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村を追放された最弱召喚士がチート級モンスターたちを召喚して、いつの間にか最強になってました。  作者: 遥風 かずら
第二章:下級の試練

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17.下級召喚士、上級召喚士と対決する 前編


「俺が一人で召喚して倒すってこと?」

「そうだ。キサマ程度でも、あのノミどもは消せるはずだ」

「む、無理だよ! 呼べてもビーストだよ?」


 自分のスキルのことを聞かされたからといって、何かが変わったわけじゃない。


 トルエノは何を考えているんだろうか。


「つべこべ言わずに、キサマの敵の姿を見て来い! それを見た上で無理だとほざくようなら、我はキサマを助けないぞ。何でもいい、頭に浮かんだげんを唱えて獣を呼べ!」

「わ、分かったよ」

「女、ライゼルから離れろ。お前が近くにいるだけで弱くなる。逃げるなり隠れるなりしとけ!」

「むー……!」


 アサレアを半ば強引に連れて来てしまったけど、トルエノ……怒ってるんだろうなぁ。


「くく、ライゼル」

「え?」

「キサマだけの召喚でノミどもを消した時には、我の真の姿でキサマをたっぷりと甘えさせてやろう!」

「えっ!? トルエノの本当の姿……が、頑張ってみる」

「くくく、エルフとイビルにも甘えるがいい!」


 これは、もうどんなことが起きても頑張るしかない。


「そ、そういうことだから、アサレアは安全な所で待ってて」

「何よ偉そうに! でも困らせたくないし、大人しくしてる……ライゼル、気を付けてね。そ、それと、わたしもライゼルに優しくしてあげるから!」

「うん、ありがとう」


 とうとうルジェクと戦うことになる……それも俺一人だけで。


 宿を後にして外に出ると、待ち構えていたのかルジェクを含め、見慣れない傭兵の姿が30人くらい見えた。


 俺と彼らの位置は、声を張り上げれば聞こえる程度の距離で、召喚士が召喚するには丁度いい距離だ。


『最弱ライゼル! オリアンをどうやって消したか知らねえが、奴は俺らよりも弱かった奴だ。奴を倒していい気になってんじゃねえぞ!』


 一人しかいない俺を見つけたルジェクは、すぐに声を荒らげて威嚇をして来た。


 トルエノが言っていた敵の姿とはルジェクのことだろうか、よく見るとルジェクの腕の一部と、脚の一部が木の幹のようになっている様に見える。


 え? あれってイビルの幻覚じゃなかったんだ……イビルの力か何かで植物の一部にされてしまったんだろうか。


『俺はいい気になんかなってない! 村から追放しても、それでもどうしてまだ俺を追いかけて来るのか、教えてくれないかな?』


『いいぜ! 最弱ライゼルの恥ずかしくて間抜けなことを洗いざらい語ってやるよ!』


 召喚士になりたての頃は上手く呼ぶことが出来ずに、みんなに迷惑をかけていた。きっとそのことを言われるに違いない。


『村で召喚出来るのは確かに、危険の無い獣だけだった。だがよ、ロクなコントロールも出来ねえライゼルが一度だけ、成功したことがあんだよなぁ?』


『……違う! アレは違う』


『違わねえな。スキル100程度のライゼルがよりにもよって、人助けをしようとして牛を出したっけなぁ? 暴れまくって手に負えないのを、村の爺連中に逆に助けられたじゃねえかよ!』


『牛が興奮したから驚いただけで、そんなんじゃなかったんだ……』 


『牛だってよ! うっわ、弱ぇ……ははははっ! 牛程度で助けられた召喚士かよ! なぁ、ルジェク。俺ら傭兵だけでも最弱野郎を倒せんじゃねえの?』


『まぁそう言うなよ! へっ、所詮、最弱のライゼルの反抗はその程度だよなぁ? スキルが上がらねえ奴なんて、世界中探してもライゼル、てめえしか見当たらねえよ! 頭もスキルも間抜けたてめえなんかに、村にいられちゃあ出来損ないの村人が哀れだろうが! てめえなんか、ほら吹きの親が行方をくらました時にでも一緒にくたばってしまえばよかったんだよ! いい加減、ここで俺の手にかかってくたばっちまえよ!』


『……ぐ』 


『ありがたく思えよ? 俺のような上級召喚士の手にかかって死ねるんだからな!』 


 召喚士を目指した時から意地悪をして来たルジェクやイゴル、オリアン。


 彼らには慈悲も情けも必要が無いことを思い知った。


 村を追放された最弱ライゼルでも、出来ることを証明してやる。

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