ガレージア城
勇者ロークはようやくガレージア城がある都に戻ってきた。魔剣を捕らえた屋敷を出て5日がたつ。結界術師リバの封印により軽減されたとはいえ、人間に対しては本来の重量より10倍の負荷をあたえるという魔剣を持ち運んだ為に疲労が蓄積されていた。都は広い。外周を取り囲んだ防衛壁に設けられている門を抜け、一番近い宿に部屋を取ってまずは休むことにした。門を抜ける際、門番の兵士に王城への報告と荷車の用意を頼んだ。王城へは翌日伺うとの言伝も兵士に告げている。今日1日を休養に充てるつもりだ。
「ようやく人心地つけるな、随分と久しぶりの気がする。」
「勇者様は魔王討伐の出立より後、緊張を解く暇がありませんでしたからね。」
「ああ、だがまさか戻ってくるのが我々だけになるとは考えていなかった。全員戻るか、全員死ぬかだと。」
「アスフィン様のことは残念でした。ただ、彼の死は欲に目がくらんだ結果です。彼がすぐに私達に報告してくれれば1人の犠牲も出さず事が収まったはず。」
「死者に鞭打つのはよそう。リバ、俺は王に報告を終えたのち、また旅立とうと思っている。魔王が倒れてもまだ魔物の一部は人間に危害を及ぼしている。その魔物達を退治してまわる。俺は勇者の使命を一生かけて全うするつもりだ。」
「…一時でも落ち着かれようとは考えておられないのでしょうか?勇者様らしいとは思いますが。」
「ああ、歴代の勇者は若いうちに家庭を持ち、城勤めになるものが多かった。魔王が現れないまま一生を安寧に暮らした者も多い。だが俺はこの勇者の力を無駄に持ち腐らすつもりはない。魔物を殲滅させて、人々が穏やかに日々暮らす世界を目指したい。次の魔王が現れても、魔物が野に存在しなければその影響力は小さくなる。魔王の影響により野の魔物は凶暴化するからな。」
「ご立派な目標でございます。」
「君は将来を嘱望された魔法使いだ。ガレージアの未来を背負う。責任重大だが立派に務められるだろう。進む道は別れるが君の事はいつでも気にかけておく。何かあれば声をかけてくれ。」
「私は…」
リバは言いかけてやめた。ロークの旅に付いていく、それはおそらく立場上許されない。そういう関係でもない。
その日の内に勇者帰還の知らせは王の耳に届いた。王の目は淀み報告した兵士を見てはいなかった。代わりに傍らに立つ見慣れぬ女性がご苦労様、と兵士を労った。兵士は、また新たに愛人を増やしたか、と内心呆れたが顔に出さず王の間を退いた。兵士は気付いていないが、その場にいた大臣を始め近衛兵、従者や女中に至り王と同じ目をしている。
「フフ、遂に来たか。思っていたより早かったがこちらの準備は既に出来ている。大いに歓迎してやるぞ勇者よ。私が受けた屈辱を何倍にもしてな。」
ガレージアの国王が地下牢を訪れたその日、彼女はそこから出る事を許された。彼女が捕らわれていた牢には特殊な結界が張られ、魔法とは違う魔物特有の能力を封じ込めていた。結界の存在に気付いた国王は魔法使用管理者に調査を命じた。だが、難解な紋様が使われるその結界の意味を理解出来る魔法使いは城内におらず、管理者達は国王に警告を申し入れることが出来なかった。出来たとして国王が従うとは限らないだろうが。意味を理解せずとも結界の解除は可能である。優秀な結界術師2人が召集され、半日を費やし結界は解除された。捕らわれの魔物は労せず地下牢を出る事に成功したのだ。彼女の種族はその身体の一部を使い、自分に従順な魔物を作ることができる。ゴルゴンと呼ばれる希少な種族であり、一般的な知名度は低い。もちろん、その能力も知られてはいない。
