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エピソード2 少女の日常

教会内から人がいなくなり、教会内にいるのは片づけをしているお父様と私だけになった。今日は天気がいいせいか、淡い光が窓から差し込み、外からはきれいな鳥のさえずりや子供たちの遊んでいる声が聞こえる。私はふと外の様子が気になり、窓側により子供たちを見てみる。私と同じくらい、それか少し小さいくらいの子たちがボール遊びや鬼ごっこをしている。ざっと人数を数えてみると6,7人くらいだろうか。別に、うらやましいという感情はない、そんなことをぼんやりと考えているとお父様がそれに気づいたようにこちらに寄ってくる。「どうした、ティフィラ、あの子たちと同じように外に行きたいのかい、?」その声はどこか優しくって、どこか寂しそうにも聞こえる。無意識に私は、もしお父様に外に行きたいと言ってしまったら、お父様はとても悲しくなって、きっと絶望してしまうかもしれない。そう思った私はお父様を心配させないように「いいえ、そんなことありません、ティフィラは、神様に使えることが何よりの幸せですから。」そう言うとお父様はパッと笑顔になり、私の頭を撫でるようにベールをポンポンとしてくれた。お父様が悲しくならない魔法の言葉、小さいときにお母さまから言われて紙にたくさん書いた言葉が今でも役に立っているという実感が沸く。

 「私も、何かお手伝いをさせてください、お父様、本日も朝が早くて大変でしたでしょうし、先にお部屋にお戻りください。」そう言うとお父様は笑って、「それじゃあ、お願いしようかな、今日は掃除と、拭き作業と、物置の片づけをしようと思ったんだ。あとで僕もするからできるところまででいいからね」そう言われた。私がほほ笑むとお父様はゆっくりと家のほうへ向かって歩いて行った。お父様はああいっていたけれども、きっと祈りの練習などのせいでまともに寝れていないかもしれない、疲れが残っていては大変だと、私はすぐに広い教会内を掃き、冷たい雑巾を絞り椅子や台座、床などを綺麗になるように磨いていく。昔はともかく、今はかなり早く終わらせれるようになった。ふと教会に一か所だけある時計を見るともう午後に入りかけていた。私は誰もいない教会で大きな白い石像に向かってひざまずき、指を絡め目を閉じる。少しして私は立ち上がり教会にカギをかけて家のほうに向かって歩き始めた。歩きながらいろいろなことを考える。今日の祈りの仕方はどうだったかとか、今日来た人たちの祈りの内容はどうだったのか、ちゃんと歌えていたかどうか、ちゃんと……笑顔で接することとができていたであろうか。

 小さなことではあるけれども一つ一つの積み重ねで立派な巫女にもシスターにもなるとお母様が毎日口を酸っぱくして言っていただけている。「ティフィラはいつも詰めが甘いのよ、そんなんだから一人前にも慣れないし私たちに迷惑をかけるのよ、」そう助言をしていただけている。そんなことを考えているといつの間にか家の目の前についていた。

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