第2話 過去の闇と蘇る暴剣?
その頃火蓮と美月はというと
ガキン!
ガキン!
剣がぶつかり合っていた。
「はぁはぁ、やるわね」
「ふふっ、そっちこそ」
そうして2人の戦闘は激しさを増していき
「……そろそろ本気でやっちゃうから」
「ふふっ、本気?私はあの方のメイドです。
そこら辺のメスには負けません」
「言ってろ……はあああ!!!!」
(な、なに!?地面が揺れて、それに激しい熱さ)
「はあ!」
「!?」
「な、何者なの!?貴方は!」
バチバチ。
火蓮の周りには炎が漂っていて、両目が赤く染まっている。
「これが私の本気、火の極意を習得した者。
7ブレイカーの一人、火蓮……昔の名だとフレア……かしら?」
「ふ、フレア!?それが貴方の名前……」
「そうよ、さぁ覚悟しなさい」
「はあ!」
ガキン!!!
美月の剣が火蓮に当たる瞬間、剣が吹き飛ぶ。
「何が起きて!?……しまっ!?」
火蓮は美月の間合いに入り、手に力を込め
「炎火獄炎拳!!!」
「がはぁ!!!!」
美月はものすごいスピードで壁に激突し地面に落ちる。
「うっ、この力…やっぱ慣れるのにまだ時間がかかりそう」
「……がはぁ、な、何なのよ!貴方は!!!貴方だけは!!許さない!!!私よりも強いことが!!」
美月が斬りかかる。
しかし、火蓮は余裕そうな顔で攻撃を避ける。
(何でなのよ!コイツ、余裕の顔で!)
「そろそろ終わりにするよ!はああ!!」
「ぐわぁ!」
火蓮は衝撃波を飛ばし美月を吹き飛ばす。
「はああ!!!火の極意………火炎斬り!!!」
「ぎゃああああ!!!!」
美月は火蓮の一撃で死んだ。
「……ふぅ〜」
火蓮は息を整え、火の極意を解く。
「くっ……まだ使いこなせていない……このままでは。
みんなに迷惑が……早く追いかけなきゃ」
火蓮は奥へと向かった。
その頃……
「待ちやがれ!!災厄!」
「ちっ、うるさい人間だ!!!闇に堕ちろ!!!」
「ぐわあああ!!!」
追いかけていた全員が真っ黒な黒い闇に押しつぶされる。
「そこで闇に堕ちてろ……心も闇に染まり、我の下僕となれ……じゃあな」
「……ぐっ、くそ……くそー!!!!」
そうして7ブレイカー達、鈴音、雷土達は闇に吸い込まれていった。
そうして時間が経ち
「うっ……」
起きたのは天雨だった。
辺りを見渡すが誰も居らず、他の仲間も居ない。
「あれ?僕は……確か闇に飲まれて」
コツコツ。
突然の足音振り返るとそこにはユーナが居た。
「姉さん……」
「レイン……何をしているの?」
「姉さんこそ!ここは天空大陸だよ!」
「天空大陸?何を言っているの?ここは私達の家よ?」
「え?」
天雨が瞬きをした瞬間、周りの景色が変わっており、そこは紛れもなく姉と暮らしいていた家だった。
(何で?……まさか幻?)
「姉さん、何で生きて」
「ちょっと!何言ってるの!最低な弟ね!ごはん作ってあげないよ!」
「ご、ごめん」
「ふふっいいのよ、男の子はこれくらい口悪いほうが男っぽいし」
「そ、そんな事ないよ」
「さっ、ごはん作るから手伝って」
「うん」
そうして僕は姉と共に料理を作り、そして2人で食べた。
それは美味しくて姉がよく作るスープだ。
「ふふっ、レインももう大人だし明日ギルドに行ってみない?」
「ギルドに行くの?」
「うん、そうだよ。
そこで色々な依頼を受けれるの、楽しそうじゃない?」
「そうだね、でも姉さんは戦闘があまり得意じゃないって」
「ふっふ〜ん、見てよこれ」
それは姉さんの剣だ。
それはまるでスライムかのようにぐにゃぐにゃの剣だ。
どうやって作っているのか気になるくらいだ。
「その剣!……だとすれば……ここは!」
「どうしたのレイン?」
「いいやなんでもない、あのさ。
姉さんは闇の世界に行きたいとか考えている?」
!