勇者は油断した。捕らえた魔物の能力を封じ、魔力を封じ手足を縛り無力にした上で、誰も接近させないように警備の兵士に強く言い聞かせた。旅の中で魔物に関わり過ぎた。魔物を知らない者達の好奇心に気付かず、その場を人に任せてしまったのだ。
彼女の企みはすぐに実行された。上級の客室へ移動する際に足を縛ったロープは外された。代わりに歩幅を制限する鎖付きの足枷が付けられた。これで歩くことが出来る。部屋の中では屈強な兵士が2人付きっきりで監視する。夜間には交代するが、これを国王付きの近衛兵が勤める。国王が訪れることを想定したものである。そして、当然のように国王は彼女が待つ部屋にやってきた。彼女と夕食を供にするため、女中を連れ従者にワゴンを運ばせながら部屋に入った国王は監視役の近衛兵がドアの前に立ちふさがって逃げ道を無くされた事にも気付かなかった。近衛兵達は彼女の髪の毛が数十本埋め込まれている。
「食事は女中に口に運んでもらうがよい。遠慮などいらぬぞ。」
呑気な国王はまだ手首のロープがほどかれてることに気付いていない。あっという間の出来事であった。国王が引き連れてきた従者1人、近衛兵3人、女中2人を彼女の長く艶やかな髪の毛が襲った。近衛兵達は一度はかわしたものの見張り役だったはずの近衛兵に後ろから棒で打ちつけられ、気を取られたことであっさりと彼女の髪の毛を食らった。
「陛下何事でしょうか!?」
騒音を聞き、部屋の外に待機していた数人の兵士がドア越しに声をかけた。
「何でも無い、戯れじゃ!控えておれ!」
既に王の喉元に食事用のナイフが魔物の手により突き付けられ、魔物は小声で王に外の兵士を諌めるよう指示を出している。この部屋の中にいる生きた人間は国王のみだ。他の者らは既に死体の操り人形と化している。
「お前は私を細身だと卑下したな。その通り力業は得意ではない。だがそれは魔物の中においてのことだ。お前の首をひねり切るくらいわけないぞ?命が惜しいか?ならば外の兵士に命じろ。昼間の術師を呼べ。私に施された封印を解除させろ。内から破ることは難しいがあの忌々しい結界を解いた奴らなら、外から解くのは容易いはずだ。」
「そんなことをすれば魔力を…」
「さっさと呼べ。すでに体に数本の髪の毛を入れてある。死ぬわけでは無い。地獄の痛みが体に走る。気を失うことも許されない。」
魔物は国王の口を手で塞いだ。その瞬間激痛が王の全身に走った。叫び声をあげられないように顎ごと抑え込まれた。体が動かせない。のたうち回ることすら出来ない。すぐさま痛みが去り、魔物は口元に笑みをうかべた。
「私の意思でいつまでも死なせず、痛みを与え続けられる。理解したな?」
王は外の兵士に命令を下した。結界術師2人は間も無く訪れ、何事も無かったかのようにカモフラージュされた部屋に招き入れられた。封印の解除を命じられた時に異をとなえようとしたものの、王の命令は絶対であると一喝されてしぶしぶ従った。魔力を取り戻したかつての魔王の側近は、静かに復讐のシナリオを進めていった。
日が暮れる頃、ロークはベッドに横たわり浅い眠いの中にいた。これ程早い時間に眠気を覚えたのは珍しいことだった。が、すぐにまどろみは失せ、部屋に近づく気配に身構えた。
「ローク様、おられますでしょうか?」
声を聞き少しだけ警戒を解いた。王城の兵士であり馴染みがある者だ。王からの使いで来たのだろう。
「入ってくれ。」
鍵を開け、部屋に招き入れた。ロークには必要がなければドアを相手に開けさせる癖がある。
「ローク様お帰りなさいませ。国王陛下より登城の命令があり、お連れしに参りました。」
「なにっ?今からか?」
「そのようです。」
「待ってくれ、明日伺うと言伝を頼んだはずだ。準備などしていないのだが。」
