7日後①
翌朝、僕はのんびりとベッドの上で小説を読んでいると、急に電話がかかってきた。スマホの画面には、凛花さんの名前が表示されており、僕は急いで電話に出る。
「どうしたの?凛花さん。」
「あ、透君?それがね、今日ウチに泊まらない?」
「…へ?」
「今日、両親が仕事で出張だから、帰って来れないんだって、だからさ、ウチに泊まらない?許可は取ってるよ、ウチの親にも、透君のお母さんにも!」
「…母さん!」
「って事でどうするの?」
「…泊まります、泊まらせていただきます!なんかお泊まり会って、the恋人のする事って感じがするから、やってみたかったんだよね」
「じゃあ、決定ね!ってことで、早速うちに荷物を持ってきて!」
「え、もう?まだ朝だよ?」
「?何言ってるの透君、もう、18時だよ?」
そう言われて、僕は慌てて時計を見てみる。すると、確かに18時だった。…どうやら、小説を読むのに集中し過ぎて、時間を忘れていたようだ。
「本当だ…すぐ行く!」
「うん!待ってるねー」
そして電話を切ると、僕は超猛スピードで準備を済ませ、凛花さんの家に向かった。
凛花さんの部屋の前に着くと、インターホンを鳴らした。
…ピーンポーン
すると、インターホン越しに声が聞こえて来た。
「はーい!今行くねー」
そして、ドアが開いた。
「いらっしゃい、透君!」
「おじゃまします」
そう言って、僕は部屋に上がった。凛花さんの家の様子は、前に一緒にお料理をした時に見た時と特に変わりないようだった。僕は、凛花さんにリビングのソファーに座るよう促され座ると、彼女は
「お茶かカフェオレどっちがいい?」
と聞いて来た。僕は、しばし考えてから
「じゃあ、カフェオレで」
と言うと、彼女は台所へと行き、カフェオレを淹れてくれた。
「はい、どうぞ」
「ありがとう、凛花さん」
「それより、今日の夜ご飯何が食べたい?」
「そうだなー」
そう言って僕は考える。うーん、今日も一緒に作りたいし…
「そうだ!凛花さん、一緒ににカルボナーラ作らない?」
「良いよ!でも、だったらサラダも付けたいな…なら、シーザーサラダも一緒に作ろっか!」
「うん!じゃあ早速買い物に行こう!」
そう言って僕らは手早く買い物に行ってきた。
そして、料理を作る準備が整うと、
「えっと、冷めると美味しくなくなるから、役割分担しよっか。」
「それもそうだね。えっと…なら、パスタを茹でるのと、シーザーサラダを作るのを僕がやるから、凛花さんはソースを作ってもらえる?」
「うん、分かったよ!」
そうして、僕らのクッキングタイムが幕を開けた。