31 キメラ VS おバカ
「これは!?」
ブッコとナゴンは、授業中にアバター幽体離脱した女子高生の鈴木すずに連れられて、今日ボスの助っ人に連れて来られた。しかし、そこで見た者は、倒れている今日ボスを踏みつけている、キメラの着ぐるみパジャマだった。
「わたちゃん!?」
すずは、驚いた。キメラの着ぐるみパジャマを着ていたのは、飼育員、佐藤さとの幼なじみの渡辺わただった。
「カッコイイ~♪」
「ヘビとアヒルとニワトリが、くっついてる~♪」
普通は「残念!」とか「ここまで酷いのは見たことがない!」となりそうだが、ブッコとナゴンは、おバカだったので、斬新なモノには、とても惹かれるのだ。
「ブッコちゃん、来年は、キメラの着ぐるみパジャマがトレンドになるよ~♪」
「そうだね~♪ 1人3動物なんて、私も始めて見た~♪」
「あんたたちは、なに!? 中学生は、教室に帰りなさい!」
「その前に、握手してください~♪」
「え!?」
「先輩、カッコイイ~♪」
「な、なんなの!? この子たちは!?」
渡辺わたは、始めて見る、今時の中学生に戸惑っている。ブッコとナゴンは、フィクションで、例外と思っている人も多いが、今時の10代は、こんなものである。
「やった~♪ 握手してもらっちゃった~♪」
「渡辺先輩って、言うんですか? 私たちブッコとナゴンです~♪」
「は、はぁ・・・疲れる。」
「わ~い~♪ わ~い~♪」
はしゃぐブッコとナゴン。ついていけない渡辺。(助かった。)と胸を撫で下ろす佐藤、鈴木、伊藤、山本であった。
「あ!? ロボちゃん!?」
ブッコは、高校の教室の真ん中で、隣で眠っている森田祐名の代わりに、授業を受けているジャパロボのAIの明治天皇こと、ロボちゃんを見つける。
「ブッコはんに、ナゴンはん!?」
「本当だ! ロボちゃんだ~♪」
脳波の異世界ではあるが、あまりのうるささにロボちゃんは、振り返ってしまい、ブッコとナゴンのミツバチたちと目が合ってしまった。
「なにしてますん? 授業中でっせ?」
「かくかくしかじか。」
「そうなんでっか。」
「ということで、すずちゃん。ろぼちゃんは、ランキング1位だから、困ったら助けてもらうといいよ~♪」
「すごい! 1位なんだ! 鈴木すずです、よろしく。」
「こちこそ、よろしく。祐名はんには、明治天皇、ブッコはんとナゴンはんには、ロボちゃんて、言われてます。」
「私は、犬人間~♪」
「犬人間!? それは、すごい設定でんな~。でも、うちの祐名はんは、寝てるだけでも主役でんねん。まったく、この世界は何を考えているんだか?」
きっと、なにも考えてない。
「祐名先輩、授業中でも、堂々と眠っているよ! すごい~♪ 先輩、かっこ良すぎです~♪ まぶしい~♪」
「なんてったって、日本の平和を守っている自衛隊だからね! 先生もチョークはぶつけないよ~♪」
「キャハハハハ~♪」
ブッコとナゴンの「カッコイイ~♪」に明確な基準はない。
「私は、寝ている、あの子と同じなの・・・。」
渡辺だけは、女子中学生たちの、カッコイイの基準に納得がいっていなかった。
つづく。




