42 救世主
「うわぁ!?」
「ご主人様!?」
黒の精霊使い安住は、銃で撃たれ銃声と共に悲鳴をあげ、地面に崩れた。ナイトメアのメアちゃんは、ご主人様を心配する。
「あれ!? ゲームの世界だ!?」
「サメさん来ないで!? ギャア!?」
「あれ!? 風が吹いてる!?」
「サラちゃんの方が熱いのだ~♪」
「ボ~ッとできるのだ~♪」
「ドワ? ドワ? どうなってるドワ?」
兄ナスビたちも悪夢から覚めた。
「サメさん来ないで!?」
「ウンちゃん、悪夢はもう終わっているわよ?」
「え!? そうなんだ~♪ アハハ~♪」
全員が正気に戻った。
「うう・・・いたたたっ。」
「大丈夫ですか? ご主人様。・・・誰だ!? こんなことをしたのは!?」
夜の遊園地に、人影が映し出される。
「フフフ・・・私は、ハチ公仮面。」
「ハチ公仮面!?」
「そう、私は脳波ゲーム「渋谷EEGgames」を正しく導く者だ。コンピューターウイルス「着パウス」、君たちは本来ゲームの世界には存在してはいけない存在、ゲームの平和と秩序を守る、ハチ公仮面が、おまえたちを倒してやる。」
颯爽と現れた、ハチ公仮面。顔には仮面をつけ、渋谷のハチ公の着ぐるみパジャマを着た、ゲームの世界の正義のヒーローだ。銃にも、ハチ公の顔がついている。
「何をやっているんだ? ハチ。」
「わ、私はハチではない! ハチ公仮面だ!」
(どうみたって、ハチじゃないか!? あいつに電話しといたからな・・・。警視庁サイバー犯罪対策高校の制服の上から、渋谷ハチ公の着ぐるみパジャマを着てるんだな、銃もハチ公の顔がつけられているけど、サイバーガン!? 顔を仮面で隠しているけど、どこからどう見ても、ハチじゃないか!?)
そう、ハチ公仮面の正体は、兄友のハチである。
「カッコイイ~♪」
「キャア~♪ ハチ公仮面様~♪」
「燃えて来たぞ~♪」
「いいね~♪」
「ハチ公仮面の着ぐるみパジャマが欲しい~♪」
妖精さんたちは、大興奮である。
「ハチ公仮面だと!? 僕の出番を奪うというのか!?」
「ご主人様、傷口が開きます! 今日の所は撤退してください!」
「く、クソッ!」
黒の精霊使い安住は、撤退することを決め、傷ついた体で立ち上がる。
「いいか、勝ったと思うなよ! 異世界、ファンタジー世界だけでなく、現実世界も、ゲームの世界も新魔王様が支配する世界にしてみせる。これからは、出番が回って来なかった者や、闇の者が異世界に君臨するのだ! ハハハハハッ!」
「悪夢から、さようなら~♪」
そういうと、黒の精霊使いとナイトメアは消えて行った。悪夢は、これからも続くのだ。
「それでは、諸君、さらばだ。困った時は、ハチ公仮面と元気よく呼んでくれたまえ、そうすれば、私が駆けつけて助けてあげよう。バイバイ~♪」
「ありがとう、ハチ公仮面~♪」
「カッコイイ~♪」
「しまった!? サインをもらうのを忘れたドワ・・・。」
ハチ公仮面は、おバカな精霊たちの一躍、正義のヒーローになった。
「黒いうさピョンに出会うことができたからいいよね~♪ これお兄ちゃん、ブッコに怒られなくていいんだもん~♪」
おバカの妹の兄も、おバカであった。
つづく。




