第1章 勇者パーティー、いざ出陣!
王都ファリスタの夜は、魔導石の淡い光に包まれて幻想的に輝いていた。
石畳の街道には、明日から始まる魔王討伐への期待と不安を抱いた冒険者たちの足音が響いている。
俺、ケイン・エクスカリバーは、王都で最も賑やかな居酒屋「金の酒杯亭」の奥のテーブルで、明日からの大冒険を前にした最後の夜を過ごしていた。
「明日からいよいよ魔王討伐ね!」
向かい側に座るソラ・ブレイドハートが、琥珀色のエールを掲げながら豪快に笑った。
彼女のショートカットの黒髪が揺れ、紅蓮の瞳が酒場の明かりを反射してきらめく。
今夜は珍しく剣士装備ではなく、濃紺のワンピースを着ているが、それでも肩や腕の筋肉の美しいラインが浮かび上がっている。
胸元は控えめながら、健康的な谷間が覗いていて...。
「神様のお導きですわ♡ 明日からの冒険も、きっと素晴らしいものになります」
俺の隣に座るリリア・ブロッサムが、天使のような笑顔で両手を合わせた。
金髪のロングヘアが蜂蜜のように流れ、ブルーの瞳が純真な輝きを湛えている。
白いドレスに包まれた豊満な胸が、息をするたびにふんわりと上下し、その度に深い谷間が強調される。
「人間の冒険前行動パターンは実に興味深いですね。アルコール摂取による緊張緩和効果、集団結束力の向上...これは貴重なデータです」
テーブルの端で、エルノア・シルフィードが手帳に何かを書き込んでいる。
長い緑髪を優雅に流し、アメジスト色の瞳で俺たちの様子を観察していた。
エルフ特有の尖った耳がぴくぴくと動き、上品な緑と白のローブに包まれたスレンダーな体のラインが美しい。
って、何考えてるんだ俺は!
明日から魔王討伐という大事な時に!
「え、えーっと、そうだな! みんな、明日からの冒険、頑張ろう!」
俺は慌てて立ち上がった。
リリアが俺の言葉に応えて、にっこりと微笑みながらグラスを持ち上げる。
「はい♡ ケインさんと一緒なら、どんな困難も大丈夫です」
その瞬間だった。
リリアが腕を上げた拍子に、白いドレスの胸元が大きく開いた。
純白のレースのブラジャーに包まれた、豊かな胸の膨らみが俺の視界に飛び込んでくる。
柔らかそうな肌の質感、レースの隙間から覗く淡いピンクの肌。
「あ、あ、あああああ...!」
俺の脳内は完全にショートした。
顔が一気に熱くなり、心臓が爆発しそうなほど激しく鼓動する。
「ケイン? どうしたの?」
リリアが不思議そうに首をかしげる。
その仕草でドレスがさらにずれ、胸の谷間がより深く露わになる。
「う、うわああああああ!」
俺は勢いよく後ろに倒れた。
椅子ごと派手に転倒し、背後に座っていたソラの足元に突っ込む。
そして俺の手が、ソラのワンピースの裾を豪快に捲り上げてしまった。
「きゃあああああ!」
ソラの悲鳴が酒場に響く。
濃紺のワンピースがめくれ上がり、黒いレースのショーツが露わになった。
剣士らしく鍛えられた太ももの美しいライン、ショーツの縁から覗く健康的な肌。
「な、何してるのよ、このエッチ勇者!」
ソラの顔が真っ赤になり、腰の剣を抜く。
刀身が鈍い光を放ち、俺の首筋に突きつけられた。
「ソ、ソラ! これは事故で!」
「あらあら♡ ケインさんは恥ずかしがり屋ですのね♡」
リリアは相変わらず天然炸裂で、胸元の開いたドレスを直すことすらせずに、にこにこと微笑んでいる。
その無防備さが、逆に俺の心臓をさらに苦しめる。
「これが噂のラッキースケベ体質...興味深いです」
エルノアだけが冷静に、手帳にペンを走らせている。
「対象となる女性の衣服の脆弱性を瞬時に察知し、最適なタイミングで接触する...これは単なる偶然ではなく、何らかの法則が存在するのでしょう」
「エルノア! 今そんなこと分析してる場合じゃないでしょ!」
ソラが剣を振り回しながら叫ぶ。
その勢いでワンピースの胸元も大きく揺れ、健康的なバストの形が強調される。
「ご、ごめん! 本当にごめん!」
俺は床に這いつくばって謝罪した。
顔は真っ赤で、呂律も回らない。
酒場の他の客たちがこちらを見て、くすくすと笑っている。
「これは...仕方ない事故だから問題ない! そう、問題ないんだ!」
俺は自分に言い聞かせるように呟いた。
ソラが深いため息をついて剣を鞘に戻す。
「まあ、いいわ。でも気をつけなさいよ。明日からの冒険で、こんなことばっかりしてたら困るでしょ」
「大丈夫ですわ♡ ケインさんのお陰で、きっと楽しい冒険になりますもの♡」
リリアの天然発言に、ソラが「そういう意味じゃないのよ!」と突っ込む。
「人間の社会的交流における偶発的身体接触の頻度と、その後の関係性変化...これは400年の研究テーマとして申し分ありませんね」
エルノアが何やら意味深なことを呟きながら、手帳にびっしりとメモを書き込んでいる。
酒場の喧騒の中、俺たち四人の冒険パーティーは、それぞれの想いを胸に、明日からの魔王討伐に向けた最後の夜を過ごしていた。
「それじゃあ、乾杯! 明日からの冒険に!」
ソラがグラスを掲げ、俺たちも続いた。
「魔王討伐、頑張るぞー!」
こうして、酒場に響く俺たちの声と共に、運命の冒険の前夜が更けていくいった。