57 決勝戦の説明会
「それでは決勝戦の説明会を始めます。」
自衛隊の祐名の上官の綾子教官が説明会を進行する。
「ありがとうございます! 綾子教官!」
祐名はガチガチに緊張している。自衛隊では、上下関係は絶対である。
「森田、そんなに緊張しなくても、まるで私が怖いみたいじゃないか?」
「怖いです・・・。」
「何か言ったか!」
「言ってません!」
自衛隊での祐名は、しどろもどろである。
「大丈夫ですか? 祐名先輩。」
「ああ、なんとかな、ミツバチよ。」
隣には、ナゴンが座っている。
「本選が16人だけで、少なく感じるな。前回は23区マップだから、23人いたからな・・・。」
「そうなんですか?」
「今日、来てるのが13人か、2人が世界からネット参加、1人が電車の人身事故で遅刻と・・・。」
いろんな人が参加している。
「前回大会は、日本国家の内部の科学者が、外国にジャパロボの技術を売り込んで亡命しようと、実機のスキルに外部からドラゴンを持ち込んで実体化させ、倒すのに大変だったんだから。」
「そんなことがあったんですか!? 私、その頃、生まれてません。」
ちなみに、ドラゴンを倒したのは、新宿区代表の自衛隊所属の当時選手だった、綾子教官だ。もちろん祐名は寝ていたので、ドラゴンとは戦っていない。
「それでは、第2回 ジャパロボ 女子大会の説明会を始める。」
綾子教官が大会の概要を話し始める。
「1つ目。前回の大会では、各自が所属する区の建物や文化を、スキルとして持ち込むことができた。今回も、その方針には変わりはない。前回は持ち込める数に制限や条件があったが、第2回大会は、無制限だ!」
「おお!」
「2つ目。前回は東京23区が舞台で、1区1人の個人戦だったが、今回は、1都7県の8エリアだけとなっている。そのため、ジャパロボ初の1エリア、2人制を採用した。」
「おお!」
「ということは、優勝者は、2人ということになる。」
「おお!」
「2人で攻めるもよし、2人で守るもよし、だが、それでは本拠地が空白になってしまうので、1人が攻めて、もう1人が守るが基本になるだろう。そのため、戦闘後の1時間のクールタイムは、廃止。相方が修理メンテナンスしている間は、1機で守ってね。」
「おお!」
かなりの修正である。大型アップデートってやつです。
「前から後ろからってやつですね!」
「ミツバチ、黙って。」
「すいません。」
相変わらず、ナゴンはおバカだった。
「そして、今回の目玉スキルが、助手席に友達を乗せることができる。人間スキルの実装である!」
「人間スキル!?」
「そう、助手席に乗せた人間のスキルをジャパロボの世界で実現可能にするという、驚異のシステムである。」
「おお!」
例えると、ブッコのジャパロボの助手席に、ブッコを座らせて、人間スキルとして、2人で「おバカ」をダブルで発射するという、コンボ技である。
「そして、今回のジャパロボ大会の優勝ペアには、1000万円の賞金か、第5回 ジャパロボ 男女混合戦の予選の免除か、自衛隊にジャパロボのパイロットとして、正規に公務員採用されます!」
「おお!」
「おバカな私でも、仕事しなくてもいるだけでお金がもらえて、安定した生活ができる公務員になれるんですね!?」
「そのとおりだ。寝ているだけで、私は公務員になれたのだから。」
「祐名先輩! どこまでもついていきます!」
「おいで! ミツバチ!」
こうして、説明会も無事に終わり、次回から、ジャパロボの決勝戦が始まる。
つづく。




