53 予選の種目
「それでは第1問! 森田クールジャパン大臣はカッコイイ? 〇か✖か!?」
ジャパロボ予選の種目は、〇✖クイズだった。全世界から10億人の参加者があり、参加者が多すぎて、本選のように実機を使う訳にもいかず、本選の代表1都7県で、各2名の16人。予選は、8つの巨大サーバーで処理するために、運も実力のうちということで、〇✖クイズになったのだ。ちなみに東京都の代表は1枠は、前回優勝者の森田祐名で決まっている。参加者が1番多い東京都が、本選出場枠は1名なのに、1番参加者が多い激戦区になっている。
「ナゴンちゃん。」
「なに、ブッコちゃん?」
「森田なんたら大臣って、誰?」
「知らない!」
「どうせ、おっさんでしょ!」
「ダサイから、✖だ!」
「キャハハハハ!」
今時の中学生が、大臣の名前を知っているはずがない・・・。
「俺はカッコイぞ!」
「大臣なんですから、お静かに!」
「いいじゃない、僕と芦原名人との仲じゃない?」
このおっさんたちが、森田大臣と芦原名人である。
「祐名はんのお父さんって、かっこよかったけ?」
「お父さんがカッコイイわけがない! 会社をやめて、ゲーム会社は作るし、大臣になったらなったで、忙しくて家には帰ってこないし、最低のお父さんよ!」
「こわ~。」
「ヒヒヒヒヒ、ポチっとな。」
ちなみにジャパロボは、国家プロジェクトである。運営は富国増強で自衛隊が運営している。祐名は自衛隊の職務として、〇✖クイズの正解を娘の価値観で判断する。
ということで、
「正解は、✖です。」
娘の出した答えは✖だった。もちろん運営マニュアルには〇と書いていた。
「やった! ナゴンちゃん大正解!」
「おっさん、ダサイ!」
「キャハハハハ!」
ブッコとナゴンは、見事に成功した。
「あれれ!? 〇にしろって、マニュアルに書いてたのに!?」
「まあまあ。」
父は知らない。娘が〇✖クイズのボタン押し係になっていることを。
「あ!? そうか!」
「嫌な予感しかしませんけど、祐名はん、どないしたんですか?」
「ミツバチたちを東京都代表にしてしまえばいいんだ! 私に憧れているカワイイ後輩たちだからな。ウッシシシ。」
「それ不正行為ですやん・・・。」
「天皇、ミツバチたちの元に、お行きなさい!」
「ええ、あきまへんって・・・。」
「私に刃向かう気?」
「行ってきます! 行かせてもらいます!」
「それでよろしい。」
第1問のサービス問題で、〇を良心で選んだ参加者は、ログアウトされた。東京都予選、約3億人参加で残り、1億人。
つづく。




