2人の悲願
彼の乗り越えなければならない試練は4つある。
1つは、彼の義理の姉、繭さんととの2ヶ月間のこと
契約を交わすまでに何があったのか
1つは、あなたの本当の出自 それを知るにはフィオナさんの本性 を知らなければならない
1つは、彩香さんの死の真相 本当は、彩香さんは……
最後に、、、私と彼の最初の出会い どうして彼に近づいたのか、その原点を知らなければならない。
そして全てを思い出したら、
今、彼は何の試練を見ているのだろうか、
懺悔室で、彩香さんを救えなかった罪を涙ながらに告白してくれた
それだけで、もっと自分に都合のいいように改変することだって出来たのに、あの彼は自分の罪を残すことを選んだ。
ピー
ブザーが鳴り響いて 思考に耽っていた顔を上げる
モニターには、第2層試練失敗の文字
「……」
簡単に1度でクリアできるとは思わなかった。
でも、2層の試練は、正直、受け入れられると甘く見ていた。
違う、受け入れてもらわないと困る。
私の知るフィオナさんは、信心深くて、争いを好まない、穏やかな優しい人だ、エクソシスト隊にもいつも補佐として助けてくれていた。記憶のない私にいつも親切にしてくれた。フィオナさんだけは優しいままだった。そして、斗真さんが彼女を憎むことを知りながら、本当はとても愛していた。何とか歩み寄ろうとしていた。
2人が親子でないことを、彼女が浮気なんてしていなかったことを、DNA鑑定で私は証明した。証明したはずなのに、、まさか、ここまで細かく改変ができるなんて思わなかった。
その全てが偽物の、植え付けられた感情だと知ったときは、私も驚いた。
ううん、だからかな、彼はー 彼女からどれだけ愛を与えられても、その愛に1度たりとも答えなかったのはー
私の知らない苦労と努力と、過酷な環境が、フィオナさんをそうさせてしまった
だけど、フィオナさんは、本当に、自分自身の意思は1ミリも含まれていなかったとは、私は思わない。
そこには、本心だって、きっとあった。私はそれを、伝える機会を作りたかった 2人が、分かり合えるようにーなのに………
もう終わった世界のことを考えても仕方ない。辞めよう。
私は彼が起きないようそっと 脈拍、瞳孔、脳波を測定する
基準値を大幅に超えていた。額には 汗が流れ、体温もかなり高い。
麻酔薬をうち強制的に眠らせる。
場所を移そう、このままでは起きたときにかなり錯乱するかもしれない。
ここは次の候補者が使うから、どちみち長くはいられない。でも、、まだバイタルを定期的に図らなければいけないから、解放はできない。入院施設は一応B1に設けられているけれど、あそこは葛城神父の管轄だから、あまり近づけたくない、となると、あの隔離閉鎖空間しか、ないか、、
あまりそんな場所にいさせたくないけれど……やむを得ない。
それに今日はもう試練は無理だ、
ベットがある部屋で休ませないと、、。
……
時間がない。早くしないと……期限はあと半年もない。ここの防壁は 簡単には破られないけれど、死の運命は恐ろしいものだ。
私は彼を死なせはしない 絶対に
だから、何としてでも、例え彼の味方が誰一人いなくなっても、全てを敵に回すかもしれなくても、試練だけは、乗り越えて貰わなければ、彼の未来などない。
そのためには何だってやる。
………………………………………………………
エレベーターで1番下のB3階まで降りた後、研究所の廊下をひたすら進み、関係者以外立ち入り禁止の表記がある扉を潜り、そこから更に階段を降りていく。
薄暗かった雰囲気が更に暗くなり、照明はほとんどなく非常灯の光だけで、昼間でも懐中電灯が必要な暗さ、そんな中で突き当たりの、何か大きな頑丈そうな機械扉の前で立ち止まり、葛城神父はカードキーを翳し、そして暗証番号を入力していく。
ピーッという機械音と共に自動的に扉が開く。
薄暗く、使われていないベッドと、何か不思議なカプセルのような機械が奥に並んでいる。
そして部屋の中はかなり寒く、白い息が出来る程、真冬かと思えるような肌寒さだった。
「彼女はここだ」
本当にこんなところに、、?と疑念を感じていた最中、専攻していた葛城神父が1つのカプセルを指さす
そして私は見た。
うっすらと透明な霜が降りた巨大な人1人が入れるようなカプセルの中に、傷一つなく、まるで眠っているだけのように結衣はいた。
「結衣...!聞こえますか!?結衣!」
「生体活動を最低限にしてあるから仮眠状態だ。話はまだ出来ないよ」
ピッピッと規則的に心拍数は僅かに波を打ち、そしてカプセルに手を置くと、ひんやりした、冷蔵庫の中のような冷たさを感じる、
