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この作品には 〔ガールズラブ要素〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

夢現

作者: 匿名希望

愛とはなんだろう。おそらく今まで何度も何人もの人間が抱いてきた議題であろう。私はその解について、

「...」


後ろから肩を叩かれた。そこにいるのはFだ。私にとっての友達、彼とは高校で出会ったのだが、今や父親よりも一緒にいる時間が長いと思う。

二人で学校に向かう電車を待つ。駅の騒々しさに、紛れるようにFは私に声をかける。たしか、最近流行りの恋愛ドラマについて、であったと思う。私たちは専らアニメや小説の話をすることが多く、ドラマましてや恋愛についてのもので話が始まることなど珍しいと思う。私にはFがなにか今までに無いような感情を持っている気がした。


学校が終わり私は帰路に着く。だいたい特約がない日はLと帰る。所謂私の彼女というやつだ。周囲の言葉を借りるなら、彼女はとても魅力的な見た目をしている。彼女とは最寄り駅が違うため、私が先に電車を降りる。いつもと変わらない日常だ。


私の家はマンションの三階にある。家に着くと私は料理や洗濯を始める。それが終わるとやることもないのでFに言われたドラマを見ることにした。二話ほど見た頃だろうか、母親のMが帰ってきた。私は彼女に料理を振る舞うと、彼女は私にお礼の言葉をくれる。なんてことないいつもの日常だ。私はMと食卓を囲む。言葉はあまり交わさないが、私たちにはそれで十分伝わるものがあるのだ。


私は眠りに就いたはずなのに何故か駅のホームにいた。私の目の前にはFと私の彼女L、そしてMがいた。その三人は、同時に線路へ飛び込んだ。今思えばそれはただの夢で深い意味は無いのだろう。だが、時はゆっくりと進み、私に選択を迫る。スカートを風に靡かせ走る。私の手にはゴツゴツとした手が握られていた。

そこで私は騒音を感じた。私の目を覚ますような音でありどこか不快感のある音。なぜか駅は無音だったので私はその存在を探る。音が止まった。


翌日私は友達に告白された。その日の夜も同じ夢を見た。

その日の私の手には、またゴツゴツとした手が握られていた。しかしあの日と違うのは、私はエプロンを着用しているということだ。


「...」

ご愛読ありがとうございます。これは私がついつい人間関係に優先順位をつけて、どうも理論的に関係の善し悪しを考えてしまう気持ちを書きました。

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