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転生ドラゴンは生き残りたい  作者: プレ子
プロローグ
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2.ご飯は生きていた

 優雅に降り立った僕の親は、勘・・いや、本能がお母さんなんだと伝えてくる。

 なんだか全力で甘えたい気分になる。


 『ちゃんと生まれて来てくれて嬉しいよ。私のかわいい娘たち。』

 

 頭の中で優しく響いた声に僕は一瞬理解が追い付かなかった。

 数秒してようやく理解できたのは、此の声がお母さんの声だと言うことと、僕たちは女の子だと言うことだ。

 

『本当は全員の生まれてくる瞬間を見たかったのだけれど、餌を探すのに時間がかかちゃったわね・・・』


 二回目の声でようやく落ち着いてきた。

 この頭に直接響く感じはたぶん、念話だろう。

 そんなもの見たことも聞いたこともないけど、ここは異世界で、僕はドラゴンだ。念話くらい存在するだろう。超謎理論だが、仕方ない。


 僕たちに語りかけてきたお母さんは、まだ生まれていない卵を見守っている。その間に考察しよう。


 お母さんは、僕たちに娘たちと言った。

 つまり、女の子しか生まれないことを知っていたのだろう。

 そして卵をおいて餌を探しに行っていた事から、ドラゴンは、単一生殖なのではないだろうか。


 まあ、そんなことは比較的どうでもよくて、自分の性別がわかっただけで十分だろう。

 何故こんなことを考えているかと言うと、あれだ、お母さんがつれてきた餌である。


 二本の足と四本の腕を持った熊である。

 異世界であると仮定し、僕自身ドラゴンである以上こういったファンタジーな生物と出会うのは、想定していたが、いささか早すぎる気がする。

 まだ、生後2時間程度でしかない。


 ただファンタジーな生物が餌として運ばれて来ただけなら、思考をそらすほどではないだろう。

 詰まるところこいつ、生きている。そう、生きているのだ。

 大事なことなので二回言った。


 気絶しているようだけど、呼吸はしっかりしている。

 近づくのは怖いから、遠目からみているけど、ドラゴンの目は誤魔化せない!


 まあ、念話で会話出来るほど頭のいい種族なら、親が子に狩りの練習をさせるのは、むしろ必然の事だろう。

 しかし早い、とても早い。

 何度も言うが僕は生後二時間だ。どうか鮮度を保つために生かされているだけでありますように。


 頭を使いすぎて疲れてきたので、お母さんの近くで休憩しよう。お母さんは、藁の敷いてあった場所を囲むように丸くなって落ち着いている。

 僕はお母さんのしっぽを跨いでお腹の方へはいっていった。


その中には10匹の幼竜がいた。

 どうやら、全ての卵が、孵ったらしい。

 お母さんは僕の10倍以上の大きさで、僕が寝っ転がっても、まだ、余裕がある。

 空いていた場所に寝転がり、まるくなる。


 『ふふっ全員揃ったわね』

 

 少し嬉しそうな口調で、念話が飛んでくる。


 「そういえば11匹全員揃ったのは初めてか」


 そんなことを口にしたが、相変わらずガウーしか喋れない。ちょと悔しい。


『僕も念話できないかなー』


 ただ頭の中で考えていただけの思いに返答が返ってきた。


 『念話、出来てるわよ』


 『うにゃぁ!えっね念話出来てる?』


 どうやら僕は念話ができるようだ。

 でも、何で今念話が出来るようになったんだろう。

 気になったのでお母さんに聞いてみることにしよう。会話出来るって素晴らしい♪


 聞いてみたた結果、ドラゴンは総じて高い魔力を持っていて、強く願うと体内にある魔力を魔法として発動させることができるらしい。

 これはドラゴン種の固有能力:竜言語魔法と言うらしい。

 願っただけで何でもできると聞くと万能のように見えるが、致命的な欠点がある。 

 まあ単純にすごく燃費がわるい。

実際生後間もないとはいえ僕の魔力はたった数分の念話ですっからかんになってしまう。


 その欠点を補うには、魔法の仕組みを理解して、空気中にある魔力を使う術式、魔術に昇華させる必要があるのだ。

 しかしここでつまずく竜は多い。

 普段当たり前に使えているからこそ、いざ魔法の理論を知ろうとするとこんがらがるのだ。


 パソコンは使えるが、どうやって動いているかは、わからないとか言うあれだろう。


 こんな有意義な会話の中でも一番重要なことが聞けた。

 そう熊のことである。あの熊の名前は、六足熊と言うらしい。

 分かりやすい名前だ。

 この六足熊は、魔法で眠らせていて、今は安全だ。

 かなり弱らせていて、攻撃出来るほどの余力は残っていない。は言っていたけれど幼竜の恐怖心を煽るには十分な威圧感で「勝ちたい」や「生き残りたい」などの強い思いを抱かせて、魔法を誘発させるなんともスパルタな内容だ。


僕はもう魔法が使えるから参加しなくていいのでは?と聞いたところ

『狩りの練習も兼ねてるから駄目よ★』


と言われてしまった。うぅ緊張する。


とまあこんな内容の会話をした後魔力枯渇で眠ってしまい、気がつけば次の日の朝をむかえていた。

昨日は、何も食べていなくてもお腹が減って居なかったがさすがにお腹が空いてきた。


そろそろ覚悟を決めよう。「僕は六足熊を倒して食べる!」・・・はぁガウーってなった。締まらないなー。

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