英米首脳密会
5月某日 イギリス首相ダニエル・ブラウンとアメリカ大統領リアム・ジョーンズの密会がイギリスの首都ロンドンでおこなわれた。
ビッグベンとウェストミンスター宮殿が豪華に着飾る首都はヒトラーに攻撃されたとは思えない程であったが、それとは関係ないウィンザー城で話し合いになった。
「CIA三人、FBI二人、そしてタイルストーン中将は明らかに過剰戦力だな」
と大きい独り言を呟くダニエル首相は色白い肌とヨーロッパ人に似つかない茶色の目は一人の怪物を観察する。
そして相対するリアム大統領はダニエル首相の隣に佇む赤眼の長い白髪の少女を見つめてみる。そしてその少女はというと気怠そうな顔でタイルストーン中将を見つめながら手に持つ杖で手遊びをする。
「過剰とはいうがそちらは彼女だけかな?」
とリアム大統領は気になっていることをしゃべり牽制する。気配だけは他に十数人近くあることは元軍人としての勘が残っている。
「王城の周りや隣の女王様の護衛を合わせると40はいますね、ですがご安心下さい。私の護衛だけは彼女だけですから」
「そうか、別に良くも悪くもないが本題に入ろうか」
「あぁ、よろしく願いますリアム大統領」
とニヤッと笑う顔に少しの拒否反応が出そうになるがなんとか堪える。
「現在、世界各国では能力と魔法が生まれたことによる停戦状態が解けて日本と中国はお互いとの戦争が激化する様子に、ロシアが動き出して日本を攻める様子が伺えます。そちらはどんな情報をお持ちで?」
「そうですね、やはり因縁の仲というべきかフランスとドイツが争っていますね。ですがどちらも『ボナパルト家』と『厄災』を出してない様子からして長引くかもしれません。ヒトラーのような人材は現在ドイツにはいないのでテネウス総統の手腕がかかっていますかね。もちろん我が国が危うくなると齢14の彼女を出しかねませんけどね」
と言って撫でようとした手を少女に叩かれる。
「まあ私たちも危うくなれば『英雄』を出しますがロシアか日本くらいしか戦う理由がありませんけどね」
「敵が大きいと小さいもので転びますよ」
「そんなことが起こらないように努めるのが大統領の仕事なんですけどね」
と言った瞬間に両トップが表の顔で笑いあう。
もちろんこれだけの話のために来たわけではない。
停戦により連合も枢軸も消えて独立で戦争を起こす時代となった今は、条約を結んで牽制する戦い、そして戦争が始まる。相手はもちろんソ連を内戦で滅ぼしたロシア連邦である




