・・。
最終日、朝。
眠い・・・。今日に確実に完成する。言い切れる。
これだけの作業をほぼ一ヶ月でこなしたんだ。できる。
後組み立てだけじゃないか。がんばれ俺。できる。
今回短め。おおう