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奇々怪々

作者: 永井晴
掲載日:2024/03/05

奴らは、

大人なんかじゃなく、

きっと音の聞こえる聾人で、

きっと目の見える盲人で、

きっと何よりも愚かな怪物のようなものだろう。

奴らの想像の中で器用に踊る奴らは、

僕らから見れば、

きっと可哀想な狼狽の宴みたいに、

悲しくなっても来ちゃうんだから。

ピント外れなアナロジーの量産、

なら本当のことを叫べよ。

何にも置き換えられぬはずだろ、

と言いたい。

奴らはもう違う生き物か、

分かり合えることは無いのか、

ずっと虚構の指標に惑わされて、

灰色の森を彷徨うのか。

どうして。

本当のことはもっとすぐ側にあるはずだろ、

どこにも見えなくても、すぐ側に。

アナロジーじゃないぜ、

実感さ。

僕らは人間さ。

生物的に行こうじゃないか。

人間的ではなく、

生産的ではなく。

小さな川はそんな時も流れていたんだよ。

せせらぎも荒削った乱暴さにはうんざりさ。

川に乗るようじゃダメさ、

川を掬うようでもダメさ、

何もせずに寝転べばいいんだ。

川もそんなの期待しちゃいない。

そして気づくさ。

体がソワソワしてならない、

その焦燥、

ここには何も急かすものは無いさ。

一体どこの話をしてるんだい?

ゆっくりしたこともないほど愚かなのかい。

なんて有意義な世界を持っていたんだろうね。

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