16 兄と兄友
「来ないな。」
「来ないね。」
「ブッコちゃんとナゴンちゃん。」
「妹と妹友。」
兄の茄子男と、兄友のハチは、退屈していた。普段なら、
「お兄ちゃん~♪ 助けて~♪」
「チェリーちゃん~♪ ハチ~♪ 遊ぼう~♪」
2人が休憩時間には「警視庁サイバー犯罪対策高校」にやってきていた。ゲームのサイバーセキュリティを高校の実習で行っている。なぜか!? 兄たちは、特別な警視庁のアバターを扱え、強力なSPキパゲマ、「サイバーガン」を使え強いからである。
「お兄ちゃん、チートで助けて~♪」
「チェリーちゃん、彼女のナゴンちゃんが来てあげましたよ~♪ おまけで、ハチ、お手~♪」
高校中に、おバカの嵐を撒き散らせていた。他の生徒からは、ジロっと白い目で見られていた。警視庁サイバー犯罪対策高校は、エリートの集まりであった。兄のナスビは、パソコンに詳しく、兄友のハチは、ゲームに詳しかった。
「来ないと寂しいモノだな。」
「ブッコはいらないけど、ナゴンちゃんは来てほしい。」
「たまには、こっちから行ってみるか?」
「少しだけなら。」
2人は、高校生でありながら、ブッコとナゴンのいる、「渋谷キャラ中学校」に行くことにした。中学校のナゴンたちの教室の入り口は廊下まで、人でごった返していた。ナスビとハチは、人ごみをかき分け教室に入る。
「なんだなんだ!? この人混みは!?」
「あ!? ブッコとナゴンちゃん!?」
教室の真ん中で、ブッコとナゴンのゲームプレイ画面が上映されていた。妹たちはゲーム中である。
「いくよ! ナゴンちゃん~♪」
「ほいさ! ブッコちゃん~♪」
「キパゲマ! クロスデザインブレスうさぴょんバンチ~♪」
「キパゲマ! 信長ちょんまげミサイル~♪」
レアな着ぐるみパジャマの共演は、学校中を、世界中を震撼させた。未だかって、渋谷EEGgames上での、レアな着ぐるみパジャマの共闘モードでの共演は無かったからだ。
「YOUR WIN」
課金で買える「市販の着ぐるみパジャマ」は、渋谷EEGgamesの参加企業のミッキーやくまモンなどのコラボ着ぐるみパジャマの種類は豊富にあるが、強さは、初期の着ぐるみパジャマに毛が生えた程度のレベルでしかなかった。
「やった~♪ また勝った~♪」
「ブッコちゃん、私たち最強だね~♪」
「わ~い~♪ わ~い~♪」
そのため「1日5捕獲まで」の今日ボスを捕獲して、着ぐるみパジャマとして使えるプレイヤーは限られていた。まして、ブッコの着ぐるみパジャマは、レアな1点物。人々の憧れと嫉妬を一心に浴び、注目されていた。
「うわぁ!? ブッコとナゴンが今日ボスを倒してる!?」
「おバカコンビがゲームを席巻している!?」
正確には、世界中を席巻している。妹と妹友の「わ~い~♪ わ~い~♪」と笑い声はネットを通じて、世界中に届けられているのだった。
「キャアアア!? イヤーン~♪ 見ないで! 」
バトル中に着ぐるみパジャマの生着替えのナゴンのセクシー画像も「伝説の画像」として、世界中に席巻していた。
「これはいいな~♪」
「いいな~♪」
おバカな妹と妹友の兄と兄友は、やっぱりおバカなのであった。
つづく。




