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1日後

翌日、僕はエントランスで彼女を待っていた。

今日の朝、LIMEでそう決めたのだ。だから待っていると、慌てた様子で彼女がやってきた。

「ごめん、待った?」

「ううん、全然」

なんて恋人のテンプレな台詞をい言い合った後、僕らは一緒に学校に向かった。学校についてクラスに入ると、周りがざわめいた。そりゃそうだ。昨日の今日で二人が仲良く一緒に学校に来て何なら付き合ってもいるのだ。それも、学校一の美少女と。

「なんだか噂になってるね、私たち。」

「そりゃそうでしょ、僕はともかく、君は学校一の美少女なんだから。」

「そんなぁ...照れるよ」

なんて話していると、担任が入ってきて、

「そこ、何いちゃついてるのーHR始めるよ」

その発言で、クラスは爆笑に包まれ、僕らは顔が真っ赤になった。

それから、いくつかの授業を受けて、お昼の時間になった。

僕らは屋上に向かっていた。僕は弁当をもっていない。彼女が今日は持ってこないよう、あらかじめ言われていたからだ。

そして、二人でベンチに座ると、凛花が大きな包みを開いた。すると、なかには大きな弁当が入っており、開けてみるとなかにはおにぎりと、唐揚げ、そして卵焼き、ミニトマトが入っていた。

どれもおいしそうで、僕は凛花に声をかける。

「すごいおいしそうだよ!それによく僕の好物を知ってたね!」

「ふっふー、私の情報網を舐めちゃダメだよー。透くんのことならほとんど知ってるよー」

「...すごいけど、なんかコメントしづらい」

「まぁ、そんなことは置いておいて、食べて食べてー」

そう言われて僕は、一先ず唐揚げを食べてみる。

「ん!なにこれ美味しい!噛めば噛む程肉汁が溢れてきて、それでいて衣もサクサクしている…」

「えへへ、そんなに褒めないでよー」

「いやコレはホントにすごい、プロになれるんじゃない?」

「だから褒めすぎだって…ほら、早く食べよー」

「うん!」

そんなこんなで僕らは弁当を食べ終わった。

…凛花さん、お料理も上手なんて…どこのラブコメヒロインだよ

その後、午後の授業を受けて、僕らは帰路についていた。

「いやーそれにしても凛花さんの弁当はすごいなー。僕もあれくらいできるようになりたいなぁ」

すると、凛花さんが名案を思いついたとばかりにこちらを見てきた。

「どうしたの?」

「ふっふーそんな透君に提案です!」

「明日、私の家で一緒にお料理しませんか?」

「え、良いの?親御さんとかもいるんじゃ…」

その瞬間、一瞬だけだが彼女の顔に陰がかかった。でも、すぐに笑顔に戻ると、

「えーっと、親は仕事が忙しくていないから大丈夫!あ、ほら、君の階に着いたよ」

「あ、本当だ。じゃあ、またねー」

「うん、またねー」

彼女の姿が見えなくなると、僕は、彼女の家のことについて考え始めた。どうやら、彼女の家族には何か事情があるらしい。

「でも、変に首を突っ込んで余計にことを不味くするわけにもいかないよね。」

そう考えた僕は、彼女が自分からそのことを話すまで寄り添っていようと心の中で誓った。

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