51.資格を与えし者 導き編
召喚されたくてされたわけじゃなかった……というのは正しくありませんね。
実際に召喚されたのはカエルであって、わたくしなどでは無いのですから。
「そもそもルムデスさんって、神聖のエルフなんでしたっけ?」
「ええ」
「それがどうやったら、ライゼルなんかに仕えることになるの?」
「フフッ、初めはそうではなかったのです。召喚されたわけでもなく、偶然が重なって出来た、事象の流れに従ったまでですから」
「それじゃあもしライゼルから召喚されたら、ルムデスさんはもう一度契りを?」
アサレアさんが放った言葉は、わたくし自身に疑問を投げかけた。
本来召喚士というのは、イビルさんのような植物妖精を従えるはず。
間違っても、わたくしのようなエルフを召喚し、主と認めて仕える存在などではないのでは。
悪魔のトルエノを呼び出したと聞いていましたけれど、それも結果に過ぎないこと。
それでももし、あの方に望まれれば、わたくしはどんな顔をしてお姿を晒せば良いのでしょう?
いずれにしても、神聖のエルフを召喚などと、それはおかしなこと。
契りを交わしていない召喚士に呼ばれたら、今のわたくしはわたくしでは無くなり、無慈悲な光を与えるだけの存在になるだけでしょう。
「あれっ!? ル、ルムデスさんっ! 何か、全身が光ってますけど……」
「――え」
「ま、まさか召喚?」
「……この感じ、そうですか。アサレアさん、”彼”の求めに応じて来ます。ですが、わたくしの記憶は閉じられたままに終わると思います」
「ど、どういう? あっ――」
冷酷無比なお姿をお見せすることになるでしょうが、どうかわたくしを嫌悪せず、見たままでまたお望みを頂ければ、わたくしはいつでもライゼル様の元に――




