表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
6/8

Start 006 閉じられる傘

 「昨日一日、返事待ったけど、どうしたの? 体調悪いの? 何か気の障ること言った、俺」

夜の通知音。たかゆきのメッセージは楓を気遣っているかのように思えた。

楓はスマホを置いた。返す言葉はどこにもなかったからだ。

傘の隣に並ぶことはしない。


 「楓さん俺は真剣なんだ、信じてくれたんじゃなかったの?」

信じたかった。もちろん・・・"救い"という名の仮面。

たかゆきのこと、私はなんも知らない。


 楓は自分の部屋のカーテンを少し開け、月の光が静かに差し込んでいた。

ほんとの孤独は消すもんじゃない。寄り添いの中でうめていき、成長に変化させていくものじゃないの?と心で叫んでいた。


 「あなたについていけません」

画面にそう、打ち込んだ、震える指で送信した。

 心の中で傘をそっと閉じた瞬間だった。




評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