「……うーんどうだろうね〜。
でも私は今の世界も気になるけど向こう側って言われている世界も知りたいし」
「ダメ!絶対に行かないで」
「何でよ」
「ダメだよ……もう会えなくなるから」
「ふふっ、なに言ってるのよ。
私は貴方の姉よ、何があったとしても帰ってくるよ」
「ダメ!!絶対に行かせない!!」
「どうしてなの!レイン、もう私は行くから」
「待って!……お願い……待って……」
その時
ドシン!!!
!?
「クククッ、愚かな人間だ」
それは真っ黒な人間だった。
「何者!?」
姉も警戒する。
「死ね」
ザシュ。
!?
僕の目線の先には腹を貫かれて口から吐血している姉が居た。
「姉……さん……?」
「れ、レイン………逃げ……」
ドサッ。
「うわああああ!!!!!!」
「お前の姉は貰っていく、闇の使者にしてやるさ!!!」
「姉さんを返せ!!!」
「さらばだ」
そうして姉を連れ去られたのだ。
(姉さん……僕は……)
!?
すると突然周りの景色が真っ黒になってそこにポツンと姉が居た。
「姉さん……」
「レイン……貴方がいなければ私は死なずに済んだのに……許せない」
「ごめん姉さん……僕は…そっちには行けないよ」
「どうして……私は待っているの?貴方を……埋葬した時私は霊として貴方を見てた。
きっと私の所に来てくれるって」
「来れないよ……僕は……死んでないから」
「なら!死んでよ!!!姉弟仲良く一緒に居ようよ!!!そしたら私は安心して眠れるから!」
「……姉さん……僕は姉さんがそんな事を言う人間なんて思わないよ。
僕の知っている姉さんはそんな事は言わない、僕の事を支えてくれるいい姉だったから!!」
!
「クククッ、流石7ブレイカーの一人、天雨……又の名をレイン。
姉の言葉にも抗ったな」
姉の姿は黒い人の姿となった。
「……僕は姉さんが近くに居るって分かる。
極意を習得していようと頑張った時も、諦めそうになった時も、夢の中で姉と会った。
そして色々と話した……」
「クククッ、言っておくが姉の力だけでどうにかなるとでも思っているのか?」
「ああ、僕は姉さんの力も借りて強くなった。
もうお前に絶望しない!!!」
「なら来やがれ!!!」
「やってやる!!!」
その頃……
こちらでも目を覚ますものが
「うっ……」
目を覚ましたのは雷土と氷火だった。
「ここは?」
「分からないわ、私達確かあの災厄の闇に襲われてそして?」
「だけどここはあんまり長いしないほうがいいかも、ここ何か嫌な感じがする」
「私もよ」
すると奥から何者かが歩いてきた。
「あんたは!」
それは暴剣と呼ばれた男だった。
「よぉ、二人共……久しぶりだな」
「貴方は!確か……」
「どんな顔してんだよ、まぁいい………突然で悪いがお前らを殺す」
!?
「え?何を言って?」
ザシュ!!!
「へ?」
氷火は隣を見る、そこには首を斬られた雷土が居た。
「ロム!!……あんたは!!!」
「マリン、来いよ……そいつはもう死んでるからよ」
「はああ!!!」
マリンは無我夢中で斬りかかる。
(ロムを!よくも!よくも!!)
(弱いなコイツも)
ガキン!!!
マリンの剣がディアスの攻撃で吹き飛んだ。
「弱い、弱い……女は弱いな……」
「何を!!よくもロムを!貴方は最低な男よ!!!」
「最低だ?悪いがそんな戯言聞くつもりもない。
お前にもあのガキのようになってもらう。
文句はねぇよな?コールドスリープの者」
「それはあんた達が!未来でこうなるった時に対処する為に私達をコールドスリープしたんでしょ!」
「ああ、仕方なくな」
「仕方なく?」
「そもそもコールドスリープは禁忌の行為だ。
その体をそのまま老いることも無く、健康体で置く。
そんなヤバいことは生物的にダメな行為だ」
「じゃあ何で!」
「救世主様が言ったんだよ」
!?
「俺たちは仕方なく救世主様の言う通りにした。
だが……救世主のヤツはこの事が禁忌とは知っていない。
止めようかと考えたが俺達は救われた身だ、だから」
「それで私達と何の関係があるのよ!」
「禁忌の者は消滅させる必要がある、誰であろうとな」
「くっ……私達は貴方に倒されるためにここまで来たわけじゃない!!!
もしも殺るって言うのなら、私は貴方を殺す」
「いいぜ来な……7ブレイカーの実力をお前の体に刻んでやるよ」
(……ロム……私が貴方の仇を討つから……)
そうして氷火は武器を構えた。
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