38.覚醒の召喚士、最果ての地で目覚める?
第二部です
「……ル」
んん? 誰かが呼んでいる?
「……イゼル……ライゼル。目を開けて!」
間違いなく僕のことを呼んでいるみたいだ。
「……ぅ」
「ライゼル! 良かった、気付いてくれた!」
「アサレア?」
「……ふふ、そうよ!」
ずっと眠っていたのか、頭が痛くおまけに、視界がぼやける。
体は何ともないのに、何故か違和感を覚える。
ここはどこで、今まで僕は何をしていたのだろうか。
思わずハッとなったが、確かトルエノに眠らされたはずで、しかもその時にアサレアはもちろんのこと、イビルやルムデスの姿は近くに無かった。
「君は誰?」
見た目こそ見覚えのある顔をしているも、視界がぼやけていたからこそアサレアと呼んでしまったが、そんなはずはない。
「お忘れ? あなたの名前を頂いてから一時も忘れることなく、こうしてお傍についててあげたというのに……」
「君はユーベル? アサレアは? ルムデス、イビル……ムルヴ……トルエノはどこだ?」
「知りませんわね。ここは最果ての地……あなたは、この地から動くことなど出来はしない」
何かがおかしい。
魔力こそ残っている感覚はあるけど、ぽっかりと消えた何かを感じる。
まさか最強召喚士としての力を奪われたのか?
「あの悪魔が召喚の力を奪うとか、そんなことに興味は無かったと思うけど?」
「え、でも……何かが失われた気がして……」
「それを知りたいというのなら、このユーベルを供にして旅をすることね」
「な、何でお前と……」
まだ記憶も視界もハッキリしていない。
この地がどこで、みんなはどこにいて、トルエノは本当に僕の何かを奪ってしまったのか、なんて……。
ユーベルを信用するわけじゃないが、まずは落ち着いてそこからだ。




