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部活に関してなら何でもやります!!~いや、どんなことでもやりますとは言ってないんだけど……(汗)~

作者: ふるなる

ハーメルンで試し書きして、修正を加えて投稿しました。

いつかは投稿したいなとは思ってますけど、絶対投稿するとは限らないです。また修正点などがあれば修正したいです。

そのために、

修正(変えた方がいいよという点)などがあれば感想にて教えてください。

また、このストーリーが気になる、続きが見たいと思ったら評価もしくは、ブックマークをお願いします。

感想や評価、ブクマなどしてくれたら非常に助かります。


それと、タイトルはまだ決めてません。案があれば感想などで提案して下さい。お願いします。

 透は溜息(ためいき)をついた。

「何故、この部活動は(くせ)が強いんだ?」


 放課後空いた教室を部活動の使う場所としている。閑散とした棟の中で唯一この教室は騒がしい。想像する以上に騒がしい。

 均等に列ぶ机を小刻みに(かわ)して抜けていく。机と机で囲まれた狭い通路を走る。ふみちゃんは真横にある机と机に手をかけて前に跳んだ。

 風圧で捲ったスカート。軽く(なび)く長い髪。まさに青春系アニメや映画のポスターにドアップされている女子高生みたいだ。ただ、やってる事は小学生男児で、(きら)びやかな青春とは程遠い。高校二年生になってして何やってんだか。

 ふみちゃんを後ろから追いかけるヨッシー。無邪気に微笑みながら進むふみちゃんを追いかける。無垢な笑顔で周りの机をずらしていく。机の脚には接着剤がくっついている……訳でもなく小さな騒音をたてながら横滑りしていく。

 騒がしい理由はこれだ。超自由人で問題児(トラブルメーカー)のふみちゃんと、天然でよくノリに乗ってしまうヨッシーの二人による鬼ごっこ(?)が原因だ。

 僕は頭に手を当てて、「全く……」と言うしか出来なかった。


 この教室には僕と騒々しい二人の他に三人の部員がいる。僕の所属する部活動は計六名なのだ。部長(キャプテン)は僕であり、この騒動を叱らなければならない。……のだけど、あまりにも見慣れた情景となってしまったためか叱るに叱れない。そんな僕自身も「全く……」と溜息をつかれる立場かも知れない。

 けど一言言わせて!!"副部長はヨッシー"だから!!!

 ヨッシーはふみちゃんの身体に触れかけた……が、触れることは叶わず。そして、諦めたのか狙いを替えた。

 椅子に座り机に並べたプリントを眺める。思いつけばシャーペンを取りプリントに書き付けていく。真面目な性格の翔也はひたすら紙に(つづ)っていた。そんな翔也の肩に触れるヨッシー。

「はい、次の鬼は翔也ね!!」

「僕には関係ない。邪魔しないで!」

 気にせず紙に綴っていく翔也。その対応が気に食わないのかヨッシーはその場から離れない。

 ヨッシーは翔也のほっぺを(つね)り横に上に下に引っ張った。

 翔也に悪戯(いたずら)を続ける。

「えー、少しぐらい、いいじゃーん!」と口を軽く尖らせた。

 抓られる翔也だって我慢の限界がある。シャーペンを止める。眼鏡は曇り始めて、身体から殺気に近い何かが放たれていく。

「お姉ちゃん……僕に構わないでくれないかなぁ?」

 と言っても聞かないヨッシー。翔也の怒りのゲージが段々と募っていく。

 そして、イラっとゲージが『MAX』になった翔也はヨッシーの袖を掴む。


「「静かにせんかい!!」」


 巴投げをかまして地面に叩きつけた(仮)。その攻撃を受けたヨッシーはロッカーを背にして翔也を見た。「てへぺろっ」という風に許しを乞う。

「それで許しを貰えるとでも……?」

 その一言で普通に謝罪するヨッシー。この光景も見慣れてしまった情景だった。

 翔也は何故かふみちゃんとヨッシーの起こすトラブルによく引っかかる。それで、ツッコミの一撃をかますのだ。

「はぁ……」と半ば呆れる翔也。

 一歳下(いっこした)なのに何故か頼もしく見えるのは何故だろうか。僕も負けないようにツッコミスキルを……って関係ないか。


 この行為を第三者の目で見てた部員は僕と二人の部員だった。

 一人はこの光景を笑いながら見ている。厳つい身体に大きな身長を持つ。半袖にシャツを捲っている。まさに剛腕な見た目だ。彼は勝呂さんで、一歳上(いっこうえ)だ。成績優秀で、運動に関しては「スポーツ界のなろう主人公」と恐れ(たた)えられている。熱血漢かと思われるけど実はそうでなく、とても温厚で優しい頼れる先輩だ。