近くに-7度と書いてある。中の温度だろうか。
カプセルは認証キーに反応し、 ゆっくりと開いた。
すぐにでも駆け寄りたい気持ちを抑え葛城神父が真剣な表情でパネルを弄るのを見守る
そして、数分後、
「呼吸も、脳波も問題ない
あとは、体温が36度にまで上がってきたら、時期に目を覚ますだろう 早くて1時間といった具合かな
眠らせてからまだ1週間も経っていない、 運動神経もすぐに回復するだろう」
「良かった...!」
「俺はちょっとやることがあるから、1時間以内には戻る予定だが、目が覚めたら連絡くれ。柚はここにいてくれ、良いね」
「はい、葛城神父」
体温が少しづつ上昇していく のを私は一心に見ていた
夢を、見ているのかと思った
もう、幻覚ならば、このままずっと、覚めなければ良いと願った。
だけど、その暖かい手と、リアルな痛みが
現実だと思い知らせてくれる
もう、何もかも終わりだと思った。
でも、結衣が生きている
また、私に、笑いかけてくれるー
それだけで私は、また立ち上がることが出来る、例え天啓など戻らなくても、エクソシストでいられなくなったって、私は、、、
「斗真」
「...はい?どうしました、柚」
突然立ち上がって私の隣に座る
「斗真は、、覚えてる?」
「何を、ですか?」
「結衣と、どうやって出会ったのか、」
「結衣と...?」
質問の意図が分からず考えていた最中、小さく隣で咳をする声に私は我に返る。
35度を無事に超え、結衣の目は覚めた。
それから、私や柚や葛城神父のことを覚えているのを把握した後、私よりも柚の方が状況説明が得意だという理由で柚が淡々と現状について説明していく。
「でも、こんなことしてしまって結衣も怒っているでしょう」
「大丈夫です、それしか方法がなかったなら、私は受け入れます。それに、葛城さんが、全て教えてくれました、何があったのかー」
あの記憶を無くして不安そうにしていたこの間までの結衣とは見違えるほど
別人のようだった。
「取り乱さないよう、眠らせてからすぐに、私と記憶を共有していたんだ。」
いつの間にか葛城神父が戻ってきていた。
「葛城神父と? 」
「ああ、意識はなくても思考回路は問題ない、このコールドスリープはそういうものだ」
「え、じゃあ、目を覚ますことも、指1本動かすことも出来ないのに、頭の中の意識だけはあったって、いうこと…?
…まるで、拷問じゃないですか、そんなの」
「意識を遮断することも出来た、でも結衣がそれを望まなかったんだ」
「私が頼んだんです。葛城神父たちは、何か大きな計画を実行させようとしていて、それに私が必要だということ、私は目を背けたくなかった。それに、斗真さんを救うためなら、なおさら」
「あの死の映像は私の幻覚だ、悪かったな、あの場は、まだ準備が整っていなかったんだ。ドルジの目を欺くためとはいえ、君に過酷な試練を見せてしまった。1度見てしまった現実は、改変の効力が消える。だから、君から全ての記憶をまっさらにすることはできるが、」
「いえ、あれは、、私の過ちです。第1の試練は繭姉さんと両親のことだ、改変した人達は皆死んでます。
それに第2の試練はまだクリアしてませんから、必要ないです。」
「ドルジ神父を欺くには、確実に私をコールドスリープしたと思わせなければいけなかった。彼の天使は、恐ろしく強力だから。」
柚と葛城神父、結衣は何か専門的な用語で話をどんどん進めているようだった。
私は結衣に合わせてくれるという神父に従っただけで、今後どうするかも、何も知らされていないし、分からない私は会話に入れず1人思案に耽る
ふと疑問に思った。葛城神父は、数年前から姿を消していた。行方不明だ。 だけど、急に戻って来て、何食わぬ顔で神父をしている。何をしていたのかも、どこに居たのかも語らずに
ドルジと朔夜は、ずっと本部にいたから、記憶を無くした後の結衣を知らないだろう。 はるフィアにいた頃の彼女と戦ったことは抜きにしても、
この世界線に2人は存在しないと言っていた。
でも、葛城神父は?この世界に元々いた葛城神父が、疾走したのではなくわ何らかの理由で命を落として、別の、世界線の葛城神父が今回の任務でドルジ神父たちと共にこのβ世界線にきた、としたら、、
それならば、α世界線の結衣を、知っているのではないだろうか、八王子が壊滅するほどの大破壊があったと聞いた。
彼女は生きていない可能性の方が高い。でも、もし結衣を、知っていて、今と同じような出会いをして、同じように
過去の私が死の運命で死んだなら、
「最初の改変は、もう戻ってしまったんですね」
!
