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40話 カーレースとハンバーグ

朝のチャット騒動から数時間後、俺たちは大地の家に集まっていた。

彩花は家の事情で来られなかったので、4人での集まりになった。

リビングで座りながら昨日の配信の余波について話していると、

鈴木がいつもの冷静な口調で切り出した。

鈴木

「再生回数の伸びが異常。

この流れで即日もう一本動画を投稿すべきだ。継続的に投稿する意思を見せて、チャンネル登録に踏み込ませる。」

大地

「今日中に?」

鈴木

「ああ。とりあえず生配信でいい。

初日に学園トークはある程度やってしまった。

次は視聴者が参加しやすい企画がいい。」

俺たちはそのために集められたらしい。

佐藤

「それなら、スターカートはどうでしょう?

大地くん持ってましたよね?」

過去に佐藤にやってるって話したっけ。

大地

「それいいな!スターカートならみんなで対戦できるし。

オンライン対戦でルームを作って、視聴者も入れる形にしようぜ。」

日奈子

「やるやる!楽しみー!」

こうして企画は採用された。

大地がゲーム機を起動し、4人でオンラインルームを作成。

使用キャラはそれぞれ決めた。

• アース(大地):主人公の少年キャラ

• サニー(日奈子):マスコットキャラ

• ベル(鈴木):ラスボスキャラ

• シュガー(佐藤):マイナー寄りの可愛いキャラ

生配信が始まると、コメント欄が一気に賑わい始めた。

【学園てんごくキター!!】

【視聴者参加型?入ってもいいですか?】

【シュガーくんと戦いたいなっ♡】

【スターカート持ってない…】

レースは順調に進んでいく。

シュガーとアースが上手く、上位独占の展開に。

アース

「ここでショトカだ!オラオラオラァ!」

サニー

「このアイテム今使っていいの?」ポチッ。

ベル

「ここで落とされたか。逆転の算段を……」

シュガー

「まだまだですね!スタカーなら負けませんよ!」

みんなでわちゃわちゃしながら何レースか走り、

満足したところでゲームを終了した。

同時視聴がとても多く、参加型の強みが見て取れた。


生配信を終えてチャンネルを確認すると、登録者数が徐々に増えていた。

目論見は大成功。唐突な生配信を逃すまいと登録するものが増えた。

少し休憩を挟んで、鈴木が続けて提案した。

鈴木

「次の動画のストックも今のうちに取っておこう。

勢いが冷めないうちに。」

大地

「でも何撮るんだ?」

佐藤

「今の生配信の切り抜きでもいいと思いますが…」

鈴木

「ゲーム層以外に向けた動画を出したい。

何かいいものがあれば…」

ちょうどそのタイミングで、玄関の鍵が開く音がした。

久仁子

「ただいまー。みんな来てるの?

今からご飯作るけど、食べてく?ハンバーグ。」

パートから母さんが帰ってきた。

日奈子が即座に目を輝かせて立ち上がった。

日奈子

「ハンバーグ!大地くん家のあのハンバーグ!

私が作りたい!動画にしようよ!」

鈴木

「料理挑戦か。いいだろう。別の層を狙える。」

母さんに説明した後、急遽料理企画の撮影開始。

撮影中はもちろんキャラ名で呼び合う。


撮影中に、久仁子が日奈子のエプロンの紐を結びながら自然に言った。

久仁子

「ひなちゃん、ちゃんと手を洗った?」

日奈子は一瞬びっくりしたが、すぐに笑顔になった。

あ、名前呼んでしまってないか?

俺は軽く確認するように鈴木を見たが、

鈴木は「家族感が出て味がある。」と許可。

名前全部が出たわけではないからOKという判断だ。

アース「サニー、つなぎちゃんと混ぜてるか?」

サニー「うん!大丈夫だよー!」

ベル「焦げてるぞ。」

シュガー「…色がちょっと……」

完成した日奈子ハンバーグは、

若干焦げていてバランスも悪く、つなぎが甘くて少しパサパサだった。

そして実食。感想は、

アース「初めてにしては上出来だろ!頑張ったな!」

シュガー「うん……頑張ったよね……」

ベルは容赦なく一言。

ベル「パサパサだな。」

すると久仁子が笑いながら本物のハンバーグを出してきた。

完璧な形、香ばしい匂い、ジューシーな断面。

これは荒木家のいつものハンバーグだ!

みんなが大絶賛する中、日奈子は失敗したと明らかにへそを曲げていた。

サニーの作ったハンバーグを完食し、

ほのぼのとした料理収録が終わった。


料理撮影を終えた後、佐藤が少し遠慮がちに手を挙げた。

佐藤

「あの……僕、編集やってみたいです……

できるかわからないけど、挑戦してみたいです。

…みんなの役に立ちたい!。」

大地はすぐに頷いた。

大地

「いいじゃん!任せるよ、佐藤。」

全員賛成だった。

みんなで久仁子のハンバーグを頬張りながら、

次の動画について軽く話し合い、

満足そうにそれぞれ帰路に着いた。

こうして、撮影2日目が終わった。

料理回の編集が終わったら投稿するのが楽しみだ。

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