39話 朝日の満ち潮
翌朝、俺はスマホのアラームで目を覚ました。
ベッドの中でぼんやりと通知を開くと、
チャンネルの管理画面が真っ赤に染まっていた。
登録者数 …… 12,847人
視聴回数 …… 412,000回
「……は?」
一瞬、寝ぼけ眼が覚めた。
昨日まで500回ほどだった再生回数が、
一晩で40万回を超えている。
登録者も一気に1万2千人超え。
慌ててグループチャットを開くと、
すでに爆速でメッセージが流れていた。
【グループ:学園てんごく!!】
日奈子
【えええええええ!?????】
【見て!!登録者12000人超えてる!!!】
【視聴回数40万ってどういうこと!?!?】
佐藤
【僕も今起きてびっくりしました】
【コメントもすごいです……
「本物の男子学生が学校生活してるの初めて見た」って……】
彩花
【おはよー!みんな起きてる?】
【moonが紹介してくれたみたいだよ!
おすすめ動画に載ってる!】
大地
【マジか……】
【俺も今起きたばっかだけど、これヤバくない?】
そこに、いつもの冷静な返事が入った。
鈴木
【落ち着け。
単純に目新しさと、moonの影響力が大きいだけだ。
登録者の大半は「男子学生がいる」というだけで登録した層だろう】
日奈子
【でもでも!40万回も見てくれてるんだよ!?
ひな達の声、みんなに聞こえてるんだよ!?】
佐藤
【コメントもすごいです……
「本物の男子学生が学校生活してるの初めて見た」って……】
大地は布団の中でスマホを握りしめたまま、
呆然と天井を見つめた。
大地
【本当に始まってるんだな、これ】
鈴木
【ああ。
これから本当の意味で「届ける」ことになる。
覚悟はできてるか?】
大地は少しだけ息を吐いて、
指を動かした。
大地
【ああ。
俺たちがどれだけ楽しんでるか、ちゃんと届けたい】
グループチャットはまだ勢いよく流れ続けていた。
驚きと興奮と、少しの不安が入り混じったメッセージが、
朝の陽射しが差し込む部屋に次々と届いていた。
俺はスマホを胸に当てて、
静かに目を閉じた。
(……すごいな。
本当に、動き出したんだ)
月の影響で潮の満ち引きが起こる。
この作品、波とか潮とか岬とか多くない?




