14 ドロップ
「いけ! うさピョン~♪」
「YOUR WIN」
「やった~♪」
授業中であるが、ブッコとナゴンは、ゲームに熱中していた。朝から今日ボスの「タコの火星人」を倒しまくっていた。その理由は・・・「DROP」。
「落ちた~♪」
「タコ焼き無料券~♪」
「わ~い~♪」
渋谷EEGgamesは、位置情報ゲームの特色を生かし、現実社会のお金と人を動かすことに成功している。今日ボスが「タコ」なので、渋谷区にある銀だこを始め、全てのたこ焼き屋さんが協賛して、今日ボスを倒すと、タコ焼き無料券をドロップする仕組みになっている。
無料のタコ焼きの資金は、渋谷EEGgamesの各会社のゲームの使用料、ゲーム内の課金、渋谷区からの管理をするための名目の助成金、新しい最新技術で渋谷でしかゲームで遊ぶことができない独占商法は、経済的だけでなく、人の心も豊かにした。
「タコ焼きたこ焼き、うれしいな~♪」
「もうこれで10枚目だよ~♪」
「当分、たこ焼きを食べるのに困らないね~♪」
「タコパーしよう~♪」
「わ~い~♪ わ~い~♪」
脳波でゲームを通して、ブッコとナゴンは、授業を忘れて楽しく遊んでいた。2人は意識はしていないが、ゲーム内の映像は、全世界から注目されていた。5億人はウオッチャーが常時いた。2人の愛らしい仲良しな姿は、世界中の人々の心をも癒していた。それは共感を生み、カワイイうさピョンを応援したいと、世界中にファンを作って行った。今もうさぴょんの耳と耳の間に被っている、かわいいツイストニット帽が完売した。
ポコン!
誰かが、現実世界でブッコの頭を殴った。
「イタ!?」
ブッコが顔を見上げると、激怒している先生がいた。
「先生!?」
「紫! さっさと前の問題を解いてこい!」
「はい・・・。」
「ブッコちゃん、がんばって!」
ブッコは、前に歩いて行き、黒板を見る。黒板には「1+1=?」などの簡単な問題が書き並んであった。
(な、なんて難しい問題なの!? わからない!?)
これでも、ブッコは、中学3年生。
「紫、おまえ紫式部の末裔なんだろう? こんな問題くらいは簡単だろう? スラスラ解いてもらおうか。」
「受け継いだのは、カワイイ顔だけです。」
「早く解け! 一問でも解けたら許してやるぞ!」
「は、はい!?」
ブッコは、(どうしよう? どうしよう?)と黒板と睨めっこしていた。その時、ブッコは、おバカな自分でも解けそうな問題を見つけた。
(あ! この問題なら分かる!)
ブッコは、黒板に答えを書いて、自分の席に戻った。先生が、ブッコの書いた答えを確認する。
「おまえにしては、難しい問題に手を出したな。えっと、8+8=・・・!? たこ2匹!?」
そう、ブッコの計算式は、今日ボスのタコの火星人から導き出したのである。これがブッコの脳みそをフルに回転させた、精一杯の回答であった。ブッコは、「イエーイ!」と親指を立ててポーズを笑顔で決めている。
「紫!!!」
先生は、イメージで巨大化し、すごい形相でブッコに迫ってくる。
「は、はい!?」
ブッコは、(怒られる!)と覚悟して、震えて怯えていた。
「正解~♪」
「へ!?」
ブッコは、明るく笑顔で答えた先生に唖然とした。
「確かに、8+8=タコ2匹だ。」
「さすがブッコちゃん~♪」
「アハハハハ・・・。」
コメディ作品なので、これでいいのだ。
「よし、ブッコ。もう1問、問題を解け!」
「ええ!? 先生のウソつき!」
さらに、パロディ作品なので、これもいいのだ。
つづく。




