無審査クレジットカードを売る男
いろいろ突っ込みどころがあるタイトルですよね。
いろいろ突っ込みどころがあるタイトルですよね。「無審査」と「クレジットカード」は定義からして相容れない、更に「破産者でも作れます」ですから。
種明かしをするとコレ、信用を貸す「クレジットカード」ではなく、外国の銀行の「デビットカード」なんですよね。10年、15年前とかの話です。
今は普通にあるデビットカード 、キャッシュカードにVISAとかマスターとかJCBとかUnionPay(中国銀聯、ぎんれん)とかの国際ブランドのマークがついていて、それぞれの加盟店で(ほぼ)普通に使えます、銀行口座の残高の範囲で。時折、月払いの契約(電話やネットやその他のサブスクリプション)やオフライン(飛行機の中など)では使えなかったりすることもあるけど、「借金大嫌い派」「身の丈に合った生活派」にはキャッシュレス決済の手段として有難い存在。
この状況になったのはここ数年のことで、その前は銀行のキャッシュカードがわずかの加盟店で使える「Jデビット」というのがありました。それも1990年代くらいからかなあ。破産などで信用を毀損し、クレジットカードを作れなくなった人には、現金&振り込みとJデビットしかなかったんです。のちにWebMoneyやVプリカ(ネット専用)など国際ブランドのマークと番号が付いたプリペイドカードが出るまでに起きたこと。
日本では永らく信販/銀行ローンとキャッシュカードがキャッシュレス決済の手段だったわけですが、諸外国ではどうだったか。クレジットカードもありましたがある程度の信用がある層でないと持てない、それもマンスリークリア(一月分を翌月に全て払う)であって、ボーナス払いみたいに何ヶ月も待ってくれたり、リボ払い出来るようなカードは庶民は持てないわけです。そういう人は、予めお金を入れておくプリペイドカードや銀行口座から即時引き下ろされるデビットカードに国際ブランドのマークと番号が付いたものを使います。アメリカでもコレなので、他の国でも(国自体の信用に不安があったりして)プリペイドカードやデビットカードしか選択肢がない、ことにもなります。
で、タイトルの無審査クレジットカード、中身はアジアとか中欧東欧とかの銀行のデビットカードです。その国に住んでいなくても発行されるのがウリで、国際ブランドが付いているのでそこらへんの店やネットで使えるかもしれませんし使えないかもしれません(私は持ったことがないのでわかりません)。為替の関係で目減りしたり多額の国際送金手数料がかかったり、銀行自体が潰れて残高が蒸発するかもしれません(でも、破産してクレジットカードを持てなくなった人は選択肢がなくなるので、契約した人がいたらしいです)。「〜を売る男」とは、これらをブログやインフォマーシャルで紹介して仲介手数料やバナー広告料を受け取る人のことです。
今はこれ、不要になりました。一部ですが普通の銀行のクレジットカードに国際ブランドのデビットカードをつけることができますし、ネット銀行なら標準で(またはほぼ強制で)デビットカードです。趣味で国外のカードを作りたい、他国通貨で引き出したい、というならRevolutやWISEがありますからね。
インフォマーシャルも流行り廃りがありますね、という話でした。
近年、中国人観光客が使いまくり、家電量販店やコンビニでは標準対応状態のUnionPay(中国銀聯)、一部はクレジットカードですが大部分はデビットカード(銀行口座から即時引き落とし)です。Alipay(支付宝)とかWeChatPay(微信支付)は、その銀行口座も持てない人やそれぞれのSNSユーザーが使い広まったコード決済です。