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村を追放された最弱召喚士がチート級モンスターたちを召喚して、いつの間にか最強になってました。  作者: 遥風 かずら
二部:第一章:覚醒を望む者

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43.資格を与えし者 トルエノ編


「――それで、あいつは果ての地に?」

「そうなのだ。あんなすばしっこいダークエルフは、見たことがないのだ!」

「……ならば、我はしばらく会わないことにする。我に会いたくば、あいつ自らが力を使えると認めねばならんからな。ムルブも我の認めなく、あいつを見つけても姿を見せるな。勝手に動いた時には、我自ら……ムルブをほふる」

「て、手厳しいのだ。トルエノがそう言うなら、我慢するのだ!」


 召喚士ライゼル。

 最弱の時より出会った人間だったが、我が考えているよりも早く覚醒してしまった。


 闇黒の王の血を継いでいたとはいえ、ああも憎悪に引っ張られてしまうとは、我も想定していなかったことだ。


 くくく……かつての王は、アレで隠れたつもりのようだがライゼルを導くまでは、見逃しておいてやる。


 闇黒の時代。

 思い出したくも無いが、力無き悪魔族を排除し続けた王めが……よもや、その血を受け継がせるとはな。


 ライゼルに罪など無い。

 我に頼ることを当たり前と思われても、覚醒など成しえぬこと。


 くく、我に会いたくば、ライゼル自身で運命を決めろ。我がお前の前に姿を見せる時は、その時だ。


「トルエノちゃん、今度はどこへ行くの~?」

「くくく、イビルの養分が蓄えられそうな所なら、どこででも行く」

「ほんと~? じゃあね、ライゼルちゃんが育った所に行きたいの~」

「……ライゼルの? あの村には何も無いはずだが……」

「ううん~ライゼルちゃんが残して行ったものが、きっとあるよ~」


 地中に眠っていたマンドレイクであるイビルは、ライゼル自身が召喚出来た植物妖精だが、何を考えているか未だに不明だ。


 毒々しさも消え失せ、ライゼルを気にしている素振りさえも見せない。


 この女も油断ならぬが、もっとも油断してはならないのは、ライゼルの母として生きて来たあの女の存在だ。


 ライゼルがいた村に必ず、戻っている筈だが鉢合わせをすべきかどうか……。


「もしかして、村に戻るのが怖い~?」

「ライゼルにしたことを誰が苛む? くく、我は怖いものなどない」

「じゃあじゃあ、トルエノちゃん行こう~!」

「……」


 あるじ無き始まりの村に、女たちが集まるか。

 ライゼル……運命を決め、滅したことを悔やんだのであれば、我の元へ戻ることだ。


 我は闇黒のあの王……お前の父親とは違う。

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