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第7話「リクの秘密とクチャラーの呪い」

夜中の村に響く、奇妙な音。

リクが抱える「放尿の秘密」と、クチャラーのスキルの真の代償がついに明らかになる──。

夜の静けさを破るように、水のはねる音が小屋の外から聞こえてきた。

 目を覚ましたタクト(主人公)は、そっと外へ出る。そこには月明かりの下、寝間着のまま立ち尽くすリクの姿があった。


 「リク……?」

 声をかけると、リクは振り返らず、地面に向かって無意識に放尿していた。表情は虚ろで、まるで夢遊病のよう。


 やがてリクは動きを止め、ぽつりと呟いた。

 「……ぼく、夜になると止められないんだ……。水が、勝手にあふれてくる……」


 翌朝、アリス王女に相談すると、彼女は真剣な顔をした。

 「リクは“水の呪い”にかかっているのかもしれません。夜になると水分を排出せずにはいられなくなる……。もし放置すれば、やがて体の水分すべてを流し出してしまうでしょう」


 タクトは思わず拳を握った。

 (俺がクチャラーのスキルを得たときも、同じだった。気づけば口が勝手に鳴って……止められなかった。リクも同じように“呪い”に苦しんでいるんだ……!)


 リクの小さな肩は震えていた。

 「……ごめんね、タクト兄ちゃん。ぼくのせいで、みんなに迷惑かけて……」

 泣き出すリクの頭を、タクトは静かに撫でた。


 「迷惑なんかじゃねぇよ。呪いなら、解けばいいだけだ。俺とアリスで必ず助ける」


 その言葉にアリスも力強く頷いた。

 「ええ。リクを救うためには、“水源の迷宮”を目指す必要があります。そこには浄化の聖石が眠っていると伝えられています」


 こうしてタクトたちは、新たな旅の目的を得た。

 だが、胸の奥には不安が残っていた。


 (リクの呪い……それだけじゃない。俺のクチャラースキルも、日に日に強まっている。食事のたび、音が大きくなって……時には、他人の食欲まで奪うほどに……)


 まるでリクと同じく、呪いに体を蝕まれているかのように。


 「タクト……」

 アリスが不安げに覗き込む。

 タクトは笑ってみせたが、心は晴れなかった。


 夜が来れば、またリクは放尿する。

 呪いは確かに存在している。

 そして、その根源は――クチャラーのスキルと同じ“始まりの呪い”であることに、タクトはまだ気づいていなかった。

リクの「夜ごとの放尿」がただの癖ではなく、呪いだったことが判明しました。

タクトのクチャラースキルも同じ“呪い”と繋がっている……。

次回、彼らは「水源の迷宮」へ挑みます。


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