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  作者: 普九浪
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壺の中

この物語はフィクションです。登場する人物・団体・名称等は架空であり、実在のものとは関係ありません。

新学期が始まって2ヶ月。

高校1年の大和やまとは、今日も教室の席に一人座っていた。

周りではグループができて、楽しそうな笑い声が響いている。自分もあの中に入りたい。

そう思いながらも、何を話せばいいのか、どうやって入ればいいのか、まるでわからなかった。


入学当初は不安や絶望を感じたりはしなかった。

中学までは気の合う友人がいて、それなりに楽しく過ごしてきた。

だから高校でも問題ない、そう思っていた。

しかし、現実は違った。

クラスはすでに中学からのグループで固まっており、

新しい人間関係を築くのは想像以上に難しかった。


挿絵(By みてみん)


声をかけようとすると、喉の奥で言葉が詰まる。

どうにか絞り出した言葉も、当たり障りのない相槌で、

会話はすぐに途切れてしまう。

昼休みも、誰かと連れ立って購買に行くこともなく、

自分の席でスマホを見ながら黙々とパンを食べる。

その時間が、大和にとって一番長く、そして辛い時間だった。


放課後、部活の雰囲気に馴染めず、すぐに辞めた。

まっすぐ家に帰り、誰もいない自分の部屋で、本の世界に潜り込む。


それが、唯一の楽しみであり、救いだった。

本の中では、現実の孤独を忘れさせてくれるような、つかの間の充実感があった。

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