表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/47

死からの・・・

前書いていた小説は忘れてください。

はじめましての方ハジメマシテ。

双羅そうらは孤児だった。

最初から、というわけでなく、父を亡くした母が双羅を捨てたのだ。

 当時、双羅は三歳。

捨てられたことも分からず、ただ寒くて泣いていた。

 そこに通りかかったのが今の父、大朗だいろうである。

 大朗は、今では珍しい「鍛冶屋」だった。十代以上続いている。

機械のように多くは作れないが、質がいいので高く買われていた。

大朗は双羅を拾ったことをきっかけに、孤児院をはじめた。

色々な試験が大変だったらしいが、なんとか乗り越えた。

 双羅という名をもらったのも現在の父である。


 双羅は、基本なんでも出来た。

特にできたのは、裁縫さいほうだった。学校では「男なのに!」と馬鹿にされたが、

双羅はそんなこときにしなかった。


 孤児院という環境もあり、小さい子などの世話などもよくした。

 

 鍛冶屋の仕事に興味をもち、父を手伝うこともあった。

中学の試験勉強は子供たちの世話とかさなり苦労したが、乗りきった。

そして高校に行き、大学への受験を受ける前日の話。


―家に強盗が入った。


(まずい・・・)

双羅は、考えていた。

(子供を人質に・・・やばい・・)

しかも目の前に居るのは、昨日報道されていた殺人犯。

「子供を・・・放せ。」

そう言ったのは父の大朗。

「うるせえ!黙ってないと、こいつが痛い目合うぞ?」

「兄ちゃん・・・父ちゃん・・」

―子供が泣いてる。はやく、なんとかしないと。

 そう思っていると、石が投げられて、殺人犯の手から子供がはなれた。

石を投げたのは、14になったばかりの男の子。


チャンス!と思って走り出し、子供のところまで走っていった。

「チッ、こうなったら、最後まで足掻いてやらぁ!」

そう殺人犯が言ってナイフを振り上げるのと、俺が子供の所についたのと、

警察がなだれ込んできたのが同時。

「・・・ぇ?」

腹を刺され、頬をかすり、急所(水月)を刺された。

そして、殺人犯が警察に取り押さえられた。

 もう、痛みなどでの意識は消えかかっている。


―力を振り絞って、目を開けると、そこに見えるのは、家族。

父、子供、そして殺人犯につかまっていた子が見える。 

 俺は、あの子を守ったんだな、と。

満足しながら、意識は消えていった。



―とある場所―

「まずい、です。もうすぐ『候補者』が、死んでしまいます。」

見た目12歳ぐらいの女の子が言う。

「そう、か。なら、せめても魂だけでもこちらに」

近くに居た人がいう。

それから、その部屋は光を放ち続けた。


―双羅視点―

「・・ぅあ?・・」

目を開けると、不思議な場所にいた。

白でもない、黒でもない、灰色と言われてもちがう。

赤といえば赤。

青といえば青。

黄色といえば・・・


 体は重くも軽くもない。鼓動が感じられない。

なんとも不思議な空間だ。


「まったく・・・なんでこんなとこに人間が・・・」

いきなり上から声がしてきた。

 顔を上げると、そこには20代そこそこにみえるの男がいた。

髪は白く、目つきが若干悪い。黒いなにかを羽織っている。手に鎌をもっていた。

 その男の特徴で異様なものが、目玉だ。

縦に長く、片目は黒、片目は白、となっていた。


「貴方は・・・誰、ですか?」

つい、問いかけてしまった。

「ん?ああ、俺は死神といったほうがわかりやすいか。」

「へ?」

「お前らの世界でいうと、『タトナス』だな。」


・・・どうやら俺は、死んでしまったらしい。

 いやしかし、さっき「どうしてこんなところに」といってたな。

魂?の回収の失敗か?


「・・・ここは、なんなんですか?」

すると「死神」は、

「ここは世界の狭間の精霊版、といったところか。または、世界が生まれる前の空間か。

本来お前はここにこないはずなんだが・・・」

「本来?」

「本来は、『その世界』の死後の世界へ行く。日本、だったか。

たとえると天国地獄だ。

そこで裁判を受けて、天国地獄、または転生する。」

「転生・・・」


 そうやってループするのが正しいのか。

「で、お前は転生の枠からはずれてしまったから、ここにきた。」

「え・・」

ちょっとまて、俺は死んだが、もともとの世界に転生できないのか?

「たぶん、他の世界からの召喚だろうな。しかし死んだ直後に召喚だから、

魂だけこっち側にきたんだろう。」


「召喚は失敗したんですか?」

「いや、魂の回収と召喚が重なったからこんな半端なところに

きたんだよ。転生の枠は、召喚した世界になる。どうする?」

「いや、どうする?っていわれても」


 突然すぎる。

正直、かえりたい。だが、死んでしまったから、召喚されたから、

戻れないのだろう。なら・・・

「・・新しい世界で生きるよ。」

「あっそ。なら送ってやろう」

そう言うと、俺の体は光に包まれた。

「あっそうだ!死神、名前は?」

すると死神はにかっとわらって、

「我、世界を管理する者。名はメル―だ!」

「最後らへんが聞こえなかったぞ!」

「はははははっ、わざとだ!さらば!」


 包んでいる光がいっそう強くなった。

死神の名はメ―バ―です。

全部の名を出す予定はありません。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