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エピソード3 教会のシスター

 「ただいまティフィラ、もどりまs……」私が言葉を言い終わる前に、ガシャン!!と何か大きな音が響く。私は思わず身構えた瞬間だった、大きな足音とともに、あのお方が、お母様が走ってこられた。「あんた……!今何時だと思っているわけ!?」その大きな声に、思わず私は体が硬直するような感覚を覚えた。「時計も見れないような子に育てた覚えはないのだけれど!!あなたがこんなのだから、あなたように用意したパンを落としてしまったじゃない!もういいわ、あなたは落ちたパンを食べなさい、ほかの料理ももう冷めてしまっているし、あなたが食べないのならもう捨ててしまってもいいわ、私は神社に行ってくる。」そう言いながら私の肩を払い除けるようにして神社のほうへ向かってしまった。姿が完全に見えなくなると私は恐る恐る家の中に入る。机の上にはすっかり冷めてしまったお肉とスープが置いてあり、机の下には割れた皿の破片と小さいパンが転がっている。部屋の奥からお父様が申し訳なさそうに顔をのぞかせている。「ティフィラ……ごめんよ。少し、昔いた会社の話をしてしまって…相当ご立腹になってしまったんだ。僕がふがないばかりに…」そう言うと申し訳なさそうに私のところにきて「僕は教会のほうでやらないといけないことがあるんだ…食事がすんだら協会のほうに来るんだよ」そう言い教会に向かって外へ出た。「パタン」という乾いた音とともに、私の中で一瞬冷たいものを感じた気がした。

 

 私は当たり前のように落ちたパンを机の上に拾い上げ、割れた皿を片付け椅子に座る。「いただきます」そう言い小さく手を合わせ、もう冷え切ってしまたスープを飲む、味はとてもおいしいが、何かが欠けてしまっているような気がする。これも、きっと私がちゃんとしていないせいだよね。私は食事をとりながら昔のことを考える。私がまだ小さいころは、こんなんじゃなかった、お父様もお母様も、別の場所で働いていた。今みたいな巫女様や神父様じゃない、もっと、普通のお仕事をしていた。でも、ある日突然お父様もお母様も泣いて帰ってきて、ごめん、ごめんと言いながら私に抱き着いていた。未だにそれがどうしてだったのか分かっていないが、その時から私が巫女のお仕事やシスターのお仕事を手伝うようになったんだっけ、きっと、私が悪いことをしていたから、みんなの言う神様が怒って、お母様とお父様を大変にさせてしまったんだよね、おいしかったはずのスープがだんだんとしょっぱくなっていく、理由はわからないのに、なぜか目の前がぼやけてくる。「私がいなくなれば、神様は、二人を許してくれるのかな。」誰もいない部屋でぽつりとつぶやく。私は残っている料理を詰め込むように口に入れ、立ち上がった。ふと私の宝物に手を伸ばす、ボロボロな欠けて錆びてしまっている鍵、昔外で拾って今でもお守りのようにここにおいている、私はその鍵を優しく握ると自分の普段いる部屋の片隅に置いた。ふと時計を見るとかなり時間が過ぎてしまっている。私は急いで食器を片付け、教会へと向かった。

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