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《レイドクエスト: 千年木の森を守護せよ》その3

まためちゃくちゃ遅れました。申し訳ございませんでした。理由としては、プロットの見直しをしていた事です。

他にはリアルが忙しかった、ということもありますが言い訳にしかならないと思います。

あと今回から文章の書き方を変えてみましたが、違和感を覚えるようならお知らせ下さい。


本当に申し訳ございませんでした。

いくらフラグの代名詞とはいえ言わないだろ普通。

しかも嫌な予感がするんだよなぁ……土煙の向こうにムクムクと動いてる影が見えるんだよなぁ。これ絶対……


『───────!!!!!』


……ですよねー。


「誰だフラグ立てたやつ! ぶっ殺してやる!」


誰かが騒ぐ。


「まぁ、あの程度(・・・・)で終わればレイドじゃないよね〜」

両手を頭の後ろで組みながら飄々と言い放つクラウ。

どうやら彼はこうなる事を分かった上であの攻撃を仕掛けたらしい。期待させやがって。



「おい、あいつ……『────────!!!』誰かがそこまで言ったのを、ミ=ゴが遮る。


そのミ=ゴの様子に違和感を覚えた俺は……

「《鑑定》っと──」


──鑑定を使った。


WouldEnemy ミ=ゴ(激昂状態) Lv.210



「……はぇ? 」

それを見た俺は、間抜けな声を上げ呆然と立ち尽くした。

だが俺は仮にでも司令官という立場。ずっと立ち尽くしていられるわけも無い。呼吸を整え、強引に頭を動かすと──


「ゴリラッパさん! ミ=ゴのレベルが二百十になってます、解析を!」


──まずゴリラッパさんに指示を飛ばした。


「にひゃっ……!? 分かった、やってみるよ司令官殿」

一瞬動揺したような素振りを見せたが、すぐに不敵に笑いながらそう言い放つゴリラッパさん。班員と共に情報収集にかかり始めたようだったので、俺は邪魔にならないようにそっと離れた。


「サルトビさんとスケさんの班以外は一度撤退して下さい! そして焼き鳥さんの班は魔法攻撃を!」

そしてそっと離れた後、俺はゴリラッパさんの班が収集をし易いように前衛と後衛、物理と魔法のあらゆる攻撃手段を試すことが出来る場を作り出した。


「了解。少し様になってきたね、マツリさん」一時撤退してきていたスケさんがニヤッと笑いながらそう言う。その様子はどこか楽しくて仕方がないといった喜びで満ちていた。


「そう言って頂けると幸いです、っていうかなんでそんなに嬉しそうなんですか」


思わず疑問を口にする。


「大勢で強力な敵と戦うのも良いかな、って思って」返ってきた答えは実に単純で明快なものだった。嬉しそうに語るその様子を見ているとこっちまで楽しくなって来そうだ。


「確かにそうですね。それよりそろそろ行った方が良いんじゃないですか? 活躍の場を取られちゃいますよ」


「そうだね。それじゃあ僕が行った時に第2ラウンド開幕だ、って言ってくれない? そう言うのってなんか燃えるからさ」スケさんはそう言うと既にミ=ゴと相対していたサルトビさんの班の元に向かった。



仕方が無いな……


「第2ラウンド──開幕だ!」


俺のその一言で周りがわあっと沸き立ち、さらにスケさんがフッと笑いながら一瞥をくれた。



Side: ゴリラッパ


さっきまでと桁違いの強さだ。二人の班の戦いを見て分かったがスケさんが斬りつけた時のHP回復量が跳ね上がっているし、焼き鳥さん達の魔法攻撃も意に介していない様子で少しでも気を抜けば危ないがまだ拮抗状態、と言った所か。


まだ何か試した事がなく、なおかつ勝ち筋に繋がりそうなもの──




「あるじゃないか……!! 攻撃反射と状態異常が!!」

そうと決まれば試すが吉。早くマツリさんに知らせなければ。


「マツリさん、状態異常と攻撃反射だ! 通達して欲しい!」


「分かりました!」俺が知らせると、すぐにマツリさんは了承して、通達をしてくれた。


あとは見守るのみだが──上手くいってくれよ……!!



