母への告白と復学。
厳正おじいちゃんが公園に姿を見せなくなってから、1ヶ月が経った。
俺は毎朝ジャージ姿で家を出て、
公園で一人トレーニングを続けていた。
でも心のどこかで
おじいちゃんの言葉がずっと響いていた。
「学校へ行きなさい。そして、自分にできることを探しなさい。」
ある夜、俺はとうとう覚悟を決めて
母さんにすべてを話すことにした。
夕飯の時間。
テーブルには母さんが作ったハンバーグと山盛りのご飯が並んでいた。
母さんはいつものように優しい笑顔で俺を見ていた。
大地
「……母さん。
俺、学校にほとんど行ってなかった。
入学してからほとんど行かずに
知り合いのところに通ってた。」
母さんは
お茶を一口飲んで
静かに微笑んだ。
「知ってるわよ、大地。」
大地
「……え?」
母さん
「最初は心配だったけど
大地が朝、元気に出かけて
夜も疲れた顔しながら帰ってくるのを見て
何か大事なことをしてるんだろうなって思ってたの。
無理に行かなくてもいいって
ずっと言おうと思ってたんだけど……
大地が自分で話してくれるのを待ってた。」
俺は驚いて母さんの顔を見つめた。
大地
「怒らないの?」
母さん
「怒るわけないでしょ。
中学の頃の大地は
本当に元気がなくて……
女の子に囲まれるだけで震えて
学校に行くのも嫌がってた。
でも、この1年
大地は明らかに変わった。
背も伸びたし
体も強くなったし
目も前を向くようになった。
お母さん、それがすごく嬉しいのよ。」
母さんは立ち上がって、
クローゼットから何かを取り出した。
それは入学式のときに着たブレザーだった。
袖や裾をこっそり仕立て直して
今の俺の体格に合わせたものになっていた。
母さん
「これ、こっそり直しておいたの。
大地が学校に行きたいって言う日が来るかもしれないと思って。」
俺はブレザーを受け取り
胸が熱くなった。
大地
「……母さん、ありがとう。
俺、学校へ行きたい。
おじいちゃんに言われたんだ。
『もっと世界を見てきなさい』って。
俺、ちゃんと学校に行って
自分にできることを探してみたい。」
母さんは、
優しく俺の頭を撫でた。
母さん
「いいわよ。
大地がそうしたいなら、
お母さんは応援する。
でも、無理はしないでね。
大地のペースで大丈夫だから。」
翌朝、
俺は久しぶりにブレザーを着て学校へ向かった。
挨拶のために職員室に入ると
担任の先生(女性)が俺の姿を見て目を丸くした。
先生
「荒木くん……?
本当に荒木大地くん?」
大地
「はい。
1年ぶりですが、よろしくお願いします。」
先生は、入学式以来の俺の姿を見て
驚きを隠せない様子だった。
入学式のときは、
まだ小さくて怯えた印象だった俺が、
今は177cmのがっしりとした体格で、
背筋を伸ばして立っている。
先生
「すっかり……変わったわね。
体格がまるで別人みたい。
でも、
返事はしっかりしてるし
好青年ね。」
先生は目の前の俺に
少し男を感じながらも
勇ましい立ち姿を見て
心の中で安堵したようだった。
先生(心の声)
(……この子、
中学の頃は性被害に遭って泣き寝入りするんじゃないかって、
心配してたけど……
今はもう、そんな心配はなさそうね。
むしろ、
頼もしくなったわ。)
先生
「さぁ行きましょうか。久々の教室へ。」
俺は先生の後について教室に向かいながら、
静かに思った。
(おじいちゃん……
俺、学校に来ました。
これから自分にできることを探してみます。)
春の陽射しが
廊下を優しく照らしていた。
ハンバーグのソースはオーロラソースです。
家庭って感じがしますよね。
ケチャ3:マヨ2。