 もう一人は興味がないように本を読んで自分の世界へと入っている。そんな彼女の名前はゆめちゃん。人見知りで一人の時間を大切にしている。特に、その時間を趣味の"お絵描き"に費やしている。自称腐女子で、pixivにそれ相当の二次創作を描いては投稿している。また、お絵描き以外に"なろう"でオリジナルストーリーを投稿している時もあると聞いている。


 忙しくて騒がしいふみちゃんに、無垢に楽しむヨッシー、その二人に集中を途切らされてキレる翔也、それを優しく見守る勝呂さん、一人で本を読み続けるゆめちゃん、そして、この部活を作った僕:透。変わらない騒がしさが何故か心を和ませる。

 騒々しいはずなのに穏やかな空気に包まれたこの部活動はクラブボランティア(・・・・・・・・・)部。長いから略称してクラボラ部とかCV部などと呼ばれてもいる。

 今年僕が立ち上げた部活動で、初期には他のボランティアを依頼した部活動におけるボール拾いなどの雑用をメインにしてやって来た。が、現在何故か大会に出るための穴埋めメンバーとして借り出されたり雑用とも言えぬ中心的な活動をしたりもしている。

 この部活動にいると問題(トラブル)が活動内外で現れる。僕達はそんな問題に揉まれながら穏やかな日常を過ごす。


「さあ、ボランティア依頼が来てるから話し合おう!みんな集まってぇー!!」


 僕のその一言で忙しさが静けさへと変わった。

 そして、静寂(せいじゃく)に包まれた話し合いが幕を開け……


    バっッゴォーン


 突如鳴り響く鈍い爆発音。何か程よく硬いものが天井に当たりコンッとぶつかり、そして地面へと落ちた。コロンコロンと転げながら白くて丸い物質が弧を描くように進む。ペットボトルの(ふた)だ。

 手に持つペットボトルから大量の泡が噴き出して零れ出す。その泡は翔也の机にまで侵食していた。砂糖の溶けたベタベタな液体が流れ込む。

 ふみちゃんは翔也の横でアハハと笑っていた。

「ごめんごめん」

 ペットボトルの側面には黒色のビニールが巻かれている。そこには、赤い色でコーラと書かれている。犯人はふみちゃんだ。

「ふみちゃん!?炭酸のボトル振った?でしょ!!」

「うん!」

「いやいや、うんじゃなくて、何で!!!?」

 思わず僕の口が開き、手が突っ込みの直線になる。何故炭酸を振ったのか分からない。

「いやぁ暇だからやってみちゃった♪」

 いや、暇だからやっちゃった。って……何で?

 取り敢えず、僕の番は無さそうだね。ふみちゃんの横で湯気が溢れ出す大仏。眼鏡が黒く衒い光を反射する。

「叱られた側から何やってんねん!!!」

 卓袱台(ちゃぶだい)返しの容量でふみちゃんを吹き飛ばす(仮)。翔也はやれやれと溜息をついた。

 ふみちゃんは叱られ教室の床に腰を下ろしていた。

 片手に(こぶ)を作って軽く(ひたい)横にあてがった。

「てへぺろっ♪」

 ふみちゃんは舌を軽く出して片目を閉じた。

 全く……。僕は「やれやれ」と首を振る。相変わらずの反省の無さに呆れてしまった。


 今はそんなのに構ってる暇もないし、僕は心を切り替えた。

「さあ、話を戻すよ!集まって~!!」

 この教室に響く僕の声が騒がしい空間を穏やかな空間へと変えた。

 軽やかなステップでヨッシーが近づく。

「透君!今回はどの部活から依頼が来てるの?」

「今回は卓球部から相手になって欲しいという依頼だ!!」

 卓球。

 僕達は卓球部から卓球の相手になって欲しいと依頼が来た。何せ卓球部のメンバーは少なく相手が組めないでいるのだ。そこで、僕達がその相手となる。

 正直、何も努力をしないと足を引っ張るだけ。一朝一夕で上手くなるとは思わないけど、足を引っ張らない程には上手くなれると思う。

 そう、、思ってるよりも難しいのだ。──クラブボランティア部は。


「さあ、日程は四日後の日曜日!それまで、卓球の練習するよ!!」


 これは全ての部活動を体験するという甘い蜜を吸ういいことどりの部活動。その分、大変だけどやり甲斐がある。

 癖の強い仲間達と僕らは新たな旋風を起こす!!

