19 ストーリー実装
「ここだ。」
「うわぁ~♪ 大きなお家~♪」
「ブッコちゃん~♪ バーベキューパーティーしようよ~♪」
「勝手にするな! ・・・本当によそ様の庭でしそうで怖いわ。」
兄、ナスビは、妹のブッコと妹友のナゴンと共に、手紙をくれた、松濤財団にやって来た。ピーンポーン、とドアホンのボタンを押すと、
「どうぞ、お入りください。」
と声がして、ドアが開いた。3人は、家の玄関の扉を開けて、家の中に入っていく。
「ようこそ、お越しくださいました。」
中には、50才過ぎくらいの女性が立っていた。
「私が、松濤夫人です。」
「あなたが、渋谷EEGgamesの開発者なんですか!?」
「え、ええ!? 私はただ、主人に名前を貸しているだけです。」
「あ、ご主人ですか。」
ナスビは、少しホッとした。普通の女性がゲームを開発したのかと、意外に思ったからだ。夫人に連れられ、ご主人のいる部屋に通される。3人が、そこで見たモノとは・・・。
「こ、これは!?」
ナスビは驚いた。部屋にいたのは、人間ではなく、脳みそ、脳みそが機械に入っていたのである。そして、その脳みそは、
「こんにちわ。君たちのことは、ゲームを通して知っているよ。」
「しゃべった!? 脳みそがしゃべった!?」
「ハハハハハッ~♪ うれしいね、妻以外と話をするのは、君たちが初めてだよ~♪」
「確かに脳みそなら、脳波ゲームを作ることも、想像することも可能かも。」
「わ~い~♪」
「わ~い~♪」
話す脳みそと出会い、ブッコとナゴンは大喜びである。新開発の「わ~い~♪ わ~い~♪ ダンス」を踊っている。
「ホルモンだ~♪ おいしそう~♪」
「やっぱり、バーベキューパーティー~♪」
「こ、こわい・・・。」
「やめろ! おまえたち!」
「ふぅ、助かった。」
「バーベキューパーティーの準備は!」
「ガクっ。」
脳みそでも、ズッコケるのである。そして、バーベキューパーティーは中止された。そして、脳みそは、本題に入る。
「実は、君たちにお願いがるんだ。」
「なんでしょう?」
「最近、渋谷EEGgamesで、おかしなことが起きているんだ。」
「おかしなこと?」
「私の管理していない、着ぐるみパジャマが、ゲーム内に現れるようになったんだ。その着ぐるみパジャマたちのことを、ウイルス、着ぐるみパジャマのウイルスと読んでいる。略して、着パウス!」
「着パウス!?」
渋谷EEGgamesであっても、コンピューターウイルスは、存在するのだ。その名を「着パゲマ~♪」に対抗して、「着パウス~♪」。
「君たちには、ゲームの治安と秩序を守るために、着パウスと戦ってほしいんだ!」
「わかりました。僕は元々、警視庁サイバー犯罪対策高校の生徒ですから、任せて下さい!」
「君じゃない、妹さんだ。」
「ガクっ!」
「え、私?」
「そう、今の渋谷EEGgamesで1番強い着ぐるみパジャマを持っているのが、ブッコちゃん、君だ!」
「わ~い~♪ ブッコが1番~♪」
「わ~い~♪ ブッコちゃんが1番~♪」
「この世界を救えるのは、君だけなんだ!!!」
「ブッコ、着パゲマの世界を救うよ! だって、ゲームが好きだから~♪」
「よぉ~♪ ブッコちゃん~♪ カッコイイ~♪」
「ブッコ・・・。」
「ありがとう、私もできるだけのサポートはするよ。」
「わ~い~♪ 救急車~♪」
「ピ~ポ~♪ ピ~ポ~♪」
「救急車だ! おバカども!」
「ハハハハハッ~♪」
松濤夫人も含め、怒っていた兄も、妹、妹友、脳みその松濤主人も、可笑しくて笑い声を出して、みんなで笑い合った。
「まず、ゲーム内で、この着パウスを探してほしいんだ。」
脳みそは、機械から1枚のゲーム内の写真が出てきた。それを兄の茄子男が採って見る。
「これは!? 黒いうさピョン!?」
写真に写っていたのは、黒いうさぎの着ぐるみパジャマだった。顔は写真の角度が悪いのか、よく見えなかった。トントンと兄の肩を叩き、妹がやって来た。
「黒いうさぴょんもカワイイ~♪」
「黒いうさピュンを探そう~♪」
こうして、着パウス、黒いうさピョン探しが始まったのである。
つづく。




