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解放までは、まだ遠い
自分は感情のコントロールができなかった。
部屋でひとり、怒りが止められなかった。
本は壁に。ぐしゃっと。
中身はそのままのかばんも。どかっと。
そばにあった教科書も。ざばっと。
他人のせいにしてしまうと、自分は悪くないと言ってるようで、正当化しようとしてるようで、いやになって。かといって、自分のせいだと己を責め立てたら、それこそさらなる怒りを生むことになる。
怒りの先には悲しみがあると、何かの本で読んだ。
誰のせいでもない。
今回はたまたま、家の中で、
誰かと私の考えや感情がすれ違っただけなのだと。
誰が悪いわけでもないと。
これは仕方のなかったことなのだと。
言い聞かせると同時に、怒りを捨てるのに利用された本たちを片付けた。




