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第8話 知られざる真実と目を覚ます者


 ディアスと戦っているマリン。

 しかし、疲れが出始め


 「ぐっ!……」

 マリンはディアスの攻撃に吹き飛ばされてしまう。


 「無駄だ、潔く死んだほうが自分の為でもあるんだぞ」


 「あんたには絶対に負けない、私の死に場所は決めている。

 ここでは無いの」


 「いっちょ前にかっこいいこと言いやがって、残念だがお前の墓はここなんだよ、俺に殺され、その男と共に眠るんだよ」


 「ふざけるな!!!」


 ガキン


 がきん!


 ガキン!


 剣がぶつかりあう。


 (私が保って後数十分かしら……ここで終わらせなきゃ)



 (行動が乱雑になってきやがる、そろそろ終わりのようだな)


 「氷結!」


 「くっ!」


 「アイスフィールド!!」

 マリンは剣を突き刺し、辺り一面、氷の床となる。


 「さぁ、踊ってもらうから。

 ダサい踊りをね」


 「ほざけ!!!」

 ディアスが斬りかかる。


 しかし、床は氷、足を滑り


 「くっ!」


 「いくわよ!!氷の刃よ、我が力となりて私にさらなる力を!!」


 !

 すると失った片腕が氷でかたどられていき腕が完成した。


 「これで!」


 (こいつ、氷で腕を作りやがった!)


 「終わりだ!!ジャッチメント!!」


 「ぐわああああ!!!」

 ディアスは冷たい光の槍に貫かれる。



 ザクッ。


 「くっ……流石だな……氷の上でも滑らんとは」


 「私の二つ名は氷火よ、氷なんて慣れているから」


 「くくく……ふはははは!!!」


 「何がおかしいの!」


 「その力があるならやれるだろう、ウルトラヒール!」

 

 !?

 ディアスの魔法でマリンの腕が再生した。


 「何を!?」


 「俺はお前を試していた……どれだけ俺とやりあえるかをな」


 「そうだったの……ロムはもう戻ってこないよね……」


 「これは少し前の事だ、俺が死んだ後……浮遊していたんだよ。

 近くの街をな、そしたらロムが悪い輩と居るのを見てな。

 それで後をつけたんだよ」


 「そんな!そんなはずは!」


 「まぁ、まずは聞け。

 そしてロムは恐ろしい計画を企てていた。

 災厄の手伝いをして、生き残ろうと考えていたんだ。

 俺も最初は疑ったさ、仲間のお前やアイツを見捨てるとは思わなかった。

 だが、話を聞くにアイツは完全にお前らを見捨てるようだった。

 そして、俺とやりあった時横に居たロムは不適な顔をしていた。

 間違いなく計画を実行しようという顔だ、だから殺した」


 「そんなの……嘘……よ、ロムは優しい奴だもん……私達を引っ張ってくれたいいやつだもん……」

 私の目に涙が溢れた。


 「……それは悪い事をしたな、だがお前の知るロムの姿は無かった……俺が見た光景だから信じられないかもしれないが」


 「……私はこれからどうしたらいいの……ロムはもう居ない……私は何のためにここにいるのか分からなくなった……」


 「マリン……お前がやるべき事は災厄の討伐だ……苦しいかもしれないがお前なら出来る」


 「ロムを殺ったのに何言ってるんのよ」


 「お前が殺されるのは見たくないんだよ」


 「うるさい!!目の前で大切な仲間が殺された気持ち分かる!?」


 「……分かるさ……なぜならシーを失った時にお前の気持ちになったからな」


 「何よ!シーって」


 「お前の母親だ!!」


 !?


 「はは…おや?」


 「ああ、これは墓まで黙っていようと考えていたが俺とお前の母は結婚していた。

 そして、お前を産んだ数日後…悲劇があった」


 「悲劇?」


 「その日は俺は冒険者としてギルドに来ていて、シーは家に居たんだよ。

 そして俺はいつも通り家に帰ってきたら……家の前に人だかりが出来ていてな何事かと思ったら、家の中が血まみれになっており、そこにシーが倒れていた。

 俺は走って抱きかかえて声をかけた、だけど反応は無かった……見た瞬間に分かっていた、もうシーは生きていないって、そして俺は泣いた……人だかりがいるにも関わらずにもな、その時、お前の泣き声が聞こえた。

 俺は声のする方に向かい、そして棚の奥に部屋を見つけ、そこを開けたらお前が居た。

 俺はその時誓ったんだ……命がけでお前を守ったシーの思いを胸にお前に危険が及ばないように俺がコイツを育てるって、強い女にな」


 「……そう……だったんだ……小さい頃の記憶が曖昧に覚えているけど母親に育てられた感じが無い、男の人に育ててもらっていた記憶がある」


 「そうだ、だからこそお前には死んでほしくない。

 シーが託した命を無駄にはしないで欲しい」


 「私は……どうしたらいいの………お父さん……」


 「……ふっ……お前は災厄を倒す事だけを考えていればいい。

 そして平和を取り戻したら、シーサイド街と言う街に行くんだ、そこにお前の母の墓がある」


 「ありがとう……父さん…」


 「気にするな、お前には辛いことをさせすぎた。

 だから、仲間を大切にな……そろそろ別れだ」


 「消えるの?」


 「ああ、お前の一撃……凄かったぞ。

 お前ならきっと倒せる、仲間と共に倒すんだ、そして俺や母に会いに行くんだ……それが最後のお願いだ」


 「分かった……私、頑張るよ」


 「それじゃあ、お前に未来を託す。

 必ず倒すんだ……災厄を、そして幸せになれ……マリン・セレナーデ」

 そう言いディアスは消えた。


 (……お父さん……)

 マリンは闇の空間の出口を見つけ、外に出るのだった。



 その頃……


 

 「うっ……」

 目を覚ましたのは火蓮だった。


 (どうやら気絶していたのね)


 火蓮の目の前には残骸が散らばっていた。


 (亜留……自分の罪を命で……絶対に許さない災厄だけは!)


 火蓮はゆっくりと立ち上がり、辺りを見渡す。


 (敵は居なさそう、でも油断は出来ないし……それよりも他の7ブレイカー達は大丈夫かしら……生きているといいけど)


 火蓮は先に進むのでした。


 そしてまたその頃


 7ブレイカー達を退けた、災厄は言うと神殿の更に奥深く、地下へと向かうのでした。


 (この神殿の地下深く……そのにあるものを使えば我々は確実に支配できる。

 それに、我には仲間もおるからな……くくく……、奴らの顔が楽しみだ、そして一網打尽にしてやる)


 そして災厄は地下深くへと向かうのでした。



 


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