55 サバイバル戦
「でやあ!」
ついに100人によるサバイバル戦が始まった。
ジャパロボにゲームの架空世界とはいえ乗り込み操縦するのである。ジャパロボとは、車に手と足がつけられたゲームである。自動車会社からすると、最高の広告宣伝になるので、スポンサーとして、ガンガン車を提供している。今では、日本メーカーだけでなく、アメリカ、ドイツだけでなく、ロシア・フランス・韓国・中国といった世界の自動車メーカーが参入している。
これは、人型ロボットの開発は失敗続きであり、森田の車に手足を付けただけのロボットは、操縦は車と同じなので、単純なので開発に成功してしまったのだ。ということもあり、日本国家は、森田の小さな小さな会社を買収して、パクリ疑惑を払拭したのである。
ジャパロボの最終予選は、平等にするため、全員が同じ量産車に乗っている。武器は、ビームサーベル、ビームライフル、車に変形して引く!? の3つだけでシンプルである。
バキューン! とライフルを撃ち、カキンカキンとサーベルで戦うのだ。基本、車になって、相手を退く人間はいない。
そして、思いもよらない展開で東京都予選は、順調に進んで行った。
「くらえ! 4ライフル!」
キメラ渡辺である。彼女は、鈴木と伊藤、山本からビームライフルを奪い取り、キメラという利点を活用して、バキューン! バキューン! とビームを撃ちまくって、次から次へと敵のジャパロボを倒していく。
「さすがわたちゃんだワン。」
「よかったら、ビームサーベルもあげようか?」
「私たち、決勝にいけるかも!?」
渡辺自身が、着パゲマでも、キメラ特製の着ぐるみパジャマでレアな着ぐるみパジャマのブッコと互角の勝負を演じる、ゲーム強者である。
「負けたぜ!」
「ウンちゃん、負けてもカッコつけすぎ。」
「会場にいたから、アーケード機に乗ったけど、手足が届かないぞ~。」
「我々の手足が短いのだ。」
「これも人間の罠だ! きっとそうに違いない!?」
ウン、シル、サラ、ノー、ドワの精霊と小人のチーム妖精は、アーケード機のハンドルとペダルに、手足が届かなかった。残念ながら、スタート地点から動くことができずに、負けてしまった。
「ロボちゃん、私たちはどうすればいいの?」
「ここに隠れてたら見つかっちゃうよ?」
「かまへん、かまへん! 大丈夫でっせ! サバイバル戦なんていうもんは、人数が減るまで動いたら、あきまへん!」
「何もしなくていいんだね? ラッキー!」
「することないし、寝とこうか?」
「祐名はんと同じこと言ってる・・・。」
ブッコとナゴンは、明治天皇のスキル「敵視減少300%」のおかげで、他のプレイヤーから発見されなかった。
「これであとは、あのチビッ子2人組だけか・・・。」
キメラ渡辺は、人、ニワトリ、ヘビ、アヒルの4体合体なので、4ビームライフル、4ビームサーベルで阿修羅以上に暴れまくっていた。世界から参戦している強豪たちを次々と倒していった。まさにキメラな活躍であった。
「わたちゃん、がんばってワン。」
「私たちは自らリタイヤするね。」
「応援してるからね!」
「ありがとう、絶対に優勝するからね!」
鈴木、伊藤、山本は、キメラ渡辺に全てを託し、リタイヤしていった。
「出てこい! ちびっ子たち!」
残すは、キメラ渡辺、ブッコ、ナゴンの3人だけになった。
つづく。