Side: サルトビ


マツリさんから状態異常と攻撃反射を試して欲しい、との伝令が来た。状態異常は僕の毒クナイで行けるが、攻撃反射なんて珍しいものは持っていないので、班員の人に聞いてみる事にする。


「誰か攻撃反射を使える人は居ないでござるか!」



沈黙。問いかけるも、答えが返ってこない。使える人は居ない様子だ。兎も角、毒クナイを扱える僕は試さなければいけないのでミ=ゴに向かって投げつける



──が、全く通用しなかった。



毒の状態異常は通じなかった、とだけ伝令をしようとして、手を止めた。横で戦っていた班員が怯み状態にすることに成功したのだ。


「な……!?」

少し驚いたがすぐに伝令の内容を変更し、毒は通用しなかったが怯みは通用した、と送り僕はまたミ=ゴと戦い始めた。



Side: マツリ


「毒は通じなかったが怯みは通用した、か……これで燃焼、麻痺、混乱、恐怖、魅了、鈍足、そして毒の七種類が通用しなかった事になりますね……でも怯みが通用したか……」


「ダメージを与えられる状態異常がこうも通じないし、通用したと思えば怯みだけだしでダメージは見込めないね。となるとあとは攻撃反射、か……」

ゴリラッパさんはそう言うと少し影を落とした表情になる。無理もないだろう。攻撃反射のスキルなんてレアだし、なかなか持っている人は居ないのだから。


「攻撃反射のスキル持ちの人、どの班にもいなかったよ……」確認に行っていたゴリラッパさんの班の人が落ち込み気味にそう告げた。と、そこでゴリラッパさんが口を開いた。


「いや、攻撃反射はスキルだけじゃなくて称号効果の方もあるんだけど……」


──称号効果の攻撃反射……?



「俺、持ってるじゃん」

ぽつりとそう零すと、ゴリラッパさんが凄い勢いで食いついてきた。


「ほ、本当かい!?」


ちょ、近いんですが……


「はい、この称号です……」

少し引きながら俺はステータスの【ぽっぽーの天敵】という称号を指さしてみせた。


「本当だ……でも司令官が出るのは危険だし、ただでさえ成功確率が10パーセント。もし成功しても通用するとは限らないし、反射した攻撃のその一撃で沈むとも思えない。正直、かなりの賭けになる」


そりゃそうだ。俺も正直なところ不可能に近い策だと思う。司令官が死ねば一発アウト。そんな中で司令官を最前線に送り込むなど無茶もいい所。でも──


「少しでも成功確率があるなら、やってみる価値はあると思うんだ」俺がそう言うと周りはマジかお前……と言った顔をした。


少年マンガのようにポンポン奇跡が起こるはずもないのだから俺だってそんな反応になる。でも俺だって考え無しに言った訳ではないのだ。


「三回だ。三回だけは──確実にいける」


「そう言われても「──リスクが高すぎる、とでも言いたいのかな?」


ゴリラッパさんの言葉を繋ぐようにそう言いながら現れたのは、クラウだ。


「大丈夫なんじゃないかな? 本人が三回、って具体的な回数を明言しているんだから考え無しという訳でも無さそうだよ? ね、マツリさん?」

ニヤニヤしながらもクラウがフォローしてくれる。その言葉に対し俺は──


「うん。その通り」

ニッと口角を上げながらそう答えた。



────────────────────────────────────────────


部隊長


サルトビ班:斥候兼攻撃

アヤ班:斥候兼攻撃

スケ班:防御

焼き鳥班:支援兼後方攻撃

クラウ班:前線攻撃

ヒュン・タマーガー班:撹乱

ケイル班:物資支援

ゴリラッパ班:解析

テリテラ班:司令官防衛

乙音班:陽動


司令官


マツリ:情報伝達

マツリの考えとは一体──その4に続きます。


ミ=ゴとの戦いは三部構成の予定でしたが今回で終了出来なかったので、その4で終了となります。次話は早くて本日の23時、遅くて日をまたいで深夜2時頃に公開する予定でしたが、いざ書いてみると違和感を覚えたので明日公開とさせていただきます。重ね重ねすみません<(_ _)>

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