祐名の毎朝。
「ジリジリジン!!!」
目覚まし時計が大きな音で鳴る。朝が来たのである。
「zzz。」
もちろん、こんなものでは祐名は起きない。
「しゃあないな。」
天皇ことジャパロボのAI(人工知能)の明治天皇が祐名の身の回りの世話をすることになる。
「よいしょ。」
まず、寝ている祐名を引きづり、洗面所へ。口を強制的に開けて、口を歯ブラシで磨く。キランっとなったら、水を呑み込ませないように気を付けて、うがいをさせて、歯磨き終了。
「よいしょ。」
次にトイレに祐名をトイレに連れて行き、2人では入り扉が閉まる。ザバっと水を流す音がすると、扉が開いて2人で出てくる。
「zzz。」
まだ祐名は寝ていることから、トイレでは、お漏らし状態と思われる。
「よいしょ。そろそろ疲れてきたな。」
部屋に帰って来た2人。祐名をベッドの上に座らせる。
「zzz。」
祐名は寝ている。天皇は、祐名のパジャマのボタンを外し、パジャマを脱がせ制服に着替えさせていく。これはセクハラではあるが、天皇はロボットなので問題はないだろう。
「できた!」
祐名は、制服に着替えることができた。
「わても休憩せな。」
天皇は、部屋のコンセントに天皇は、自分のプラグを差し込み、朝の重労働、祐名の身支度を終えた疲れを回復させていく。
「元気ハツラツ!」
急速充電で天皇のエネルギー補給が完成した。
「祐名はん、朝ご飯を食べに行きまっせ。」
「zzz。」
「まだ寝てるやん・・・。」
気が重たくなる天皇であった。寝ている祐名を引きづりながら、家族のいる食卓へやってきた。
「おはよう。」
祐名の家族から一斉に朝の挨拶がはいる。いつも話を前に進めるテンポに重点を置いているので、家族など描くことがないのである。
「天皇ちゃん、いつも悪いわね。」
まず祐名ママ。至って普通のお母さんである。歳は40前後か。
「いつも会っているのに、会ってないと言われてもな。」
次に祐名パパ。森田クールジャパン大臣である。祐名は3人家族である。
「ホンマでんな。」
「大会の時も、適当に話を合わせたけど、私が家族をほったらかしではなく、家族で食事をしている時でも、よだれを垂らして寝ている娘が、家族の時間を覚えている訳がない。」
そう、祐名も森田大臣も同じ家で暮らしているのだ。
「zzz。」
しかし、朝食中も寝ていて、天皇に口に料理を流し込んでもらう祐名に、父親と一緒にご飯を食べた記憶はないのである。
「誰に似たんだ? この娘は?」
「私じゃないわよ!? あなたよ! あなた!」
娘が良く寝る子に育った罪をなすりつけ合うほど、仲の良い夫婦である。
「ママには敵わないな。天皇、祐名を頼んだぞ!」
「ほいな。」
「天皇ちゃんがいると、安心だわ。」
「そんなに褒められてもなんもでませんで。」
こうして、森田家の朝ご飯は無事に終わったのである。
「zzz。」
もちろん、祐名はまだ寝ている。
「いってきます。」
「いってらっしゃい。」
亭主の森田大臣の出勤を見送る祐名ママ。
「zzz。」
祐名は寝ているので父親と顔を合わせることはない。ここから父に対する反抗期が生まれているのである。
「ほな、わてらも行きますね。」
「天皇ちゃん、いつも悪いわね。」
「いえいえ、寝ている間はカワイイですから。」
そう、寝ている間はかわいい女子高生の祐名。たまに寝相が悪かったり、寝言を言ったり、よだれを垂らしますが・・・。
「よいしょ。」
天皇は、寝ている祐名をジャパロボに積み込む。運転席に乗せて、シートベルトをする。天皇は自らジャパロボに接続して合体する。これで祐名が眠っていても、天皇が運転できるので、安全に学校まで行くことができるのだ。
「ほな、行ってきます。」
「いってらっしゃい。」
天皇がギアを操作して、エンジンをふかしてジャパロボを出発させた。
「zzz。」
まだ祐名は眠ったままである。
「祐名はん、着きましたで、起きてえな!」
祐名を乗せた自衛隊カラーの祐名の所有のジャパロボは学校に着いた。
「zzz。」
それでも祐名は眠っている。
「しゃあない、最終兵器を出すしかない・・・へへへ。」
天皇の逆襲が始まる。
「ポチっとな。」
天皇がジャパロボの祐名専用の目覚ましボタンを押した。
「新兵の分際で、いつまで寝ている!!! 起きろ祐名!!! 」
祐名の苦手な綾子教官のスペシャルボイスである。
「ギャアアアア!? 綾子教官!?」
本能的に祐名は目を覚まし飛び上がる。ドカンと頭を車の屋根にぶつけるのだが、すでに改善されて、車の屋根には、飛び起きて頭をぶつけても痛くないように、クッションが装備されている。
「ははは・・・夢か・・・実に怖い夢だった。」
「うんな、アホな!?」
こうして、森田祐名の毎朝は無事に過ぎていくのであった。
「天皇! 綾子教官の目覚ましを外しなさいよ!」
「パスワードは綾子はんしか知らないんです。(ウソ。)」
「役立たず! こんなんじゃ、命がいくつあっても足らないわ!?」
天皇の毎朝は、毎日大変であった。
「いくわよ! 天皇!」
「ほいな。」
ジャパロボから降りて教室に向かおうとする。
「教室に行って、2度寝するわよ!」
「・・・。」
これがジャパロボの主人公である。
授業中は、御存じのとおり。祐名は眠り続ける。天皇のスキル、敵視減少300%によって、教師の目から逃れているのだ。祐名の代わりに天皇が勉強し、テストも天皇が回答するので、祐名のテストでの成績も大丈夫であった。
「クリームパンもいいですね・・・ジュルジュル。」
決めゼリフも食い意地の張った寝言であった・・・。
「なんでやね!」
ちゃんちゃん~。
つづく。