物思いに耽っていた最中、悲しそうな
瞳で私を見ていた。
話は終わったのか、葛城神父は中央にある巨大なモニターを高速で操作している、柚はいなくなっていた。
そうか、結衣は私に、思い出して欲しくないのか...
私みたいだ。必死で結衣の過去を隠して、
記憶が戻るのを恐れていた私ー
結衣も、同じなのか...でもー
「繭姉さんが悲観し、追い詰められ、家でいない物扱いされ、全員に無視されていると分かっていて、何もしてあげられなかった。
私はあのとき子供だった。引き取ってくれた義父たちが繭姉さんに冷たく当っているたことを知りながら、反抗すれば2人の不服を買い、私は追い出されるんじゃないかって、恐れて、分かっていながら、姉さんを助けなかった。
だから姉さんは、悪魔遣いに落ち、復讐を選んだ。その記憶は、10年後、天啓を得てすぐ、私は、その現実を、一族から悪魔使いを生み出してしまった過ちを、、
私の罪を洗い流すために、消し去った。繭を、私がうまれるよりもっと前に、17年前の、悲劇としてー、
時々考えるんだ、繭姉さんとちゃんと向き合っていたら、悪魔使いになんてならなくて、使い捨ての駒にされることもなかったんじゃないかって
全て見た後だからか、頑なに隠そうとしていた真実は、思いのほかあっけなくスラスラと言葉が出てくる。
「第2の...試練のこと...」
「えぇ...途中で強制終了してしまいましたけど、大体何を見せたかったかは分かっています」
「あんなの、大したことない、今までの私ならば、こんなこと、当たり前の日常のようなものなのに、、フィオナなんて、大嫌いなのにー失敗なんですって」
乾いた笑いが漏れる
「いいえ、本当は、怖いんです、結衣... 貴方や、結衣にまで私は望まれていなかったとしたらー 大切な人だと信じていた 人たちの、裏の姿を見ることがー、記憶の改変が全部都合のいい私の妄想だって、分かってはいるんです。だけど、、、こんなにも答えるとは思いませんでした。
顔を上げ、結衣の真紅の瞳を見つめる
「結衣は、、改変されてなんていないですよね?結衣は、、ありのままで、私といてくれているんですよね?
斗真さん....大丈夫、私はどこにも行かないよ
思い出すことが、全て正しいとは限らない
思い出す必要なんてない。あなたが私にそう臨んでくれたように
「いえ、、私は、第2の試練を、認めなければいけない…
.生まれは確かに望まれなかった
フィオナは……娼婦です。
邪魔者だった私は山に捨てられた 」
「違う!あなたは、
死んでいたっておかしくなかった。
教会の神父が見つけてくださった。居場所を与えてくれた。
エクソシストの才能をかわれ、修行を積まないと難しいと言われていた天啓にも恵まれた。
イデアの使徒と 歴史の守護神 の
一員に抜擢された
それは偶然じゃない
何の改変もない、貴方の実力です
あなたを大切に思う人はたくさんいる、改変などしなくても、葛城神父も、ユナン神父も、瀬野さんや、桜田さん、紫苑寺夫妻、そして、私がいる」
「葛城神父は、、契約だから、私を守ってくれるだけですよ。あの人の天啓は、私が危険に晒される度に弱くなりペナルティを受ける、私が死んだら終わり、、柚も瀬野も、同じ孤児院で育ったけれど、私のことなど…こう思ってるに違いない、私の弱さが、貴重な天啓を失わせてしまった。2人は私となど関わるのも本当は嫌気がさしているんです。柚だって、苦しんで、助けを求めていたあの時、私は何もしなかった。心の底では、私を恨んでいるんです。」
「.......」
「そろそろ時間よ、中央制御室に行きましょ
「え、ええ」
先程は気づかなかったが、契約の副作用だろう、柚の髪が灰色に変色している
階段を上がるのも苦労そうに息を切らしていた
「あの、柚、手を貸しましょうか?」
「いいえ、平気よ」
柚の目的は、一体何なんだろう
試練に選ばれたことを嬉々として語っていたから、エクソシスト協会を裏切るなんて、
柚の契約を、私は知らない だけど、ここにきたとき、瀬野から少し聞いたことがある
柚の交わした願いは 複雑でとても困難な願いだ、簡単には叶えられない と