「自分はそう伝えるよう命令を下されただけなので。」
今から馬車を使っても城に着くまでに夕食時を越える。そんな時間から謁見を行うなど今まで無かった。更に兵士はこう言ってきた。
「登城されるにあたり、ローク様お一人で装備を解き正装で臨むように、とのことです。」
「どういうことだ?」
前回までは武器防具を身に付けたままで謁見を行った。咎められたことなど無い。
「魔王が討ち取られ、魔剣を捕獲し平和を取り戻したのであれば、非常時の如くいたずらに武装して謁見の場に出入りすることは陛下に対し礼を欠く、との大臣様からの指令です。」
国王の前に武装して謁見するのは非常時だから許されていた。平時となった今、正装し国王の前に出ることが礼儀だ、ということだろう。だが、1人で、というのが腑に落ちない。リバを同席させない理由はなんであろうか。
「それは…理由を聞かされていません。リバ様は明日、登城していただくことになります。」
ドアをノックする音がした。
「失礼いたします。私のことを話されているようですが、どういうことでしょうか?」
兵士とのやり取りは隣に部屋を取っていたリバにも聞こえたようで様子をうかがいにやってきた。
「今から登城するようにとの命令が下った。準備が出来次第城に向かう。1人でだ。君にはゆっくり休んでもらい疲労が取れてから報告に伺うようにという陛下の配慮かもしれない。」
「そんなことがあるのでしょうか?こんな遅い時間から1人だけ急ぎ呼びつけるなど。」
「自分が思うに女性を伴った会食でも用意されてるんじゃないですか?国王様はお好きですからねぇ。先程も玉座の側に美人を付き添わせていましたし。あの女性に接待させるのかも。そうなるとリバ様の同席は都合が悪いですからね。」
「やめろ、失礼だぞ。」
あからさまに機嫌を損ねたリバを見てロークは兵士をたしなめた。
日も落ち、正装に着替えたロークと共に通りへ出たリバは不機嫌そうに馬車への荷物の搬入を手伝った。荷物とは魔剣のことだ。木箱の隙間を粘土で塞ぎ蝋を塗って防水して塩水で満たした中に魔剣が収めてある。蓋をすれば塩水を溢さず運べる。正装といってもロークは持ち合わせておらず、使いの兵士が準備したものを身に付けた。サイズが小さく動きにくい。
「他に無かったのか?」
「大臣様がご準備されたものでして、これしか渡されていません。」
馬車に乗り込み城に向かうロークを見送り、リバは宿に戻った。そろそろ夕食の時間になるが、食欲がでない。宿の食堂でパンとスープを注文しそれだけで済ませた。今日は早く休もうとベッドに入った。だが、眠れず色々なことが頭の中に浮かんでくる。勇者と2人の、おそらく最後となる夕食を潰されたのが悔しかった。あの女好きの国王の顔が浮かぶ。あまり好感がもてない。向こうからしても素朴さが残るリバは王のタイプではないのか、声をかけてくることも無く社交辞令の会話以外したことがない。噂はさんざん聞いている。どうやらリバとは正反対な派手で艶のある女性を好むらしい。ふと、城の地下牢に捕らえた魔物を思い出した。魔物ではあるが、人間の女性に近い姿であり、そういえば王が好むタイプかもしれない。胸騒ぎがした。使いの兵士は王が美人の女性を付き添わせていたと言っていた。まさか…跳ね起きて急いで身支度を調え、宿の主人に使える馬がないか確認をとった。馬は置いていないという。
「この時間は馬を貸す業者も営業してないよ。馬が使いたいなら警備兵の詰所にでも掛け合うしか無いんじゃないか。」
リバは詰所へ向かった。
ロークを乗せた馬車は城に到着していた。城に入ったがいつもと様子が違う。迎えの兵士が居ない。
「ローク様が到着したらそのまま謁見の間へ向かわせるように、とのご命令です。」
