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恒河沙  作者: 佐瑠未亜綺
第1部 死者が語る戦争
73/85

作戦

猿助さすけさんとその部下19人、そして私こと石川護右衛門

1人を暗殺するには多すぎる人数であり、猿助隊は屈指の暗殺部隊である。

でも正直に言うたら沼田響香の強さはそこまでにしか見えへん。やけど、もしかしたら....なんて希望を抱くにしては無理や。


「おい石川のボンボン、聞いてんのかワレ。期限は一応10月までだ。普通に長すぎるってことは信用が無いかバケモンを狩りに行くかのどっちかちゅうことや。俺自身は信用が無いとしか思えへん。他の意見はあるか?」


そう聴いても一切誰も言わん。つまり『舐めてる』としか思われてへん。アホだらけの集団はどんな実力でも足すくわれて頭打って死ぬ。だから一緒に死なへんため水を差す。


「私が死なんため言うときますけど、そのままやとお前ら死ぬで」


その一言で怒りの顔全開の男、猿助氷賀が口火切って言い出す。

「おい、名だけの雑魚カス。誰が死ぬって」


「この年で耳が遠なって誰が介護すんですかいな。まあ落ち着いて耳かっぽじってよう聞いてください」


と言うと少し怒りの色が薄まった。


「なんでか言うたらな、あの理事長が1番怖いんや。あの何でも見てるかのような目と頭脳が」


「理事長...黒川夜千代か?あれは闇が深い言うて長様すら避ける人物、それがどうした」


「先々月でしたっけ?潜入したのが。あん時になネズミを見たと言うとったんどす。私ですら気づかれるならあんたらやったら入る前に気づかれるに違いない」


「それがどうした?」

と自信満々の静かな言葉が理解できない。


「だから理事長にしょっぴかれるならどうやってヤるつもりですか」


「お前でも鈍ることもある。それでもやらないといかん。それが上に立つ者の義務や」


「ならいいんですけどまず5人ほど送る。斥候が死んだら次にする。それでいいですか?」


「そもそも俺は全員て言うとりません。でもそれがええと思うで。癪に障るがな」

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