表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

認知症のおばあちゃんへ。

2013.1.7

作者: 空猫月

2か月ほど、投稿するかしまいか、悩みに悩んで、結局投稿することに決めました。


認知症を患ったおばあちゃんへ。

2013年1月7日、あたしが思ったことを素直に記す。

 たちが悪い。


 自分が「はんこも通帳も全部ぬすまれた」って大騒ぎして、


 何度も同じ話をして、


 警察よんで、


 「家族はかまってくれないのに、警察は親切だった」っていって、


 「おばあちゃんが嘘ついてるって思うんだよね」ってきめつけられて、


 「自分には味方がいない」って被害者ぶって。


 なにそれ。


 おばあちゃんだけが辛いんじゃないし。


 その話聞いて、でも何もしてやれないあたしだって悔しいし。


 同じ話何度も聞かされて、家族だってうんざりしてるし。


 おばあちゃんのことで、みんなぼろぼろなのに。


 泣いた。


 けど、「泣かなきゃストレスたまるから」って、機能的なことを考えて泣いた。


 あたし、苦しいからって素直に泣けないのか。


 理由をつけてじゃなきゃ、泣けないのか。


 感情がないみたいで、何も感じてないみたいで、


 自分が、機械みたいで。


 悲しくなったけど、やっぱり無理しなきゃなけなかった。


 で、だ。


 暴走したおばあちゃんは、最後に言うんだ。


 「ごめんね、自分の感情だけで怒って。ソラに八つ当たりしたから、罰が当たった」


 って。


 包丁を使うのを誤って自ら傷つけた指を見せるんだ。


 こんなこと、されたら、ねぇ?


 怒れないよ。


 憎めないよ。


 嫌いになれない。


 どれだけ辛くても、きつくても、おばあちゃんが嫌になっても。


 そういうところがあるかぎり、あたしはおばあちゃんっ子なんだろうな。


 ずっと、介護にさえならないような手助けを、


 自分のできる範囲で、本当にちょっとずつ、小さくだけど、


 やっていくんだろうな。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言]  その後どうなっているでしょうか。    認知症のキーワード検索できました。 うちの祖母も認知症でアルツハイマー型とレビー小体型の併発です。うちはどうにかしてホームに入ってもらう予定です。 …
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