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Start 008 傘のない空・・・最終話

 朝の光がカーテン越しに部屋へ差し込んでいた。

 休日の静けさに包まれながら楓は一人、キッチンに立って、お湯を沸かしながら、SNSの広場をタップした。


 「新しい出会い歓迎します、気軽にメッセージください」

あの日に見た投稿と同じような言葉が並んでいる。もうその言葉には反応しない。

誰かの傘に入れてもらうのではなく自分で判断すること。

 リビングの棚の上に色違いの折りたたみ傘、"いつか一緒に使えたら"と思って密かに買ったものだった。

楓はそれを手に取りそっと開き、畳んでカバーに入れ戻し、玄関の靴箱の上に置いた。夫とお揃いで使うために。


 ベランダに出ると少し風が吹いていた。雲の切れ間の青空は楓の心を安心させた。

楓は深呼吸して"私はもう、大丈夫 ありがとう"と心の中で呟いた。


数年ぶりの友人に会うための出かける準備をし、ありふれた生活に戻るけど、確かに一歩成長した楓がここにいた。


『ありがとう、SNS広場』



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