「1人でか?いつもなら近衛兵が付いて案内してもらえるが。いや、場所がわからないわけではないが、勝手が違うと気になる質なんだ。」
「そうですね。いつもと対応がちがいますが、私は詳細を聞いておりませんので。」
わからない、という。荷物は手押しの台車に乗せ代える。自分で持っていかなくてはならないらしい。仕方なくロークは1人謁見の間に向かった。夜だからだろうか、人がいない。謁見の間まできたが、城門の衛兵以外見ていなかった。扉を自分で開け中に入ると近衛兵が脇に控え、階段上の正面の玉座に王が座っていた。謁見の間は相応の広さがある。王の面前に歩みを進めるが何やら異様な雰囲気だった。
壁際に近衛兵の列が控えているが数が多い。一般兵も混ざっているようだった。さらに女中までいる。ざっと数えて30人を超える人数が両脇の壁際からこちらを見張っている。
「ただいま帰還いたしました。こちらに捕らえて封印した魔剣を持参しております。」
王の面前に跪き、挨拶がわりに戦果を述べた。反応がない。顔を上げ王の表情を読もうとした。だが灯火の位置が悪く影になりよく見えない。
「陛下?」
「それが、魔剣だと?」
王の後ろから影が現れ声を出した。地下牢に捕らわれているはずの魔物だった。
「貴様っ…!」
立ち上がったロークを牽制するように近衛兵達が一斉に剣を抜きはなつ。
「この城は私の手の内にある。王の命も含めてな。かろうじて生きているぞ。解るな?」
後ろの扉にはかんぬきがかけられ、ロークは兵士達に囲まれた。
「…成る程、全て合点がいった。貴様の策略に落ちたわけだな。だが、俺が抵抗しないと思ったか?ぬかりがあったことへの後悔、貴様の手に落ちた者への懺悔は後で行う!」
「その格好でどこまでやれる?武器も無く身を守る鎧も無いぞ。」
「舐めるなよ…。」
ジリジリと兵士達がにじり寄り、遂に切りかかってきた。ロークは素早くかわし、1人の兵士の腕をとり躊躇なくへし折った。そして落とした剣を拾い、構える。
「ほう、さすがだ。だがまだまだ相手はいるぞ。武器だけはあっても多勢に無勢であることは変わらない。」
「俺が勇者だと忘れたらしいな!」
炎の鳥に変化し魔物に一気に接近しようとした。だが、魔法は発動しなかった。
「な、なぜだ!?」
「フフフ、勇者よ。お前はどうやら勇者の力に頼っていただけのようだな。お前ごとき、勇者の装備を剥がされ、魔法を封じられれば赤子も同然だ。かつての同胞が引導を渡してくれるぞ、私が手を下すまでもない。」
剣一本だけであろうとロークは強い。襲いかかる兵士の剣を防ぎ、切り返す。だが兵士達は不死者、アンデッドの魔物に変えられていた。自我が無く使役するものの指示に従い標的に攻撃を仕掛けるだけの存在で、切られようが刻まれようが体が動く限り攻撃してくる。休む暇無く攻撃され、次第にロークは疲弊してきた。ただでさえここに来る前から疲れをため込んでいる。汗を大量に流している。汗を吸った服は皮膚に張り付き動きを制限しはじめる。思うように動けなくなると、苛立ちが動きを雑にし、剣筋が鈍くなる。一撃では敵を退けなくなり、余計に疲労する。悪循環に陥っていた。どさくさに魔剣が納められた箱を蹴り倒し、魔剣は床に転がり出た。
「止まれ!」
アンデッド達の主である魔物が攻撃を止めさせた。
「勇者よ、死ぬ前に一つ聞いておく。本物の魔剣はどこだ?」
「何のことだ?」
「その床に放り出された剣はなんだ?それが魔王を2つに切り裂いた魔剣だと言うのではあるまいな?まさか勇者の肩書きを持つ者が偽物で自国の王を欺こうとはな。」
「これが偽物だと?」