それがこんなに早くあっさり叶う
とは思えない
無理やり強制解除したか、契約の禁忌、を犯したか、どちらかだろう。
中央制御室は 静まり返っていた。兵士や、一般のシスターは誰もすれ違わない
まるで、こうなることが予測し誰かが人払いをしたかのように、
「葛城神父 、あなたが、結衣を殺すことを止めて、コールドスリープしてくれていたと聞きました、ありがとうございます、」
「いや、構わない、私はただ君の協力が必要なだけだ、そのために生かしたに過ぎないしね」
「任務を始める前に、少し、聞きたいことがあるのです」
「どうした、」
「葛城神父は、α世界線から、きたのですよね?」
「……ああ、そうだな、」
「この世界にいた葛城神父は、数年前に突如疾走しました。でも、大人たちは誰一人探そうとしなかった
マザーも、ユナン神父も、まるで知っていたかのように
そして、2ヶ月前、急に戻ってきました。そのときから、」
「それがどうした」
「α世界線から来たなら、向こうの結衣を、知っていますよね?」
!
「結衣は、今、どうしていますか?生きているのですか?契約は、、溶けましたか?幸せに、
、暮らせていますか?」
「ーそれを知って、どうする」
「え? 」
「今君にの隣にいるのは誰だ、別の世界の彼女
のことなど知る必要はない」
「生きているかだけでも、教えてくれませんか?」
「………彼女は、、 死んだよ、α世界線の彼女はもうどこにもいない。」
「…そう、ですか…」
「……葛城神父、」
「ああ、柚か、どうした」
「森の結界石、全て解除出来ました。
これで、召喚すれば、呼び寄せられると思います。」
「結衣、柚、準備が整った。ドルジと数名の隊をは今は囮の悪魔の場所に誘導した。
咲也の天啓も封じたから天使は出てこれないはずだ。」
「え?天啓を?そんなことが出来るのですか?」
「ああ、元々朔夜の天使ウリエルは父親から受け継いだものだ。
彼も知らされていないもう1つの契約があるからね、
まぁ、その話はまた今度だ、
時間がない、通信装置をハッキングしたから、外部と連絡はしばらく不可能だ。けれど
すぐに復旧させてくるだろう。強力な瘴気が放たれることになるから、 地方のエクソシストも黙っていないだろうしな。
後は召喚陣をかいて、呼ぶだけだ。
そっちは?」
「事情説明はおよそ終わった。というより、この結衣は記憶を共有してたから、ほとんど話す手間はいらなかったわ。
結界も全て解除した、
洗脳を弱める麻酔症を渡してあるけれど、成功するかどうかは、結衣にかかってると言ってもいい。」
「最後に、1つ、確認したい 」
「なんですか?葛城さん」
「こちらの、いや、α世界線の、あのお面の女は、どうする❔」
「殺すしかないでしょう
あんな素性も分からない怪しい奴、
きっとドルジや朔夜の駒かなにかでしょう
結衣どころか柚まで殺そうとしたのですよ!?」
「待って、彼女には、彼女なりの信念があって、ここに望んでる。
彼女の世界はここじゃない
閉じ込めておきましょう、どちらにしろ、出会ったとしても彼女の方が無力です、私が狙われる心配はない、」
「でも、、大丈夫なのですか?本当に、、」
「ありがとう、心配してくれて、でも、これは私がやらなきゃいけないことだって、わかったから。」
葛城先生が私に思念を送った
《結衣、少しいいかな 。あの子の正体を明かさず、かつ排除もしない それは彼にとって危険だ
正体がバレたとき、彼を酷く惑わすだろう
あの女は生かすべきでは無い。たとえどんなに弱くても、驚異にならないとは断定出来ない。》
《…そうかもしれない。
私は弱かった。とても、
そんなとき、馬鹿なもう1人の私の、悲劇の結末を知った。そして、今も、 繰り返そうとしている。
私は私の過ちを、なかったことにしないためにも、やらなきゃいけないことが、わかったから。》
拳を握りしめ、きっと決意したように顔を上げ正面を見つめた、
《私は、、「私」を止める
馬鹿な私の、目を覚まさせる
私は私のやり方で、目的を果たす》
《目を覚ますって、どうやって?
