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ビーストハンター 第2話 「東京租界に死す」(10)

 イェーガーが全員そろった音羽警備の会議室では、社長の沙羅を中心に早速作戦会議が開かれた。

 そしてみんなで話し合った結果、メンバーそれぞれが得意分野に応じてジャーダンの動向を探る事となった。

 元刑事だったツクモは、そのコネを利用して警察からジャーダンの捜査に関する情報を引き出す役割を受け持つ。。

 一方、元娼婦で裏社会の事情に詳しいウズメは、ジャーダンが追っている密告者に関する詳しい情報を収集する。

 ジョーとシュンは遊撃隊として、二人が得た情報を元に密告者を追っているジャーダンのメンバーを追跡する。

 ヒジリは、ビークルを拠点としてそれぞれのイェーガーから送られて来る情報を分析し、総合的な戦略を立てる。

 ビークルには、各イェーガーから送られてくる様々な情報を分析処理するコンピューターが搭載されていた。

 各メンバーの位置もG.P.S情報で把握できる上に、必要ならば手薄な箇所に増援の指示も出せる仕組みになっている。

 しかも、元公安局の情報部に勤務していたヒジリなら相手のコンピューターをハッキングする事など造作もない。


 作戦会議が終えて、各イェーガーの役割が決まったところで沙羅が急にこう言い出した。

「今回は私も現場に出るわ」

「おぃ、何も無理するこたぁねぇぞ!」ツクモは心配して止めようとした。

「いぇ、無理なんかしてないわよ…それに今回は人手がいるでしょ」沙羅はもう決めているみたいだった。

「まぁ、そりゃぁ捜索範囲が広いのは確かだけどな~」ジョーは援軍があった方がありがたいようだった。

「なら、いいじゃない…久し振りにサイドカーにも乗ってみたいし」

「昔取った杵柄ですか?」シュンがそう言った。

「倉橋社長の時代には…ね。結構鳴らしたものだったわよ」

「まぁ、セイバーも運動不足で実戦から遠ざかってますさかいな~」ヒジリは言った。

「そうね…たまには狩りに連れていってやらなきゃぁ可哀そうだもの」

「絶対無理するなよっ!…お袋さんを看病しなきゃぁなんねぇんだからな」ツクモが念を押すように言った。

「大丈夫よ…いざと言う時はジョーやシュンが付いててくれるもの」

 そう言うと、沙羅は着替えをするために更衣室に入っていった。


 しばらくして、スタイル抜群のボディをライダースーツに包んだ沙羅が現れた。

 流れるような黒髪に黒皮のツナギとブーツ。両腰のガンベルトには二丁のブローニングM-1910拳銃を下げている。

 数年前まで「紅スズメ蜂」と異名を取った現役イェーガー時代の沙羅のスタイルそのままだった。

 シャルクのケージが開けられ、ボルテやカイザーが勢いよく跳び出して来た。

 その後から、のっそりと風格のあるジャーマンシェパードが出て来た…それが沙羅のシャルクである「セイバー」だった。

 事務所を出て、車庫に下りた音羽警備のイェーガーたちはそれぞれの車両に乗り込んだ。

 よほど獲物に飢えていたのだろうか?セイバーは出動を待っていたかのように武装サイドカーの側車に跳び乗った。

「ブォ~!ブゥオ~!」B.M.W2000C.Cのエンジンが唸りを上げて、三台の武装サイドカーが車庫から飛び出した。

 そして、ウズメの乗った真っ赤なポルシェが軽快に車庫を滑り出していった。

 その後から、ゆっくりとヒジリの乗ったビークルが車庫を離れた。

 牙を研ぎ澄ました6人の狩人たちがそれぞれ小雨の降る街へと散っていった。


第2話「東京租界に死す」(完)

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