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「キャッシュレス決済」は正義、ではない

 有名インフルエンサーが地方イベントの屋台に対して「キャッシュレス決済に対応していないし、まずい」と吠えたそうだ。3週間くらい前、Xでの話。


 この話の面白いところは、「キャッシュレス決済に対応していない」=「まずい」ではないが、そのように取られかねない誘導をわざとしている点である。誰得なんだろうねえ。決済業者と関係あっただろうか、この人(過去に金融事件で実刑判決受けているから、経営陣に置くのは無理筋じゃないかな)。



 最近は、キャッシュレス決済(特にコード決済)の影の部分の話が語られるようになった。主に店側の事情だが。


 個人商店を中心にキャッシュレス決済の導入が進まない理由として、以前は手数料率の問題が主に語られていた。クレジットカードを例に取ると、大手コンビニチェーンなんかは1%台前半で本部持ちだったりするけど(今は変わったかもしれない)、VISAやMastercardで3〜4%台とかJCBで6%とか、夜のお店は10%とか聞くと「こりゃあ店によってはクレジットカード導入できないな」と納得せざるを得なかった。さらに入金まで30日〜60日かかったりすると資金繰りに困る店もそりゃあ出るよね。これがコード決済ではPayPayの初期はキャンペーンで手数料率0%で入金まで15〜30日だったから、飛びつく店も多かったのだろう。利用者向けのキャンペーンもバンバン打って知名度うなぎ上りだし。

 それが手数料率がコード決済業者にとっての「適正値」、1.6〜2.95%とかになると、手数料を重く感じたりキャッシュフローが悪くなった、と感じてコード決済を取りやめる店が出てきても不思議ではないのかもしれない。一見の店ならともかく、よく行く店で気に入っている店(美味しい店)ならば、現金でも支払うものね。


 という意味ではキャッシュレス決済業者にとって狙いたいのは、一見相手で美味しくなくてもいい売り逃げできる店で、イベントの屋台なんてビジネスモデルにぴったりなのかもしれない。しかし屋台の側からすると、キャッシュフローが悪化するし、一見さんの中でも中国からの観光客あたりだと(日本語が話せない相手との)やり取りの煩雑さやらマナーやらクレームやらで、有名インフルエンサーの○○○○○共々キックしたい客かもしれない。ヤの付く自由業の人だったら、決済業者との契約自体が規約違反で出来ない可能性もあるけど。


 今年は子どもの高校の学校祭で、模擬店の食券購入がau PAYになっていた。支払いまでが4日で、「キャッシュフローに配慮している」として攻勢に出ているらしい(生徒の大半はアプリをインストールしていると思われる)。まあ、当日購入は「現金で」となっていたけど(親の私がチャージした残高は、まだ眠っている)。



 キャッシュレス決済は、拡大期から普及期、決済業者選別期になったのかもしれない。昨年あたりだと「Z世代はデビットカードを選ぶ」という記事が出ていたけど、最近は「預金全額ぶっこぬかれるセキュリティーリスクがあるから今のデビットカードは怖くて使えない」という記事が出てくるようになった。かといってコード決済は何種類もありすぎて残高が無駄になるし、クレジットカードは高校生以下は契約できなかったり消費者リテラシーが要求されるので敷居が高い。現金が一番安全で手軽だったりするんだよね、日本では。


 私もネット銀行の口座はいくつか持っているけど、普通預金の方にはできるだけ残高を置かないようにしている。定期預金に置くか、普通預金でもデビットカードがついていない口座や最小限度だけにして、リスクを回避するようにしている。それこそ今は少額の移動だったら「ことら決済」で使うときだけデビットカードがついている口座に移したり戻したりできるので、資金運用の自由度とセキュリティーを両立しやすくなった。個人的にはこれで、クレジットカードを全廃(または定期決済用に1枚だけ残)してデビットカードに完全移行する道筋が見えてきた。同時にデビットカードをつけている銀行口座も2つくらいに減らしてしまいたい(デビットカード機能を後で外せる銀行が皆無なんだよなあ)。でもクレジットカードと同じ手数料率・決済サイクルを取っているとしたら、デビットカードは決済業者にとって儲かる商品(サービス品目)だなのだろう。



 消費者にとって、キャッシュレス決済でポイントがつくけど加盟店が限られるほうがいいのか、ポイントがつかないけど手数料率が低くてどこでも使えるほうがいいのか。本当は後者の方が利便性よかったと思うんだけどねえ。日本のキャッシュレス決済を歪め阻害している本当の戦犯は、ポイント乞食だと思うのさ。

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