 これは部活動をボランティアするという新たな発想から生まれた部活動。そんな部活動に参加する部員の物語。




 教室内に爽やかな夏風が舞い込んできた────




キャラ設定投下


大田透おおた とおる(主人公)

部長なのに、それっぽい感のないモブ臭を放っている。真面目な面を持つ。この部活の土台を作った。愉快な部活仲間の忙しないハプニングに巻き込まれることがしばしば。

元野球部で練習から辛くて部活動を辞めて、この部活動作りへの道へと進んだ。

金治好美かなじ よしみ

副部長。サッカー部だったが人数が足りずに閉部したためにこの部活動へ。この部活動化を最初に提案した人物。

気さくで明るい。天然な面を持っている。誰隔てなく話せる性格で、弟の翔也とは性格が真逆に見える。人に優しい性格。

愛称は"ヨッシー"

武馬文香ぶま ふみか

トラブルメーカー。演劇部をやりながらこの部活動に入っている。この部活動には二番目に入ったという。

頭は良くテストはいい点数。しかし、行動に難ありで、自由奔放に動いてはトラブルを起こしていき、結局透達を巻き込ます。

愛称は"ふみちゃん"

勝呂すぐろ まさる

真面目で規則正しい。まさに、優等生。そして、三年生。元野球部だった。スポーツ推薦で指定校への合格は固いが、実力で合格したいという気持ちを持って野球部を辞めた。そして、勉強と両立出来るこの部活動へと入部。

体格が良く、スポーツ全体何でもこなす。最強のスポーツマンとして、スポーツ全体最強と持て囃され「スポーツ界のなろう主人公」と恐れ讃えられている。

愛称は"勝呂さん"

近見ちかみ ゆめ

夢見がちな一年生。美術部と並行して行う。

二次創作が好きで、そのキャラを描くのが趣味。ただ、物語を作るのは下手なため、描く専門である。

オタクの性質を持ち、専門分野になると早口でそのことを話してくる。その時だけ、迫力がある。

いつもは影が薄い。いつも筆と色鉛筆を常備していて、描くものがあればいつでも描ける状態にある。

愛称は"ゆめちゃん"

金治かなじ 翔也しょうや

好美の弟。一年生。

真面目な雰囲気を醸し出す眼鏡で、見た目通りの性格。姉とは違って近寄り難い雰囲気がある。

書記的役割を持つ。全てのことに最善を尽くした状態ではないと落ち着かない。また、静かな場所を好む。

いつも騒がしい姉や文香のツッコミ及びそれに付随する攻撃をしてる。

実は人に優しい。



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その他


大久保おおくぼ すばる

透とは違う学校で、透を見真似で似たような部活を作った。そして、ライバルへ!

元々サッカー部だったが、透とあって部活動をたてる。

優しいながらも、スイッチが入ると周りが見えなくなる。

視線誘導ミスディレクションを用いたり、どこかで聞いたことのあるような技を駆使したりしながら戦ってくる。


白石しらい 悠人はると

透の友達で同じクラス。だが、昴との勝負の時は高校は同じなのに別の高校の昴側につく。何しろ、昴は幼なじみの親友なのだとか。

意地悪くて悪口を良く口にする。全体的に周りが良く見えていて、悪い面を沢山見つけやすい。

嫌なオーラを発していてクラスでも友達は透と透の友達の優人しかいない。

野球部で、ピッチャー。だが、その性格とプレーの仕方に他の部員、キャッチャーが気に食わないため疎外されてるが、悠人以外でピッチャー出来る人材はいない。悠人の戦い方は勝つためなら方法を選ばない。敢えてフォアボールをして塁を進める(敬遠する)こともある。

透がキャッチャーをやると最低最強のバッテリーとして強くなる。


鵜飼うかい 優人ゆうと

高校の優等生。透の幼なじみ。

二年にしてサッカー部の部長である。非常に運動神経も良くて頭もいい。高い身長とルックスで女子からモテる存在。


神崎かんざき 双葉ふたば

透、ふみちゃんと同じクラス。赤目をしていて性格は乱暴。強い攻撃を持つ。たまに、片目が青くなると時たま性格が穏やかで優しい時もある。

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