創作詩17: 聖書にまつわる発達さん
本投稿では、創作詩 ”聖書にまつわる発達さん” を発表します。
世界で一番売れている書籍は聖書です。聖書にはいろいろな障害者が登場します。果たして、発達障害者はどのように描かれているでしょうか? 今回は、聖書にまつわる発達障害者を詩に紡ぎました。
聖書にはいかなる障害者が登場するや?
・レビ記には障害のある人が遺されている。
・目が見えない者、
・手足が短すぎたり長すぎたりしている者、
・手や足の折れた者、
・くる病や肺病で痩せた者、
・目に星のある者、
・湿疹やかさぶたのある者、
・睾丸のつぶれた者、
・彼らは「神の食物として捧げられたパン」を食べることができた。
・ならば発達障害の人はいかほどに?
・それっぽい人はいるような・・・
・イエスはどうか?
いや、違う!
・パウロはどうだろう?
いや〜、違うような気がする!
・放蕩息子はそうではないか?
ん〜、確信はない!
・発達障害が顕著な人はどうも見当たらない・・・
・800年前、修道士のジネプロはちょっと変わった人だった。
・彼は巡礼中にローマ市民に迎え入れらたとき、
近くにあったシーソーに夢中になり、
市民を無視してシーソーをこぎ続けた。
・一度に2週間分の食事を作ってしまい、
修道院長からこっぴどく怒られた。
ところが、彼は反省する素振りも見せず、
怒鳴りすぎて声が枯れてきた修道院長を心配して、
暖かいオートミール粥を入手して差し出した。
あぁ、お前はこんなところにいたんだね。
終わり
【編集後記】
●聖書に記された「障害者」とは?
旧約聖書のレビ記(21.21-22)には「身に欠陥のある者」として11つの実例が記されています。本詩の第一連では、類似する疾患を整理して7つにまとめました。
身に欠陥のある者は神が聖別した特別な存在であるがゆえに、「健常者が神に供えた食べ物」を一定の時間が過ぎれば食することが許されていました。
●修道士のジネプロとは?
フランシスコ会修道士サンタマリアのフラ・ウゴリーノの14世紀前半の書「聖フランチェスコの小さな花」の”修道士ジネプロ伝”に記述されたジネプロ(13世紀に活躍した修道士で聖フランチェスコの弟子)の言動の中から発達障害と推察できるエピソードを本詩に組み込みました。
発達障害特性を示唆するジネプロの言動としては、本誌以外にも次のようなエピソードがあります。
・ジネプロは布教の帰りに物乞いに自分の僧服を与え、修道院に裸で帰ってきた。それを見た兄貴分の修道士フランチェスコは「許可なく僧服を人に与えてはいけない」と彼を叱った。
・ある修道士が病気になり、食欲が落ちて元気がなかった。ジネプロが「何か食べたいものはあるか?」と聞くと、彼は豚足が食べたいと答えた。ジネプロは彼のために豚を探し、藪の中にいた豚の足を切り取った。豚の持ち主である農夫はそれを知って激怒し、兄貴分の修道士フランチェスコに苦情を言った。フランチェスコはジネプロに対して、「農夫にしっかり謝って、彼の怒りを静めるためにありとあらゆることをしなさい」と命じた。
ちなみに、彼の一連のエピソードは、1950年に公開された映画「神の道化師、フランチェスコ」とに中で演出されています。
以上




