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サルウァトル  作者: 天津風楓
第一章
3/10

二話:レベルジェムとステータス

※一千華視点です。

気が付くと私たちは見知らぬ所にいた。エルベラン兵団の施設内だろうか。騎士の格好をした人達が沢山いる。筋肉があって強そうな人もいれば、いかにも初心者って人まで色々な人がいる。


「はぁ...。俺たちこんな強さで大丈夫なのか?」


「強くなればいい事じゃないか」


「でもあんなの倒せる気しねえよ...」


「あそこにギルドマスターがいるだろ?きっとお前に見合った敵を示してくれるさ」


「分かった」


騎士らしき人が話している。

敵...?やっぱり敵者は沢山いるってことか。というか自分で勝手に納得しているが大丈夫だろうか。

看板によると、どうやらここは施設の広間のようだ。辺りを見渡していると、一人の男が入ってきた。


「私はエルベラン兵団団長レガリア・オイゲンだ。俺は兵団内のサルウァトルという組織を指揮している。君たちが例の15人か?」


「私は長門一千華(ながといちか)。15人の一人です」


「分かった。さあこれから、君たちには冒険者登録してもらう。冒険者ギルドへ付いてきてくれ」


レガリアがそう言うので私たちは彼についていった。


冒険者ギルドに私たちは来た。ギルドには掲示板や酒場、受付があるようだ。金弥は気をワクワクさせているが、そんなことお構いなしにレガリアは白い宝石を持って説明を始めた。


「いいか?みんな。これはこの世界で流通しているアーティファクトレベルジェムだ。これは古代に錬金術師が量産型アーティファクトと一緒に残されたものだ。これを持って【ステータス】と唱えれば所有者の魂と魔力に反応し青色に変化して所有者のステータスを表示する。みんな登録してみてくれ。あとギフトは受取っておけよ。」


「ギフト?」 「ギフト?なにそれ?」


「ギフトは冒険者登録をした時や転職をした時、職業進展を起こしたときに貰える特典の初期装備などだ」


そして私たちは受付でレベルジェムを受け取って「ステータス」と唱えた。


    ――――――――――――――――――――――――――――――――――――


       長門一千華        戦士LV1


      HP:15

     攻撃力:12

     防御力:10

    攻撃魔力:8

    魔法耐性:12

      MP:10

     素早さ:7

    スキル:鎧砕き、解読

    魔法:土属性初級魔法、アースシールド、ブースト


    ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――


私のステータスが表示された。


「こちらがギフトになります」


「ありがとうございます」


受付がギフトと見られる物を差し出したので受け取った。私のギフトは黒ベースで桜の模様があしらわれた羽織と動きやすそうな感じにアレンジされた和服、剣、ブーツだ。


こんなものが貰えるのかと思っていたら全員登録が完了していた。


「ステータスは表示されたな?まずLV1の段階での平均値は10だ。確認してみてくれ。」


「ほんとだ。10に近しい数ばっかりだね」「俺も」


「で、LVの上限は100で、LV100は職業の恩恵を全てもらったということになる。レベルは主に魔物を倒したときに上がることがあるんだ」


「RPG的なシステムって捉えたらいいってこと?」


「まあ、そうなるな。それから、ステータスには潜在能力が存在していて、ステータスレベルはレベルの後ろに表示されるぞ。ちなみに、両方上限に達すると項目にMAXと表示されるらしいが俺もよく知らない。」


「このスキルポイントって何だ?」「これってもしかして」


本当だ。あった。


「おお。忘れていた。スキルポイントは主にレベルアップしたときに貰えるものだ。これを振り分け項目に振り分けるとそのスキルを覚えられるんだ。」


「なんか、色々と大変そうだなぁ」「なんか心も体もヘトヘトって感じ」


「みんな疲れているのか?宿舎で休んでいいぞ。そしてみんなで親睦を深めておくといい。」


私たちはレガリアと宿舎に行くことになった。


宿屋へ向かっている途中、ある話が耳に入った。


「例の少女暴力事件、未解決らしいよ」


「ああそれか。俺生で見たぜ」


「え?どんな感じだった?」


「すげー痛そうだった。犯人もまだ見つかってないみたいだし、早く見つかればいいな」


少女暴力事件?この世界にも地球と同じような人がいるということ?違う話も聞こえてくる。


「最近アクシメアで大地震が起こったの知ってるよな?」


「うん」


「あれ、実は地下の古代文明の仕業らしい」


「ホント?」


「既に目撃者もいるんだ。ほら、この新聞見ろよ。『エイダ氏、ヘンリー氏、古代超文明オヴシディアの存在を確認』」


「オヴ...シディア?こいつら一体何者?」


「俺に聞かれてもな...まあこいつらの調査も今始まってるらしいし」


「ルインの事もあるし...また体を休める日が減るのかな...」


オヴシディア。超古代文明らしいが、人々が魔王と呼んでいるルインの他にも脅威があるのを知った。私は少し不安に包まれながらも、レガリアの後をついて行った。


ーーーーーーーーーー

施設の上で黒いコートを着た男が話している。


「アーテルだ。そっちの状況はどうだ?」


「んー目当ての物は見当たらないわ...マルスはどう?」


「俺も全くだ。アーテルの周辺は?」


「目当てのものがあるかもな。この、救済者とやらの話を聞いていればわかる」


「まずいぞ...今日の新聞に俺らのこと書かれてる!『日本の怪盗団に注意』だってよ!」


「捕まる前に済ませないとな」


黒いコートを着た男。コードネーム『アーテル』は怪盗団を率いるリーダーである。

彼らは文明の遺産等を盗んできた大怪盗達だ。

そして彼らは、ルイン、そしてオヴシディアという文明に着目した。

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