「フフ、さては騙られたか。勇者は騙されやすい質のようだな。それは魔王を裂いた魔剣では無い。本物は倍ほどに厚く長い。もう良い、本物はこちらで見つけよう。ここまでだ。死ね!」
号令と共に再び不死の兵士達が切りかかってきた。すでにロークが持つ剣は刃こぼれし、脂が巻いて切れなくなっている。放り捨て、兵士の1人から再度剣を奪った。
たまたま、偶然であった。騒ぎの中で魔剣に巻かれた封印の布は解けかかっていた。剣を奪われた不死の兵士は、なおも攻撃しようと近くにあった魔剣を手に取った。自我など無いただ指示に従うだけの魔物の体は、その瞬間で乗っ取られた。
魔剣はまだまどろみながらも場の状況を観察した。ここはどこかの城だ。あれは…勇者か?襲っているのは兵士…アンデッドになっている。ああ、玉座の王は傀儡だな。隣の女がアンデッド達の主か。ワシはどうやらアンデッドを乗っ取ったらしい。封印が解けたのか?いや、完全ではないな。声が出せん。紋様の布が外れたようだ。
異変に気付いたのはアンデッドの主である魔物だった。下僕のうちの一体が動きを止めたことを不審に思い目を向けた。手には魔剣を持っている。勇者が持ち込んだ偽物のはずであるが、姿形は魔王を殺した本物に似ている。ただ大きさが違う。魔力など比較にもならない。しかし、そもそも勇者はこれを何処で手に入れた?剣の姿の魔物なぞ、世にどれ程もいないはずだ。
「そこの、偽の魔剣よ、こちらへこい!」
魔物はこいつの正体を確かめねば、と思い魔剣に命じた。当然魔剣の気に障る行為だった。
(何じゃと?今ワシを偽物呼ばわりしおったか?しかもこのワシに命令するか!ワシを誰だと思っておる!)
魔剣は自分を下僕として扱った魔物に怒りを向けた。
(望み通りそっちへ行ってやる!覚悟するが良い!)
言葉は発しないが魔剣を持つアンデッドの動きがそれまでと一変したことに魔物は気付いた。
「兵士ども、そいつを取り押さえろ!」
それまで勇者に向かっていたアンデッド達の何体かが魔剣に向かう。だが、取り付こうとする先に切り捨てられる。乗っ取った者はアンデッドだ。魔剣は遠慮なく力を引き出した。後でどうなろうとかまわない。戦闘能力差は圧倒的であった。襲ってくるアンデッド達は一撃で無力にされた。一方、勇者も標的が分散したため戦闘が楽になった。互いに意図せずも魔剣と勇者は共闘する形になり、みるみる戦況は魔物側に不利となっていく。魔剣を持つアンデッドは魔物に向かい他のアンデッドを蹴散らしながら迫ってくる。
「まさか…こんな馬鹿なことが!?」
予想外の状況に陥り、魔物は奥の手を使うことにした。勇者を葬りガレージアの上位階級を傀儡化し、この国を牛耳るつもりであったがその企みを捨てなければならない。
「もはや、表立って暴れてやろう!この城内はもとより、城下の都も蹂躙してくれる!」
魔物は自分の左手の指を全て引きちぎった。そのまま一本づつ国王、大臣、近衛兵3人の首に突き立てた。
設定
ゴルゴン
上級の魔物。数が少ない。人間の女性の姿をしている。魔人系。生来高い魔力を持ち、多数の魔法が使える。また、自分の肉体の一部(髪の毛や爪、骨の一部など)を生物に埋め込むことで魔物を生み出すことが可能。ただし、生み出せる魔物の質や数はゴルゴン本体の実力により差がある。髪の毛で攻撃したり、多数の魔物を同時に生み出せるのは魔王の側近を務めるほどの実力者ならではで、魔力を用いれば死んで間もないアンデッドに言葉をしゃべらせることも出来る。
アンデッド
不死の魔物。大概は使役者の指令に従う自我の無い存在。人間の死体を利用し作られる。新鮮な死体であれば細かい指示にも対応可能だが時間が経つほどに単純な行動しか出来なくなる。戦闘能力も時間が経つにつれ落ちる。