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村を追放された最弱召喚士がチート級モンスターたちを召喚して、いつの間にか最強になってました。  作者: 遥風 かずら
第二章:光を求める者

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54.強制強化試練 1-3 過去編



「おい、レイム! どうしてあいつを消した!?」

「人聞きの悪いことを言わないでくれる? 消えたのはあいつ自身だし、炎で熔けてるならとっくに跡形もない! あなただって、味方になっておきながら姿を見せなかっただろ?」

「――ったく、意地の悪い女だな、お前は。最強召喚士にあんな扱いをすることは無いだろ」

「ふん。レイムのせいじゃないもん! 最弱に浸かっているって見て分かったから、だからレイムは男になっただけだもん」


 俺が異次元に彷徨っていた頃、姿を見せなかったマリムが炎のレイムと何かの話をしている。


 姿を見せなかったマリムは一体何を考えているんだろう。

 

「……で、ライゼルはどこだ?」

「召喚士が召喚されるなんて、聞いたことがない」

「召喚されたぁ? ってことはやはり本当にそうなのかい」

「あいつは何だ?」

「あいつこそ全てを統べる奴だ。あいつがここに戻ってきたら、アタシとレイム……それと、エンテも降るしか無い。シルフだけは力でねじ伏せないと駄目だろうけどね」

「そこまで変わる?」

「悪魔に気に入られているからな。過去に強制召喚されて、強くなるだろうさ」


 ◇◇


 誰の声なのかさっぱり分からないまま、トルエノの声が闇の中で響いて来た。


 俺はどこに飛ばされて、何をされるのか。


 そしてその世界でトルエノが待っているとしたら、俺は彼女にどんな顔をして会えるのだろう。


 様々な思いと不安が混じりながら、俺は闇の中で目を閉じた。


「――おい、ライゼル! 起きろって!!」

「ううーん……?」

「遅刻しちまうぞ、起きろよライゼル!」

「えええっ!?」


 目を覚ますと、そこには召喚士を一緒に目指している友人が顔を覗かせながら、俺を必死に起こしてくれていた。


「え、君は……」

「何だよ、もう名前忘れたのか? 貴族出のフィアフル・レブルだって教えただろ?」

「そ、そうだった。アフルだった! 遅刻って、今日は何かあったっけ?」

「見習い試練だろ! 召喚士見習いにならねえと、ギルドに入れないんだからな。遅刻したら、それだけで失格だぞ。だから急ごうぜ!」

「う、うん」


 ロランナ村には英雄を祖とした者たちが多く住んでいる。

 その中で、俺は際立つ生まれではなかったものの、同じように貴族出の友人が出来ていた。


 アフルと呼ぶ彼は、貴族出の割にはそれを鼻にもかけず、召喚士を目指す者同士の友人として接してくれている。


 庶民の俺と何故友人関係なのかというと、魔力やスキルは英雄を祖とした生まれの方が圧倒的に優位であって、貴族や庶民はどんなに努力しても、エリートのようになれないと分かっているからだ。


 そういう意味で気も合ったし、先輩たちを見返してやろうという気持ちで仲良くなったというのが、理由と言っていい。


「知ってるか?」

「え、何?」

「最初に召喚出来たのが精霊かそうでないかで、この先ギルドに入った後の扱いが決まるらしいぜ」

「で、でも、俺もアフルも学び始めたばかりだし、召喚なんて出来るのかな?」

「出来なかったらロランナ村から出られずに終わるか、それとも他の地で学ばされるかのどっちかだろう」

「村から出られないって、そんなの……」


 ロランナ村は規模こそ小さい村ではあったけど、英雄がここで子孫を作ったということで、村自らがギルドを置いた。


 村レベルではギルドがあることの方が珍しいだけに、ロランナ村には数多くの冒険者が集うようになってしまった。


「召喚……出来るのかな」

「出来なかったら俺らで村を出て、どこかの国のギルドにでも入ろうぜ! そんで、そこで敵を倒しに行くってのも悪くないだろ?」

「それもいいかも」


 そんな話を続け、召喚見習いの試練のその時まで、アフルとは良き友人関係を保っていた。


 友人アフル……俺がまぐれで召喚さえしなければ、彼はあんなことにはならなかった――

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