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第51話 死神の予言

 今、この魔女は何と言った?

 俺の血が目当てだと? いや、それよりも何故俺の正体を知っている。自己紹介をした覚えなどないぞ。

「ニヒヒ、このロニ様を甘く見てもらっては困るのだよ。と言っても知っているのは彼の事だけ。他の事はぜ〜んぜん」

「俺の血で何をしようというのだ。利用されるのは好きではないのだがな」

 特に魔女となると自分の手を汚さずに他人を利用して目的を達する者が多い。利用された側はたまったものではないが魔女は悪気なく、さもそれが当たり前かのようにやってのける。

「利用……いやいや、これは互いの為。このロニ様は色々と研究してるんだけど大きな野望があってそれは吸血鬼くんの望む事に繋がるんじゃないのかにゃ?」

「俺の望みか……。ふむ、面白い事を言うな。血くらいならいくらでもくれてやる」

 どれだけ流しても困らないのだからそれを譲渡するのは厭わない。

 もし、それで死ねる方法が見つかれば儲けものだ。あまり期待出来ないかもしれないが。

「話が早くて助かるよ吸血鬼くん。では……」

「ただし消えた客を一緒に探してもらおうか。そちらに心当たりがなくてもお前が原因である可能性が高いのでな」

「交渉か。ロニ様は忙しいのだがここは吸血鬼くんの口車に乗ってあげるとしよう」

「血は客が見つかってからだ。とりあえず、現場に行くとするか」

 立ち上がり現場に赴こうとするとベルが服の袖を引っ張ってきた。その顔からは不安が感じられる。

「だ、大丈夫なんですか? 相手は魔女ですよ」

「それは重々承知している。だがここで追い返してもまた性懲りもなく来るに決まっている。ならば早く終わらせてしまった方が今後の為というものだ」

 そしてまた客探しをしなくてはいけなくなるのは面倒だ。いや、次はそれだけでは済まなくなるかもしれない。

「ですか……それならもう何も言いません」

 穏やかな表情を浮かべるベル。

 そして入れ替わるようにアズリエが深刻な顔つきで他の人に聞こえないように小声で話しかけてきた。

「師匠、少し言い難いのですが今回の客、須藤 隼人さんなのですが死相が見られました」

 それは彼女がルインの前で初めて死神らしい一言を発した。

「ここに来る者は全員そうなのではないか? 転生をするのだから、むしろなくては困るだろ」

「いえ、ここに来る方は特殊で死相は見られません。生と死の狭間ですので」

「となると死相があるのはおかしいのか。それは既にリルフィーたちには報告したんだな」

「はい。お二人はあの魔女がやったのではと思っているようですが」

 消去法でそう考えるのは妥当だろう。しかし、個人的には魔女でも人殺しをする奴にはどうしても見えない。

「まあ、無理もないな。ではその可能性も考慮してみるとしよう」

 まだ彼が死んだという確証はない。

 それにもしこれから死にそうになっていたとしてもきっと救ってみせる。この転生屋の一員として。

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