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高さのあるところ

作者: 濁冷 呑
掲載日:2026/09/06


長い眠りから、ようやく起き出す。


ずっと、じっとしていた。


暗く、静かな場所で。


体は、まだ、上手く動かない。


ゆっくり、外へ出る。


日差しは強い。

戻りたくなる気持ちを抑え、

一歩一歩踏み出していく。


暑さと湿度でクラクラする。

押さえつけられるような重量。

そっと、土汚れを払う。

体が、少しだけ軽くなった。

踏みしめる。


高さのあるところを信じていた。

それだけだった。


まだ、何者にもなれていない。


気づけば夕暮れが近かった。


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