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【書籍化】閃光の冒険者(web版)  作者: 田舎の青年@書籍発売中
第七章『大陸戦争編』
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第91話:ネレウス出港

暫くコロナで4んでましたm(__)m


 ランパード公爵領の領都【ネレウス】にて。

現在俺とエドワードと専属騎士オーロラの三人は、ランパード公爵家が誇る世界最強戦艦リヴァイアサンの甲板にて紅茶を楽しんでいる。出港まで結構時間があるので、それまでのんびりしているというわけだな。


「暇だな」


「暇だねぇ」


「これから戦争へ向かうというのに、お二人は呑気ですね」


ここでエドワードが高級カップを片手に


「僕は元帥補佐という名の御飾りだからね。会議が始まるまでは自由にしていても罰は当たらないでしょ」


「確かにそうですけど、まだ戦争が始まって一週間程度しか経過していません。なのでダラけるのは少し早すぎる気がします」


エルドレア大陸の三強であるカナン大帝国、アルメリア連邦、カリオス教皇国が三つ巴の大戦争を始めてから約一週間が経過した。俺がいうのも何だが、早い一週間だった。


結構濃い日程だったので、おさらいしてみよう。


まず初めに連邦首都で教皇国特殊部隊に襲われた。割と手強い奴等だったが、普通に返り討ちにしたな。

確か最後は≪音≫の覚醒者との一騎打ちになった。ここで≪音≫持ちが【滅びの歌】とかいう禁忌級魔法を発動し、その影響が連邦首都レクセンブルクまで及んだ。

これがキッカケで三つ巴の戦争が始まったのである。

(元は帝国VS連邦&教皇国だったが、これを機に連邦と教皇国も敵対した)


次に連邦首都にいる首長サイラス・フレーゲルを捕獲するため、フレーゲル家の屋敷を襲撃した。その時偶然知り合いのBランク冒険者パーティ【天狼】と再会したんだったな。

それで首長捕獲後、なんやかんやで城に【天照】を放った。ついでに上層部も一網打尽にできたのでラッキー。


その後カリオス教皇国に行った。かなり忙しかったので、皇都ヴェラ・ガルシュテラに到着後すぐに【神罰の滅光】をぶっ放し、教皇ごと大教会を破壊したのだ。

ちなみに威力は【天照】(終焉級)<【神罰の滅光】<【絢爛の光芒】(神話級)である。

まぁ俺にとっては日帰り旅行みたいなもんだ。


そして兄貴のロイド率いるアインズベルク公爵海軍VSカリオス教皇国海軍の海戦も勃発した。

俺は兄貴を信頼していたので普通に実家で応援していた。

うちの白龍魔法師団や飛竜部隊が参加すると聞いていたし、念のためチー君(八岐大蛇)を預けていたのでな。

もちろん結果は圧勝。噂では夜、兄貴がソフィアに大敗北したらしいけど。


それから一日だけ休憩した。レイのお茶会にちょびっと参加したり、バルクッドの冒険者ギルドに顔を出したんだ。久しぶりにSランク冒険者のアレックスや受付嬢のアンジェ、ギルド長のメリルに再会できた。アレックスは相変わらずアホ丸出しだったな。


「で、現在に至るというわけだな」


「アルテどうしたんだい急に」


「いや、戦争が始まってから俺は中々濃い日々を過ごしているからな。これからの任務がなぁなぁにならないよう、自分の中で整理していたんだ」


「なるほどね」


ここで専属騎士オーロラが


「【閃光】についての情報はあまり聞いていないのだが、やはり色々と裏で動いていたのだな」


「まぁちょっとだけな」


それを聞いたエドワードが遠い目をしながら


「昔からアルテの『ちょっと』は全然ちょっとじゃないからなぁ」


「俺にとっては『ちょっと』なんだよ」


「はいはい」


なぜかオーロラまでジト目で俺を見てくるが、まぁいいか。


「どうせ今回も『ちょっと』に含まれるんだろ?」


「さぁ、どうだろうな」


今回の海戦は、ランパード公爵家率いるカナン大帝国海軍VS教皇国&同盟国の連合海軍、である。

ランパード公爵家当主【フレイヤ・フォン・ランパード】(通称魔王)が元帥を務めている時点で、ぶっちゃけ勝ち確みたいなもんだ。

まぁそれでも互いの兵は沢山死ぬだろうし、戦争に絶対は無いがな。


少し話を変えるが、現在絶賛革命中のアルメリア連邦は隠し玉を持っている可能性が高い。連邦内では今強硬派VS穏健派が争っている。穏健派を率いるダント・バスターはほぼ帝国の味方みたいなものなので、隠し玉を持っているのはもちろん強硬派である。


そのため、俺は本当は実家で警戒していたい。

だが先ほども述べたように戦争に絶対は無いのだ。個人的にエドワードやフレイヤさんは、この先の帝国に必要不可欠な存在なので、今回はそれらを護る為に参加したと言っても過言ではない。


要するに、大丈夫だと思うけど心配だから一応来てみた、というわけだな。


「今回は俺にとって攻める戦じゃなくて、護る戦だからな。『ちょっと』とか、そんな言葉で表現できないかもしれん」


「アルテもたまにはカッコいいこと言うんだね」


「そうだな」


また暫く澄み渡る蒼天の下でお茶をしていると、急にオーロラが


「お二人とも、今回の主役が到着しましたよ」


俺とエドワードは椅子から立ち上がり、船尾へ移動した。

すると、少し離れた場所で一際目立つ二人が歩いてこちらへ向かっているのが見えた。

大勢の兵に護衛されているので、たぶん偉い奴らだろうなと思いつつ【拡大鏡】を起動すると。


「フレイヤさんとエリザだ」


元帥の魔王と、その懐刀と言われているSSランク冒険者【氷華のエリザ】がこちらへ向かって手を振っていた。

あと、なぜかあちらは俺達に気付いている。


「目良すぎだろ」


「僕まだ見えないよ」


ここでオーロラが


「海の女は皆目が良いんですよ」


その後、無事二人と合流し全艦出港した。








「ほれ皇子、飴ちゃんをやろう」


「わーい」


「ムーブメントまで完全に、のじゃロリババアだな...」


「ん?なんじゃ【閃光】」


「なにも」


ちなみに俺も飴ちゃんを貰った。

飴ちゃん

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