"粉色的"
「決局外には出れそうにないな、この雪じゃ」
『でもさ、お前が不死手術を受けてて良かったよ』
「何が良いんだよ」
『こうやって、なんか……ずっと肉とか食えるじゃん』
『ここ、ガスも水道もあるしさ』
『死なないでさえいれば、なんとかなるだろ』
「すぐ治るったって、肉を切り取られるのは結構痛いんだからな?」
『解ってるよ、感謝してる』
「……………お前、ずるいよ」
『そうかもな』
『俺も、こう言えば許される気がした』
「………手術を受けた時はすごいと思ったけど、この躰、全然すごく無いよな」
「体の治りがやたら良いだけで、別にそれ以外はただの人間だしさ」
『俺もしては複雑だな』
『お陰で、こんな状況なのに生きれてるし』
「さっきからさ」
『何?』
「僕を見ながら僕の肉食べるの、やめて貰っていい?」
『あー…………』
「なんか、恥ずかしいんだけど……」
『お前にも性欲とか、あるの?』
「……………」
「………えっ、お前、なに言ってるの!?」
『えっ……』
『……………違うのかよ』
「えっ」
「えっ………どういう事?」
『いいよ』
「良くないんだけど!僕を見ながら食べて………えっ?」
『なんかさ』
「うん」
『ずっとこんな所に閉じ込められてると……ほら、溜まるじゃん』
『あー、お前は不死手術受けたから、そういうの無いのか』
「待って待って待って……」
「僕、男だけど……」
『いいから』
「いや、良くない」
「待って」
『違うんだよ、ええと……』
「いや、えっ……だっておかしいじゃん」
「お前、そんな風に僕の事を視てたの?」
『違うんだって、そうじゃなくて溜まって………』
「溜まったからか……」
「まあ、それでもおかしいけど……」
「そうなんだ」
『なんか、二の腕とかの肉を切る時さ』
「うん」
『すごい汗ばんで、つらそうにするじゃん』
「あれを、お前……」
「そういう風に、」
「…………視てたのかよ」
『まあ、なんか溜まってるし……』
「………」
『………』
「………直食べ(じかたべ)」
『えっ?』
「直食べ……してみない?」
『……………』
「すごい欲しそうな顔するじゃん」
『いや、だって俺、そんな…………』
「お前が言ったんじゃん、僕をそういう眼で視てるって」
「ほら、僕の皮膚……綺麗だろ?」
「思ったように、僕を食べて良いんだよ」
『─────ッ!!』
「ハハッ、正直じゃん!!」
「───食べ尽くせない位あげるから、沢山食べてね?」