正体も明かせない 事情も話せない そんな中で戦って諭すとでも?
彼女は諦めないぞ、絶対に
例え力の差が歴然でも、殺せない。致命傷となる傷を与えることも、必ず君の前に立ち塞がる
でも君は違う いくら最強の矛と呼ばれている大悪魔でも前回は負けた封印されれば到底契約者の肉体は持たない 致命傷を追えば君は死んでしまうんだ》
《…そうでしょうね、きっと、あの時のように》
《連行してはるフィアに拘束し、クラウスに任せるべきだ、奴ならあの呪いを解ける。あの女を殺せば、朔夜とドルジも追い払うことができる 》
《葛城神父、あなたは斗真さんを死の運命から1月一日のその日まで守りたい
斗真さんに試練は受けさせたくない。だがらイデアと対立した。
でも死の運命からは1人では 対処出来ない
そのために私と、はるフィアと手を組もうとしている、そうですよね?》
《ああ、そうだな 》
《葛城先生がなぜこれほどまでに私を憎むのか、もう1人の私は、断片的な記憶しか持たないからきっと分からないでしょう、
でも、その気持ちよりも、斗真さんを守りたい だから、リスクを犯して、ここまでして私に協力を持ちかけたのでしょう?
あなたの復讐が、憎む気持ちが、私を殺すことで晴れるなら 私は止めません。全て終わったら、私も、もう1人の私も、
その先は好きにしたらいいです》
《君は私に殺されても構わないと?》
《まだ、死ぬ訳にはいかない。だから、私はあなた達と戦うことになる 》
《はは、面白いことを言う
君と戦って、私が勝てるわけがないな 》
《そして、桜田さんにも、私を捌く権利がある。
私は全て知っています。彼女にだけ思考誘導がかからなかったのも、あなたがその能力を打ち消す魔水晶をあの子に渡していたことも、
だからあの子はずっとかかったフリをしていた。許すといってくれたけれど、それは上辺だけ、きっと復讐するでしょう。》
.《....狂ってる》
《私は逃げません。私の目的はただ1つ 葛城神父なら、分かっているはずです。》
《…アノときから、変わらないんだな。君はー
斗真に聞かれたよ。α世界線からきたのなら、向こうの結衣はどうしてるかってね
ー、、約束してくれ、例えどんな状況になっても、絶対に、斗真を傷つけないと
命を懸けて、斗真を守ると》
《……約束します。私は、何があっても、
斗真さんを守ります。》
「皆、待たせて悪かった、、
やろう、最後の闘いをー」
あらゆる階の天井裏に爆薬は仕掛けてある
その起動スイッチが押され、凄まじい爆音が鳴り響く
最初の爆破で正面の玄関入口は瓦礫で塞がれるようになっている そして2回目で裏口の全ての
セキュリティが無効化され、 電子系は全て昨日を停止する
予めいた兵には全員任務に出させり、暇をとらせてある。幸い、ドルジを不在にさせている今はイデアの第3位始祖の私のめいには皆従う
………………………………………………………
「つまり私は、はるフィアに1月1日のその日まで、身柄を保護してもらう、ということですか?」
鳴り響く轟音の中で予め予定してある安全なルートを4人で走りながら簡単な状況を説明した。
「できるだけ、幹部のそばを離れないでもらう形にはなるけれど、あそこなら、下界とは隔絶されている、例え外部から襲撃されても、クラウスや、この子が守れる
でもクラウスも神じゃない 守れない可能性もある。
だから、身の安全は自分である程度は自衛してもらわなければならない 」
「でも私は、天啓も戻らないんですよね?試練を蹴ってしまいましたし」
「天啓などなくても1番確実な方法がある、」
「確実な、方法...?」
「それはー」
「なるほど、そうやって騙してきたんですね、
葛城神父」
!
非常階段をひたすら上り、1階の出口まで走り続け、角を曲がった途端、中央に鋭い大剣を構えて立ち塞がる朔夜を見た
「厳重に保護していた危険人物の解放、各エリアの監視カメラの工作に人払い、森の結界石の改ざん、そしてエクソシストの強制的な契約解除に悪魔との契約、そして試練の放棄と破壊、これは列記としたイデアの反逆と見なします、葛城神父!」




